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リー さんの投稿された作品が7件見つかりました。
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夏と西瓜 第2話?
そして、例え僕の描いた絵が立派な賞をとっても、もちろんその絵を家族に見せることもなく、クラスのみんなの冷ややかな視線を逃れる為に、そそくさとランドセルの中に詰め込んでしまうのが常だった。こういった過去のせいで、僕はこの特技をみんなには隠し通していたのだ。 だけどただ一人だけ、初めて僕の絵を褒めてくれた人がいる。それが、僕の大好きな祖母だった。 * ミンミンゼミの鳴き声で目を覚ますと、そこは久
リー さん作 [204] -
夏と西瓜
取り立てて、運動会でも授業参観でも活躍することのない僕にも、たった一つだけみんなには秘密の特技があった。それが、絵だ。何故「秘密」なのかというと、それには理由があるのだけど。 母が僕の生まれる前にデザイナー関係の仕事についていたからか、家にはデッサン用の道具がたくさんあった。そして母は、いつも僕に自由にその道具を使って遊ばせてくれていた。だけどあれは確か僕が四つの頃に、ちょっとした事件が起こっ
リー さん作 [299] -
夏と西瓜 第2話?
「リカはロマンチストねぇ。」助手席で僕らのやりとりを聞いていた母が笑っている。「でもお母さんだってそう思うでしょ?月とダイヤだったら絶対ダイヤの方がキレイだよね?」姉は助手席に身を乗り出して聞いた。「そうねぇ。お母さんが若い頃、デザイナーさんの付き添いでマンハッタンに行った事があったんだけど、その時泊まったホテルから見た夜景は確かに息を飲むほど素晴らしかったわね」「おい、それはいつの話だ?」父が
リー さん作 [257] -
夏と西瓜 第2話
「おーいヒロム、そこのクーラーボックス取ってくれ」8月5日の夜、僕ら家族は帰省の為に荷物をワンボックスカーに積み込んでいた。祖母の家は、静岡県の熱海の少し先の伊東市とゆうところだ。東京からだと車で4、5時間だし、きれいな川があって蛍も見れる。「ねーお母さーん、明日熱海の花火大会だよね?サナちゃん達も来るの!?」一年で大晦日とこの日だけは夜更かしできるからか、姉は随分ご機嫌だ。 サナちゃんとは、従
リー さん作 [378] -
夏と西瓜 ?
この強情で説教くさいしゃべり方、僕の予想はきっと当っている。「でもリカも成瀬くんのこと好きなんじゃ…」「冗談やめてよ!あたしとアイツはただの幼馴染なんだからね!いっつもいっつも人のこと馬鹿にして、ほんっとムカつく!」「姉ちゃんの嘘つき」急に背後から声を掛けられて、姉とその友達はギャッと悲鳴を上げた。「ヒヒロム!?あんたこんなとこで何やってんのよ!?しかも人の話盗み聞きするなんて最低だよ!!」 躍
リー さん作 [372] -
夏と西瓜 ?
全くつくづく思うのだが、ソウタは変わっている。何と言うか人と目の付けどころが違うんだ。彼の笑うところで僕は笑えないし、もしかして関西人はみんなこうなのか?何て思うこともしかり。何より一番不思議なのは、こんなに地味で何の取り柄もない僕と、何故親友になったのかとゆう事だ。その理由は今でも分からないけど、天真爛漫でクラスの人気者の彼と親友になれた事はやはり嬉しかったし、その事実はほんの少し僕を勇気づけ
リー さん作 [404] -
夏と西瓜
人はいつか忘れてしまう生き物だとしても記憶を失くすことは誰にだって怖いあの夏あなたは必至に闘っていたんだろう?それでも忘れたくないんだと第一話長い朝礼の後、教室に戻ると僕らは一斉に身の回りの片づけを始めた。グラウンドから聴こえるけたたましい蝉の鳴き声が、暑さを倍増させている。昨年に引き続き4年2組の担任を受け持った松セン(もとい松井先生)は、全く嫌味な程にうんと宿題を出して「いいかー。夏休みだか
リー さん作 [416]
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