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るぅ さんの投稿された作品が92件見つかりました。
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relations 24
始まったマイナー映画は、予想以上に面白かった。全体的にメチャクチャでドタバタなコメディだけど、そのバカバカしさに思わず吹き出してしまう。そのうえ隣でユカリがあの笑い声を出すもんだからたまらない。こんな笑ったの久しぶりかも。映画が終盤に差し掛かった頃、俺はユカリの笑い声が止まったことに気付いた。まさか寝てんじゃねぇだろな……俺はチラリとユカリを見て――――そのまま固まってしまった。なんだよなんで泣
るぅ さん作 [277] -
relations 23
10分前になっても席はガラガラ。どんだけ人気なぃんだよ…この映画。「なぁ……。」「ん?」「なんでこんな後ろなの?」ユカリがとった席は最後列のど真ん中。狭い劇場だから見えにくいってわけじゃないけど……「どうせこんな空いてんだし、前行かね?」「ここで良いの。」ユカリはスクリーンを見つめて言った。なんかユカリってこんな……自己主張強かったっけ?その横顔は頑なで……「なんで?」「なんでも。」即答するユカ
るぅ さん作 [285] -
relations 22
ユカリが上目遣いで俺を見上げてくる。ポップコーンをくわえた唇を、少し突き出して。「バカじゃねぇ!?」前を向いて歩き出した俺―――\r別に照れてるとかじゃねぇ。ただかっこわりぃからっ!まだ周り人いるし………。でもユカリは俺の二の腕に手を当て、軽く引っ張ってくる。チラっと見下ろすと、まだくわえたまま真っ直ぐ見つめてきていた。これ、俺が食うまでやめない気か……?「………わぁったよ。」大袈裟にため息をつ
るぅ さん作 [334] -
relations 21
「彼女さん、可愛いですね。」クスクス笑う店員の言葉に、思わず顔が熱くなった。完全にバカップルじゃん………マジダセぇ。「……キャラメルで……。」俺はかろうじてそれだけ言うと、急いで受け取って列から離れた。少しして、チケットを手にしたユカリが歩いてくる。「お待たせっ。」言いながらポップコーンを一つ食べた。途端にパァっと笑顔を浮かべる。「おぃし〜。やっぱキャラメル最高!」まるで花が咲いたみたいな笑顔…
るぅ さん作 [349] -
relations 20
平日だというのに、映画館は激混み……並んでいる間に、話題作はどんどん満席になっていってしまう。「あっ!あれも終わっちゃった!どうすんだよ……映画観たかったんなら券くらい用意しとけよな。」「いぃじゃないなんでも。あっほら、あれどう?すごい空いてるみたいだし。」ユカリが指差した映画は、タイトルも聞いたことなくて、キャストもまったく知らないマイナーな洋画だった。看板を見る限りでは、ラブコメみたい。つー
るぅ さん作 [301] -
relations 19
「バカっ!」「いてぇ!」思い切り頬をつねられ、力が緩んだ隙にユカリが手を払う。「エロガキ!」真っ赤な顔で弁当を片付けるユカリ。その横顔を見つめながら思った。マジで抱きたい――って、何考えてんだ俺。でも仕方ねぇよな〜俺の中ではユカリ=セックスだし、考えたら1週間誰ともヤッてねんだもん。だから別に普通だよな――「リョウ、行こう。」頭の中でゴチャゴチャ考えてる俺に、ユカリが言った。もう全部綺麗に片付け
るぅ さん作 [487] -
relations 18
でもまじでビックリした。意外と家庭的なんだな………飯なんて絶対フランス料理店だのイタリアンだのかと思ってた。つーか俺、母親以外の手作り弁当食ったの初めてだ。なんか手作りってもんにすげぇ抵抗あったんだけど、今は全然なかったな。なんでだろ。なんて考えてるうちに、全部食べ尽くしてしまった。「そんなお腹すいてたの?」驚いたユカリが、俺の顔をみて吹き出す。「子どもみたい。」スッと手を伸ばし、俺の唇に触れた
るぅ さん作 [326] -
relations 17
「着いた。」「着いたってお前……。」俺は周りを見渡した。青空―噴水―ベンチ―ハト―ガキ――「公園じゃん。」「そうよ。ほら、早く!」スッと手を離し、ユカリが歩き出す。ベンチまで行くと、ストンと座った。「何すんの?」仕方なく隣に腰掛けて見ると、ユカリが持っていたカゴバッグを膝に乗せる。「だからご飯だってば。」そう言いながら取り出したのは、大きなお弁当箱。マジで?「作ってきた。」「うそっ!」「ほんと。
るぅ さん作 [317] -
relations 16
まっすぐに俺を見つめて、一言。「会いたかった。」だから、慣れてねんだって……「あっそ。」顔を背け歩き出した俺に後ろからユカリが言う。「照れた。」「照れてねぇし!」「はいはい。じゃ、とりあえずご飯食べよ。」ユカリが俺の右手に自分の左手をからめた。あまりに自然だったから、振り払うタイミングを逃す。なにこれ……まじデートみたいじゃん。意味わかんね……。「こっち。」ぐいっと手を引っ張られ思わず強く握って
るぅ さん作 [315] -
relations 15
こんなにも太陽が似合うなんて、知らなかった。「こんな時間から会うなんて、変な感じね。」俺の腕に軽く触れながら微笑むユカリ。2週間前と変わらない声、笑顔、指先――――胸がつまって言葉が出てこない。やっと絞りだした言葉は、「…………久しぶり。」って、俺しみじみなに言ってんだよ!ユカリがポカンと返事をした。「久しぶり。ふふ…どしたの?なんかあったの?」いつもの勘で当てられたらたまんねぇ!俺は慌てて言葉
るぅ さん作 [310]