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マリリン さんの投稿された作品が35件見つかりました。

 
  • 狂人 ?

    それから、どのくらいの時間が経ったのか、ふと気付くと、窓の外は、一面の雪景色だった。 彼の苦悩と救いの道について、一心不乱に考えこみ、彼女はいつの間にか、雪がちらつき始めたのも知らなかった。 曇りガラスを手でこすり、外の様子に眼を凝したが、それでは、飽き足らなくなった彼女は、玄関から庭に、裸足のまま降り立った。顔を天に向け、汚れない白いものが、彼女に降りかかるがままに任せた。それは、長
    マリリン さん作 [388]
  • 狂人 ?

    「私は、あなたの話を、全面的に否定はしないわ。人間は誰しも、善悪の両面を持っているものよ。人間は皆、不完全なもので、お互い許し合うしかないのよ。それに、母親というものを例にあげると、子どものためなら、自分の命など喜んで投げ出すし、子どもの幸福のためなら、どんな犠牲も厭わないわ。 これこそ、人間が持つ最高の無償の愛よ」彼は、口の端に皮肉な笑みを浮かべた。 「そういう母親もいるだろう。
    マリリン さん作 [423]
  • 狂人 ?

    彼は、言葉を続けた。 「どうして人間は、毎日毎日、働くことができるエネルギーを持てるんだろう?僕は、それが不思議でたまらない。僕は、どうしても、そのエネルギーを持つことができないんだ。 人は何かをしたいというよりも、年がら年中、何かをして気を紛らわせていなければ、不安や恐怖を感じ始めるから、何かせずにはいられないだけなんじゃないだろうか?ボランティアに精を出しているある人が、家でじっ
    マリリン さん作 [541]
  • 狂人 ?

    彼が、重い口を、やっと開いたのは、街角にクリスマスソングが、楽しげに流れ始めていた頃だった。「僕は、この世の中のことが、何もかも分からないことだらけなんだ。 何もかも信じられないし、君のことも、いや、自分自身さえも信じられない…」 彼は、いかにも苦しそうに、呻くように呟いた。「どうして、自分自身さえも信じられないの?」彼女は、心の動揺を隠しきれず、しどろもどろになって、こう尋ねた。「
    マリリン さん作 [427]
  • 狂人 ?

    彼女の足元には、様々に色付いた落ち葉が、ハラハラと舞いながら、散り落ちていた。そこは、晩秋の湖が眼下に広がる公園。横には、最愛の彼氏が、肩を並べて座っていた。彼は、もう一か月も前から、彼女とろくに、口をきかなくなっていた。そして、その理由を、どうしても、彼女に話そうとはしなかった。彼女は、ただ寂しかった。それが、どんな理由であれ、彼が、本当の気持ちを、打ち明けてくれることだけを、待っていた。彼は
    マリリン さん作 [480]
  • 誓い

    彼と彼女は、いわゆる、世間に認められる関係ではなかった。周囲の人間は誰一人、彼らの結婚について、賛成するものはなかった。 ありがちな話だが、それ故に、また、彼らの思いは、なお一層、燃え上がっていった。彼らの愛情は、純粋そのもので、微塵の後ろ暗いところもなく、ただそれを、周囲に理解されないところを、苦しんだ。彼らは、社会に対して、彼らのでき得る限りの抵抗をしたが、やがてそれも力つき、とうとう10年
    マリリン さん作 [516]
  • 男と女

    世の中の大部分の過ちは、男と女の恋愛から始まる。恋愛とは、ある種、狂気じみた病気みたいなものなのだから、仕方がないと言えばそれまでだ。男は、女の髪で、首から足の付け根まで、がんじがらめに締め付けられ、息も絶え絶えになる。女も、無意識にそうしながら、また、締め付けた分、自分も、にっちもさっちもいかなくなる。やがて、愛の結晶という名のもとに、さらなる執着の元を生み出し、争いと混乱が激化してゆく。その
    マリリン さん作 [422]
  • 執着

    女は、悩んでいた。自分の異常な執着癖について。 とにかく自分の係わったものすべてに、執着してしまうのだ。あれが、捨てられない、これが、捨てられない。「もし、失ってしまったらどうしよう。」などと、考え始めると、凄まじい恐怖が、襲ってきて、夜も、まんじりともできなくなってしまう。女は、ついに発狂するのでは、ないかという不安に、さいなまれた。そこで、執着しているものを、一つ、一つ、捨てていくことを、決
    マリリン さん作 [385]
  • 永遠の少年

    私は、ずっと待っていた。夢の中の少年が、迎えに来てくれるのを・・部屋の窓を開けて、真夜中、星空を見上げながら・・ 雨の日は、しずくで、頬を濡らしながら・・ 10年、待った。 その間、いつか諦めて、窓を閉じた日々もあった。でも、恋人は、そんな私に、「もう一度、窓を開けてごらん? まだ、迎えに来てくれるかもしれないよ」と言ってくれた。今は、恋人も、私の前から、消えて、残っているのは、その言葉だけ・
    マリリン さん作 [428]
  • 続 罪と罰 ?

    「まるで血の色だわ・・・」 一歩、その部屋に入った瞬間、思わず、私は呟いていた。というのも、そのホテルの部屋中の装飾品は、ほとんど赤色で、構成されていたからだ。カーテンも、ベッドカバーも、テーブルも、ソファも・・極寒の真冬の海から、2時間後、彼と私は、場末の今にも壁が崩れ落ちそうな安ホテルの部屋に居た。肌を突き刺さすような寒さの突風が、吹き荒れる海岸では、いくら彼の腕の中とはいえ、やはりいつまで
    マリリン さん作 [456]
 
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