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さんの投稿された作品が100件見つかりました。

 
  • ハーフムーン (40)

    「多分、どこかの国のリゾート地じゃないカナ?海もキレイだし」ミユキは答えた。「だけどよぉ…この辺を一回りしてみたけど、何にも無くて、どこの国かも分かんねぇんだよ。第一、人も居ねぇし」マモルが不安そうに言う。「確かに、何にも無さそうな…とりあえず、亀山さんに聞いてみたら?」ミユキは辺りを見渡しながら、そう答えた。「その亀山も、どっかに消えちゃって、姿見えねぇんだよ!」マモルは半ばヤケクソ気味に言っ
    さん作 [860]
  • ハーフムーン (39)

    ミユキが目が覚めた場所は、又してもベッドの上だった。しかし今度はホテルのような場所でなく、コテージと呼ぶにふさわしい雰囲気の場所だった。部屋を見回すと、ツインの小綺麗なベッドと、カントリー調のドレッサー、壁は木で覆われており、ログハウスであることが見て取れた。マモルの姿は見えなかった。開いた窓からは、爽やかな風が吹き込み、波の音が聞こえた。ミユキは窓のそばまで近付くと、外の様子をそっと伺った。白
    さん作 [1,006]
  • ハーフムーン (38)

    ミユキは昔、一度だけ機内食を食べた記憶があったが、それと変わらない程に、味は美味しかった。二人が夢中になって食べていると、今度はグラスが運ばれ、そこにシャンパンのような液体が注がれた。「この度はおめでとうございます。ご当選の記念にどうぞお飲み下さい」亀山がそう言い終わらないうちに、マモルはすでにゴクゴクと飲み始めていた。「ぷはーっ!うめぇ〜、こんな美味い物、飲んだことねぇよ!ミユキ、お前も飲んだ
    さん作 [916]
  • ハーフムーン (37)

    マモルとミユキの二人は、後ろから操縦席の亀山の様子を、じっと見ていた。最初は余裕の表情で、計器類やスイッチを確かめていた亀山だったが、次第に考え込む時間が長くなっていく。ミユキは間が持たず、窓の外の様子を眺め出した。マモルはややイラ立ちの表情を浮かべている。亀山は二人のそんな様子に気付くと、一旦説明書を置き、前を見据えてしゃべり出した。「えー。それでは皆様、これから間もなく当機はミステリーツアー
    さん作 [878]
  • ハーフムーン (36)

    二人は亀山の後について、表へ出た。建物の外は、いま通った薄暗い通路とは余りにも対照的なくらいに晴れ渡っていた。そして広大な空港の敷地の中心には、巨大な航空機が列を成して並んでいるのが見える。一方、亀山が向かった滑走路の隅には、小さなセスナ機が静かにたたずんでいた。「まさか…」そんなマモルの言葉を遮るように、亀山はすかさず言った。「さぁ、いよいよ出発いたします。こちらが今回の特別機です!どうぞお乗
    さん作 [1,020]
  • ハーフムーン (35)

    ミユキへのボディチェックが、腰にまで及んだ時、男の“口”ブザーが激しく鳴った。「ブブブーッ!アラアラ金属反応が、いっぱい出てます鳴ってます!金属探知の出どころは、どうやらココしか有りませーん!」と言いながら、男がミユキの短いスカートをめくり上げようとした時、突然ボコッという鈍い音がし、男の身体は膝から崩れ落ちた。そして殴られた腹部を押さえながら、その場で完全に気を失ってしまった。「行こう」マモル
    さん作 [968]
  • ハーフムーン (34)

    「何でアンタがココにいるんだ?」マモルは言った。「オーイェイ!オーイェイ!細かい事は気にせずに、気楽に行こうぜ人生は!まずはコチラで手荷物検査!パッと行こうゼ見せようゼ!」男はそう言うと『ヨウ、ヨウ』と言いながら、両手を高々と上げ、二人を手招きした。男が『手荷物検査』と称するその場所は、先程の抽選会場と似た、折りたたみ机が置いてあるだけだった。「手荷物ねぇし、このまま進むぜ」まるで男を無視するか
    さん作 [1,006]
  • ハーフムーン (33)

    亀山はそう言い残すと、小走りで二人の元から去って行った。残された二人は、しばらくその場に立ち尽くしていたが、やがてミユキが口を開いた。「行こうよマモル。もう、ここまで来たら行くしかないよ」「何だか怪しいんだよなぁ…」マモルはそう言いながら、歩き出したミユキに渋々ついていった。亀山が指し示した鉄の扉は、賑やかな空港ロビーの脇の通路の奥の、明かりの無い袋小路の一角に存在した。恐る恐る扉を開けたのは、
    さん作 [888]
  • ハーフムーン (32)

    ミユキのさりげないツッコミ対し、亀山と名乗る男は、事もなげにこう答えた。「大丈夫です。お二人のパスポートは、もう手元にあります」そう言って亀山は、カバンの中から二人分のパスポートを取り出した。「なんで俺たちのパスポートを、アンタが持ってるんだ?」マモルが問い詰める。「出発までお時間が無かったため、こちらでパスポートを取りに、ご自宅までお邪魔させていただきました。いや〜お二人ともすでに発行済みだっ
    さん作 [981]
  • ハーフムーン (31)

    バスは高速のインターを下りて、程なく国際空港に近付いた。「ミステリーツアーって言ってたけど、一体どこ行くんだろうね?」ミユキがつぶやいた。「さぁな。分かんねぇよ」マモルは両手を、頭の後ろに組んだ。バスは国際空港に着いた。バスを降りようとした時、ミユキは驚いた。バスの運転手が又しても、あの太った男だったのだ。運転手の男は、ミユキに笑いながら声を掛けた。「くれぐれもお酒は飲まないようにね」「はい…ご
    さん作 [1,103]
 
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