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春樹 さんの投稿された作品が80件見つかりました。
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すべてが運命なら
「誰?」男性の声。「そっちが誰?」私は聞き返したが、なんだか聞き覚えのある声。「そっちが誰?」質問返しの男性の声。「一安?」疑問形だったが、間違いないと思った。「は?チゲーよ」男性はそのまま電話を切った。次の日の昼間にまた同じ番号から、着信が入った。「つーか誰?」男性からの質問。「あゆだよ、一安でしょ?」私は少し怒りながら、しつこい一安に同じ質問を繰り返した。「もういいよ、一安でしょ?」三度目で
春樹 さん作 [228] -
すべてが運命なら
彼と別れても、すぐには忘れられなかった。別れて一ヶ月、もう桜も散り始めていた頃彼に電話をした。私の耳元でコールはならず、電話は切れた。着信拒否?そう思った私の心の中で寂しさと、怒りが込み上げてきた。そんな自分が格好悪く感じて私ももう彼を吹っ切りたくて着信拒否をした。それから一ヶ月、携帯に彼からの着信が入っていた。きっと彼も着信拒否に気付いただろう。もうかけてこないだろうと、そう思った。でも、10
春樹 さん作 [226] -
すべてが運命なら
それから、私は毎晩彼と電話をした。「今日は、何してたの?」「なんで、あゆと付き合ったの」「今、星みてる?」私はとにかく思い付く全ての気持ちを言葉にしてた。彼の答えはいつも素っ気なかったが、それも私にとっては、心地良かった。そのうち春休みも終わり、バイトと学校が始まった。彼は高校を受験しなかった。だから、夜は暇だった。私は夜の9時頃まで学校だったが、学校の帰りに彼に逢いに行ったりしていた。ある日学
春樹 さん作 [512] -
すべてが運命なら
始めてのデートの日私は彼の家にいく事になった。彼の家は、私の家から自転車で15分位かかる。私は無口な彼と何を話せばいいのか?何して遊んだらいいのか?直接逢うとなると電話とは違うと思い私は、とにかく緊張していた。そんな事考えてる間も、自転車はどんどん進み気づけばもう彼の家が見え始めた。その時彼から私の携帯に、着信がきた。私は急いで携帯電話をポケットから取り出し、通話ボタンを押した。「どうしたの?」
春樹 さん作 [290] -
すべてが運命なら
「俺だよ」その一言で私はやっと気付いた。その人は中学の同級生で、一安の友達だ。私とその彼は付き合ったとまではいかないが、お互い好き合ってた事があった。その彼も滅多に学校には来ていなかった。「なんで番号知ってんの?」私は彼に携帯番号を教えていない。「わかんない」彼の回答はいつも短い。というより、素っ気ない。だから、私はいつも同じ質問を繰り返さない。「何してんの?」そんな言葉位しか思いつかなかった様
春樹 さん作 [240] -
すべてが運命なら
一安はずっと、やり直したいと言い続けていた。私は、ずっと断り続けた。次第に一安からの電話も減り始めた。中学三年になった頃には、もう電話が来なくなった。一安は学校にも来ていなかった。一安は世間でいう反抗期を迎え、どんどん不良の方向へ進んでいた。私と一安は逢うことも、話すことも無くなった。でも、一安はまだ私を好きなんだと知らせる出来事が、時々起きた。ある朝私が学校に行くと、私のクラスの下駄箱横の窓に
春樹 さん作 [274] -
すべてが運命なら
中学二年生クラスがえもして、また新しい日々が始まった。私は新しい恋をした。野球部の男の子だった。その恋は順調に進み、私とその男の子は、付き合う事になった。その彼は、いつも私を喜ばせる事を沢山言ってくれた。でも、その彼は皆に優しくて、私は彼女という気がしなかった。その頃、一安はあまり学校には来ていなかったが、毎日の様に私に電話をしてきてくれた。一安はまだ私を好きだと言ってくれた。私に彼氏が居るのも
春樹 さん作 [225] -
すべてが運命なら
私は悩んでいた。一安は何故私を選んだのだろう。きっと、気の迷いなんだろう。そう思いながらも、毎日電話をしてきて私に告白してくれる一安の想いを、受け入れたくなった。そうして、一安と私は付き合う事になった。朝は二人で早く登校して、皆が来るまで階段で話しをした。放課後は毎日一緒に遊んだ。電話も毎日の様にしていた。そんな日々を続けていると、だんだん私の母親が口うるさくなってきた。私も門限どうりに帰らない
春樹 さん作 [257] -
すべてが運命なら
普通に始まった私の中学生活。中学一年も、半分以上過ぎた頃、席替えをすることになった。席の決め方はくじ引き形式。先生が、紙に机の数だけ数字を書いて、男子と女子がそれぞれ別々に数字の書かれた紙を引くという決め方だった。その席替えで隣の席になったのが、あの消しゴムを落とした男の子だった。私はその男の子の事は、すっかり忘れていたし、興味もなかった。その男の子の名前は一安(かずや)。一安は毎日の様に遅刻し
春樹 さん作 [294] -
すべてが運命なら
「ぁゆは、刺激を求めてるんだょ」新しい彼氏を作る度に言われるセリフ「そんな事ないよ」いつも私は、そう答える。23才、もう気まぐれな恋などと言っていられるほど、若くない。人間の記憶は曖昧だと言われている。本当に曖昧なら、薄れて欲しい記憶。その日は中学校の入学式、私はワクワクしていた。「早く起きてよ」母親の怒鳴り声で始まった。「おはよう」特別な日は、目がさめるのも早い。初めて着る制服にどこと無く違和
春樹 さん作 [399]