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春樹 さんの投稿された作品が80件見つかりました。
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すべてが運命なら
一緒に布団に入ると一安が私に、腕枕をしてくれた。そして、小さな声で話し始めた。「俺とお前の子供だったら、カッコイイし可愛かったよな絶対」一安が笑顔でそう言った。「そうだね」私は嬉しさを隠しながら答えた。「俺、名前考えたんだ」一安は笑顔だった。「もう、赤ちゃん居ないよ」私は首を傾げながら言った。「もしも生まれてたらだよ」「なんて名前?」「はるき」「はるき?」私が聞き返すと、一安は指で漢字を説明した
春樹 さん作 [192] -
すべてが運命なら
「謝んなくていいよ。もう面倒臭いから、一生その女の面倒みてやれよ」私はもう正樹を許す気なんてなかった。「なんでだよ。ホントにそういうんじゃないんだよ。」正樹は必死だった。「なんでもいいよ。関係ねーもん。」私は本当に、どうでもよくなった。「関係あるだろ。チャント終にするから」「だから、関係ねーんだよ。勝手に巻き込んでんじゃねーよ。もう、うじうじ言ってないで、さっさと家まで送れよ」私は裏切られたと思
春樹 さん作 [177] -
すべてが運命なら
電話が終わった正樹に「友達?」私は普通に聞いた。「うん。友達って言うか妹みたいな感じかな」正樹も普通に答えた。それから、三日後だった。私と正樹が一緒に車に乗っていたら、またあの女から電話がきた。【何かおかしい】そう思った私は正樹に聞いた。「この前の電話、久々だったんでしょ?なんかあったの?」私は優しく聞いた。「俺が前に乗ってた車、この子に売ったんだけど、今度車検で必要な書類をまだ俺が持ってるんだ
春樹 さん作 [153] -
すべてが運命なら
場所を変えた一安は、やり直すと言わない私に違う提案をしてきた。「じゃぁ、半年でいいから傍に居てよ。付き合わなくていいから。その間にお前の事忘れるから」一安は自分勝手な人だ。「なんで?一安の気持ちなんて、もう知らないよ。自分でなんとかしてよ。」私は、また一安ガッカリさせられた。結局、その日は喧嘩したまま、家に帰った。一安と逢った事は、正樹には隠していた。余計な事を言って正樹との関係を壊したくなかっ
春樹 さん作 [183] -
すべてが運命なら
私は先に待ち合わせ場所に着き、物陰に隠れた。逢うと言ったものの、どんな顔して逢えば良いのか解らなかった。5分位待った頃、遠くから聞き慣れたバイクの音が聞こえてきた。一安だ。その音はだんだん近づいて、私が隠れて居た物陰の傍で止まった。そして、私が物陰から出て行くと一安が私に気付いた。一安は私を見つけて微笑んだ。「お前居ないから、バックレられたのかと思った」一安は少し恥ずかしそうに笑顔でそう言った。
春樹 さん作 [184] -
すべてが運命なら
私は一安の着信を無視した。きっと一安は何も考えていない。赤ちゃんが居なくなった事で、自由が奪われないで済んだ。それが一安の気持ちだと、私は勝手に思い込んでいた。私が着信を無視していると、一安は留守電にメッセージを残した。「お前電話でろよ俺、もうどうしたら良いかわかんないんだよ。5分でいいから逢って欲しい。」聞いた事のない一安の声。一安が落ち込んでいるなんて、想像もしなかった。次の日の夕方一安から
春樹 さん作 [278] -
すべてが運命なら
新しい彼氏(正樹)は一安とは違い、求めずに与えてくれる人だった。ずっと遊んでいなかった友達とも遊べる様になった。正樹は運転手をしていて、私をトラックに乗せて仕事に連れて行ってくれた。私の両親も、正樹を気に入っていた。そんな平和な日々の中で、私は毎日赤ちゃんの事を考えていた。時に私は、自分でも押さえられなくなる程の強い悲しみに襲われる事があった。「あゆなんて、生きてる意味ない」「殴られたら痛いって
春樹 さん作 [208] -
すべてが運命なら
家に着いた私は、両親と弟とマックを食べた。食べ終わると自分の部屋に行き。一安にメールをした。【もう、赤ちゃん居なくなっちゃったから一安とも一緒にいれない。ごめんねサヨナラ】そのメールを送り終わると、私は横になった。目を開けたまま、私の意識が無くなった。ただ、時計の秒針だけが回っていた。意識が戻った時もう2時間位経っていた。そして、携帯には一安からの着信が履歴いっぱい入っていた。その着信の中に一安
春樹 さん作 [206] -
すべてが運命なら
気付いた時私は、病院のベットに知らない女の人達と並んで寝ていた。起き上がった私に看護婦さんが「後、一時間位安静にしててね」そう言った。「もう、大丈夫です」生理用品をさせられていた私は、赤ちゃんがいなくなったと確信した。「先生、もう大丈夫だって言ってるんですけど」看護婦さんが医者に聞きに行く。「もう二時間位たったっけ?」医者が看護婦さんがに聞いた。「はい。」看護婦さんは少し自信無さげに答えた。「じ
春樹 さん作 [221] -
すべてが運命なら
私はどうしても、一安に聞きたい事があった。だから二人っきりの時に、聞いた。「ねぇ一安、赤ちゃん産んで欲しいと思ってる?」産んで欲しい、私はだだその言葉が聞きたかった。「そんな事言わなくてもわかんだろ、一々面倒臭い事聞くんじゃねーよ」一安が怒鳴った。一安は私の妊娠が解ってから、ずっとイライラしていた。「言ってくんなきゃわかんないよ」ただ、産んで欲しいと聞きたかった。「じゃぁ、お前は産みたいの?」一
春樹 さん作 [228]