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ヒマジン さんの投稿された作品が154件見つかりました。
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他殺倶楽部 後編
弾丸は真っ直ぐ早苗の頭部へ向かった。まずは頭皮を貫き、次に肉を抉った。勢いのついた弾は頭蓋ごと彼女の脳を砕いた。血と脳しょうが吹き出し、手前の鏡が赤く染まった。普通の人間ならば、気絶か即死は免れない筈だが、モルヒネやアドレナリンに浸かされた早苗は弾丸の衝撃に痛みすら感じず、むしろ目の前の鏡に写った自分の姿や吹き出る肉や血に一種の快感を感じていた。「んあぁ…きもち…いい…」その顔は快楽に崩れ、絞ま
あいじ さん作 [780] -
他殺倶楽部
それは実に奇妙な光景だった。部屋中のどこを向いても鏡が張り巡らされ、暗く澱んだ空気が行き場を失い部屋全体を漂っていた。そして更に奇妙なことにそこに無造作に置かれた椅子に全裸の少女が座っていた。まだ顔にあどけなさの残る少女である。少女は羞恥と期待に顔を赤らめながら暗闇をじっと見つめていた。暫くすると、足音ともに女性が現れた。女性は少女の方を向き笑顔で云った。「じゃあ、会員番号とお名前を教えてくださ
あいじ さん作 [769] -
MURASAME最終章
件?幸司の記憶がフラッシュバックする。長い間組んでいたあの懐かしい顔…背中を任せていたあの腕も…何より信頼していた友のことを全てそして原型なく破壊された友の最後を…「ありえねぇ…!?」幸司は叫んだ。暗闇から現れたソレは確かに安藤天馬の姿をしている。唯一違いがあるとすれば、生まれたままの姿で眼鏡を掛けていない事と腰まであった髪を束ねていない事ぐらいである。それ以外全てが幸司の記憶と一致していた。「
あいじ さん作 [461] -
MURASAME最終章
件?話は幸司達のアパートと前後するが…焔蔵王丸は村神との会話の後帝都大学へ足を運んでいた。村神の話に出ていた件(くだん)の死骸が帝都大学へ運ばれたと云うのである。蔵王丸は帝都大学民族学教室の扉を開け、辺りを見回した。暗く陰湿な空気が部屋中に広がり、壁中に掛けられた奇妙なオブジェがその異質さを存分に発揮している。彼は床に積まれた本を器用に避け、部屋の中心のソファーのシートを外した。「…久しぶりだね
あいじ さん作 [416] -
ある民族に伝わる話
昔、ヨグという男がいたヨグは面白い話を作るのが得意で村中の人気者だった。彼の話を聴けば、子供たちは一様に聞き惚れ、大人や老人たちも彼の話を聴くために毎日のように彼のところへ通ったしかしある日突然、ヨグは話を作れなくなった何度もかつての話を繰り返し子供たちが行っても小さくかつての話を繰り返すだけになってしまった村人たちは段々彼から離れていったある日一人の村人が云った「面白い話をしないヨグは必要ない
あいじ さん作 [770] -
MURASAME最終章
件?相変わらず、ギシギシと不気味な音を発てている階段に妙な愛着を感じるのは気のせいではないだろう。(相変わらず古いな…)竜助は手すりに触れるたびそう思った。「さて…」いつぞやと同じように一番手前の部屋のインターホンを押す。反応がない。竜助は急に嫌な予感に駆られて持ってきたお土産を隅にそっと置くと着ていたコートを脱ぎ身構えた。案の定…と言うべきかどうか迷うが、怒号とともに勢いよくドアが開き全裸の少
あいじ さん作 [532] -
MURASAME最終章
最終章 神Prolog…未だ世界がただの空間であった頃…二つの神が存在した二つの神は新しい世界を創ったそして其処に一つの『生命』を蒔いた『生命』は自らを傲り神に牙を剥いた神の一つは怒りの為一つだった『生命』を二つに割った『生命』は人と妖という新しい形となり世界を二つに割ったヒトが住む世界『人層』妖が住む世界『妖層』そして…第一部 件?奇妙な事ばかりが起こっている。鬼門から現れた現幽心…平将門の復
あいじ さん作 [497] -
MURASAME
天魔降伏?空気が冴える。全身の細胞が大光明に危険を報せているのが感じられた。(以前手合わせした時…奴は『鬼』により傷を負っていた…今この姿で奴には…可王には勝てまい…」可王が小鉄と政宗を重ねて構えた。それと同時に可王は大光明との距離を一気に詰め、刃を振るった。「ぐぅ…!」大光明は咄嗟に関孫六を抜き小鉄を抑えた。しかし二刀の刃は別の生き物のようにしなり動いてその間合いに隙を与えなかった。「この間合
あいじ さん作 [487] -
特撮最前線〜仮面ライダーのこと〜
私は特撮ヒーローが好きだったりする。別になんでもいい。ウルトラマンでも仮面ライダーでもウィンスペクター(知ってる人いるかな…)でも 兎に角好き氷川きよしの追っかけやってるおばちゃんみたいに、はたまたDIO様に肉の芽を産み付けられたスタンド使いの如く、めっちゃ好き。お陰でいい年齢して部屋中ヒーローまみれ未だに机の前の仮面ライダーのポスターが剥がせない。なっさけね…(でも好き。まだ剥がす気なんて毛頭
あいじ さん作 [623] -
人魚の箱
「確かに面白い話だったがね…君が最初に云った『面白いモノ』とやらを未だ見ていないんだが…」「それなら、もう旦那の目の前に在りますぜ」男はカウンターに置かれていたあの『箱』を指差し云った。「私は何だかあの娘が未だ生きているような気がしまして、何年…もしかしたら何十年も海を探し廻ったんですわ」男は『箱』を撫でながら陶酔した感じで語り続けた。「そして遂に見つけたんですよ…あの娘はちゃんと生きて…今も彼
あいじ さん作 [855]