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ヒマジン さんの投稿された作品が154件見つかりました。

 
  • MURASAME

    雪女?子供の時のことだ。父親に連れられて故郷の山に登ったが、日が暮れるにつれ雪が降り出し、やがて吹雪となった。引き返そうにも、視界はゼロに近くなり、仕方なしに、雪明りを頼りに歩いていた。どこまで来た時だろうか、父親が20メートル程前に人の姿を見た。そして、「向こうから人がくるが、けっして言葉を交わしてはいけない。顔もみるな。父から離れてはいけない」といった。やがてその人はすぐ近くまでやって来たが
    あいじ さん作 [525]
  • MURASAME

    吸血鬼無想?「それで…?」不機嫌そうな顔で蔵王丸が聞き返し、天馬と幸司は思わず息をのんだ。「…始祖をレイナが倒しまして…一応、暴走の危機は去りました…でも、大部分が凶暴化してまして…やむを得ず…」 天馬が言葉を濁す。霧燈島から帰還した3人は重傷を負ったレイナ以外、ひさびさに本部に顔を出していた。「…先発隊は全滅…おまけに君達が暴走した吸血鬼をバカスカ斬って四百人はいた吸血鬼が今や、半分以下…」蔵
    あいじ さん作 [567]
  • MURASAME

    吸血鬼無想?レイナがソフィアの後ろに見た少女、それは幼い頃のソフィアそのものだった。少女は涙を流し、何かを訴えていた。「わかったわ…約束…だもんね…」レイナが再び立ち上がり刀を構えた。「うそ…なんで…なんで立てるの?」ソフィアは驚きの色を隠せなかった。血まみれで立っている姉の姿に恐怖すら感じていた。レイナが刀を振るった。だが、その剣撃は弱々しく力が籠もっていなかった。ソフィアは剣撃を跳ねのけると
    あいじ さん作 [570]
  • MURASAME

    吸血鬼無想?ソフィアが手を傷つけると、流れた血がレイピアの姿をかたどった。レイナも刀を構えた。「いくよ」二人はほぼ同時に駆け出し、その距離を縮めた。レイナは頭を狙い、刀を振るった。しかし、その剣撃は空を裂いた。ソフィアはレイピアを突き立て、レイナの首もとを突いた。「ぐぅ…!」間一髪、レイナは首をそらせ、刃をかわした。そして再び刀をとり、斬りつける。ソフィアはレイピアを構え、剣撃をガードした。だが
    あいじ さん作 [553]
  • MURASAME

    吸血鬼無想?あの頃はずっとこの時が続けばいいと思っていた。優しい両親…可愛い妹…私の家族…。何を間違ったんだろう?何か悪いことしたかな?カミサマってけっこうイジワル…「お姉ちゃん、ひさしぶりだね」ソフィアがレイナに微笑みかけた。暗い本堂の中で彼女はスポットライトが当てられているかのように輝やいていた。「何年ぶりかな?こうやって会うの」「わからないわ…でも不思議…とても長かったと思うし、あっという
    あいじ さん作 [528]
  • MURASAME

    吸血鬼無想?風が吹き抜ける。流れるような風音に混じり、剣撃が辺りに響いた。やがて音が収まると鳥居の何本かが無残に倒れ落ちた。気が付くとブラッドとプロフェードがその姿を現わしていた。「やりますね…僕を傷つけたのはあなたが初めてです」プロフェードが右手を挙げるとにわかに血が滲んでいる。彼は傷口から流れる血を舐めた。それを見たブラッドは唸り声を上げると、ダガーを構え突撃態勢をとった。「あなた喋れないん
    あいじ さん作 [499]
  • MURASAME

    吸血鬼無想?森を抜けると、そこには、まるで神社を守るかのように鳥居が並べられ、果ての見えない階段が続いていた。4人は一気に階段を駆け上がり、本殿へ急いだ。しばらく進むと、不意にブラッドが足を止めた。だが、レイナ達はそのことに気づかずに先を急いだ。ブラッドが一人、空を見つめた。「僕の気配がわかったんですね?」ブラッドの後ろから声が聞こえた。振り向くと、まるで、彫刻のように整った容姿の青年が静かにた
    あいじ さん作 [503]
  • MURASAME

    吸血鬼無想?「なによ…あんたに何がわかるの!?」レイナが怒りの表情を見せ、幸司を睨みつけた。彼女にしては珍しく、直情的な感情を表にだしていた。「わかんねーよ。お前の問題なんざ知ったことかよ」幸司はそれを受け流し横を向いてしまった。天馬が二人を制するように間に入りこんだ。 「お前らな…ここまで来て喧嘩することないだろ…ホラ、幸司も謝れって」「うっせー、俺はコイツの考え方が気に入らないんだ」幸司が天
    あいじ さん作 [542]
  • MURASAME

    吸血鬼無想?「あんたたち…」レイナは二人の姿を見て呆れ顔で呟いた。その姿はボロボロで、幸司に至っては上半身裸で血まみれだった。「ああ、なんか血がついて気持ち悪いからな…」別に悪くもないだろう…そういいたげに幸司は体を掻く。「俺達のことは別にいいだろ…それよりそいつ誰だ?」天馬がブラッドを訝しげに見つめる。「彼はブラッド…私のパートナーよ。それ以上でも以下でもないわ」レイナは再び、不機嫌そうな顔に
    あいじ さん作 [548]
  • MURASAME

    吸血鬼無想?霧燈島の森に銃声が響いた。銃弾に当たった吸血鬼が血を吹き出し、消える。「しつこい…」レイナは吸血鬼を振り払うように駆け出し、森の奥を進んだ。吸血鬼達は群がり、四方から彼女を囲むように襲いかかる。一瞬、閃光がはしった。レイナを取り囲む吸血鬼達はバラバラに切断され、無数の肉塊のみが残った。「ブラッド…」彼女の前にタキシード姿の男がダガーを構え、立ちふさがっている。その顔に表情はなく、奇妙
    あいじ さん作 [534]
 
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