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さんの投稿された作品が100件見つかりました。

 
  • リレー小説「楽園」:翔

    リレー小説【楽園】第三部【第四話】ムクがそう叫んだ瞬間、再び時は止まりました。しかし今度は、小石のスベテの力で止まったのではありません。本来の持ち主の元へと戻った、時計の力でした。すでに風も止んでいます。長い髪の男はナイフを振り上げた状態で固まっており、同様に道化師も固まって…いえ…道化師は固まってはいません。馬乗りになった男を乱暴に撥ねのけると、道化師は立ち上がりました。もはや時計を支配出来な
    さん作 [754]
  • ハーフムーン (59)

    ミユキは更に観察を続けた。手前の方に目をやると、派手な服装の中年の男女と、その息子と思われる3人が固まって座っている。――抽選会場でそれぞれ1等・2等・3等と当選した3人だ。そこへ今度は、水色のブレザーに紺の蝶ネクタイをした、背の高い男がやって来た。避暑地のホテルにいたフロントマンである。何故かその男が、親子3人のところへ来て、ビールを注ぎながら、こう話した。「皆様方には、本当にお手数おかけしま
    さん作 [1,101]
  • リレー小説「楽園」:翔

    第二部【楽園】◆第四話・後編◆「さぁ早く行きましょう」スベテはムクを急かしました。ムクは一旦その場を離れかけましたが、再び男の元に近寄りました。そして長身の男の頭をジャンプしてポンと叩くと、右手の拳銃を外し砂に埋め、スベテと共に全速力で奥の林へと走り去りました。――どのくらい走ったでしょう。ムクが走り疲れたところで、小石のスベテがこう話し掛けました。「ムク、目的地はもうすぐよ。さっき男に会う前に
    さん作 [788]
  • リレー小説「楽園」:翔

    第二部【楽園】◆第四話・前編◆大きな銃声が響き渡ったその直後、ムクは背中に熱いものが触れているのを感じました。ムクは震える身体で、そっと自分の背中を振り返ります。すると、男の放った銃弾がなんとムクの身体の数ミリ手前で止まり、ムクの服を僅かに焦がしながら、宙に浮いた状態になっているではありませんか。ムクは驚いて、さらに後ろを振り返りました。そこには、右手に拳銃を握り締めたまま、固まって動かない長い
    さん作 [797]
  • リレー小説「楽園」:翔

    【楽園】第五話おばあさんと名無しの二人は、この小さな町で一番賑やかな通りへと、たどり着きました。狭い通りながらも、そこには名無しが見たこともない野菜や魚、洋服、雑貨などで溢れ返っています。ずっと暗闇の中で過ごして来た名無しにとって、まるで夢のような場所でした。二人は、ごった返す通りを、ゆっくり掻き分けるように歩みを進めました。――その時です。突然、漆黒の闇が空全体を覆いました。何十年ぶりの皆既日
    さん作 [1,135]
  • 新『作品紹介』〜翔(第3回)

    翔です。今日は手短かに、一作だけ紹介しようと思います。私が今回紹介するのは、『砂春陽 遥花』さんの『MLS‐001』です。ストーリーは作者に敬意を表し、この場では言いませんが、かなり奥の深い内容となっており、現在も物語は進行しています。無機質なタイトルに、当初この作品を見落としておりましたが、途中気付いて読んでみると、その筆力に驚きました。『重い心を支える膝』『乾いた灰色の疲労感』といった、印象
    さん作 [1,108]
  • ハーフムーン (58)

    ミユキはトイレを探しに、居酒屋の廊下を出た。まっすぐな木の廊下を、ミユキはソロソロとトイレの方角に進んで行くと、両サイドには、障子で閉めきられた幾つかの個室があった。その中に、ひときわ盛り上がっている大部屋がある。黙って通り過ぎようとしたが、やがて一人の男の声がミユキの耳に止まり、立ち止まった。「亀山しゃん!トコトン飲んでくだちいな!ワタシも今日は飲ませていただいておりオリオリオ〜、イェリイェリ
    さん作 [1,105]
  • 非表示の恋人たち【後編】

    A太はある日、U子の日記に「会いたい」とコメントを入れてみた。――それが無意味なのは分かっていた。ここは出会い系ではなく、携帯小説サイトだ。U子だけに連絡先を知らせる術は、無かった。U子からは「今のままで充分楽しい」と返事が返って来た。数週間が過ぎ、A太は自分の気持ちを抑えることが出来ず、日記の中にU子を愛する気持ちを切々と綴った。その日の日記には、数多くのコメントが返って来た。心ない誹謗・中傷
    さん作 [1,305]
  • 非表示の恋人たち【前編】

    A太とU子は、ある携帯小説サイトを通じて知り合った。きっかけは、U子の投稿からだった。その携帯小説サイトの『日記』のカテゴリーに、U子は他愛の無い一日の出来事を載せた。A太はそれを読み、ほのぼのとした気持ちになった。そしてU子に対し、素直なコメントを入れた。「ありがとう」とU子は返した。「貴方の事も少しだけ知りたい」U子はそう付け加えた。A太は嬉しくなり、今度は自分の日記を載せた。飼い犬のこと、
    さん作 [1,283]
  • 新『作品紹介』〜翔(第2回)

    翔です。今日は、私がハマっているエッセイ部門の二人の作者さんを紹介します。まず一人目は、『古代魚』さんです。初めて読んだ方はびっくりされると思いますが、古代魚さんの文章は超難解です。難解を通り越して、奇怪でもあります(失礼)。しかし、そこに言葉としての魅力を感じます。好きキライは別として。日本語の新しい可能性を感じるのです。古代魚さんの文章に批判的な方もいるかも知れませんが、では『この文章を書い
    さん作 [999]
 
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