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マリリン さんの投稿された作品が35件見つかりました。

 
  • 続 罪と罰 ?

    その扉が、二度と開くことはなかった。彼と私は、凍えるようなクリスマス・イヴの夜、また、あてもなく彷徨いだした。ふと気付くと、目の前に海が広がっていた。二人の思い出の海岸だ。二人で遊んだ夏の海の面影は、微塵もない、北風の吹きすさぶ荒涼とした海だった。彼は、私の身体を温めようとして、いつもより何倍も強く、抱擁をしてくれるが、その寒さの中では、彼の身体からの熱も、すぐに溶けてなくなる淡雪のように、はか
    マリリン さん作 [532]
  • 続 罪と罰

    その夜は、クリスマス・イヴだった。 彼と私は、偶然、教会の前を通りかかった。中からは、賛美歌の調べが、響いていた。その美しい調べに導かれるように、気が付くと、私たちは、扉の中にいた。教会の中は、圧倒されるような荘厳な光に満ちあふれていて、私たちは、その光景に、しばらく、我を忘れて酔い痴れていた。でも、ちゃんと閉めたはずの扉の隙間から、冷たい外気が流れ込み、私は、ふと、我に返り、
    マリリン さん作 [427]
  • 罪と罰

    海は、いつの間にか、すっかり冬になっていた。コバルトブルーに輝く波も、焼け付くような太陽も、水遊びを誘う砂浜も、もうそこにはなかった。私は、一つ、くしゃみをした。それまで、季節が冬に移っていたことさえ、私は、気付いてはいなかった。 「寒いの? 家に入ろうか?」と彼が言った。 けれども、彼の家に入ってみると、そこには、身体を暖めるものは、何一つなかった。私は、一つ咳をした。 「薬が、欲し
    マリリン さん作 [566]
  • 罪と罰

    彼は、嬉しそうに、私のプロポーズを受けいれた。 でも、私たちは、一緒に暮らしたわけではなかった。 私たちが、会うのは、いつも海。二人ピッタリと身体を寄せ合い、波打ち際で足を濡らして遊んだり、蟹や船虫が戯れる岩場に座って、海を、ぼんやりと眺めて、日没まで過ごしたりした 私たち、二人にとって、他人の存在は、無だった。 お互いが、この世のたった一つのかけがえのない存在で、この世の隅で、二人、
    マリリン さん作 [1,103]
  • 罪と罰

    何故、私は、彼を選んだのかは、後で考えても、分からなかった。 でも、それは、確かに、彼でなければならなかった。 私は、その日、彼に結婚を申込まなかったら、自殺をしていただろう。 その日、私にとって、彼は、絶対に必要な存在となっていた。自分でも、その理由は、本当にわからなかったが.. それは、まるで、夢の中の出来事のように、後で、思い
    マリリン さん作 [980]
 
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