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篝火七瀬 さんの投稿された作品が9件見つかりました。
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悲しい事を言わないで
一人の力なんて所詮小さなモノ、でもね、その小さな力がなければより大きな力は生まれないわ。例えば飾り時計があるとしましょう。中の小さな歯車は私達。重要でない一つの部品がなくなっても時計は動くわ、たしかに時計としての機能はするし問題もないわ、けど、飾りが動かない。それってつまらないでしょう?モノには必ず『流れ』があるわ。一つ一つが繋がって初めて機能するのよ。いらない部品なんてないのよ。『そこ』にある
篝火七瀬 さん作 [213] -
悲しい事を言わないで
それに、私は私だもの。私が進もうとすれば後に道が出来るわ。自分から何かをしようとしない限り、幸せなんてきっとやってこないのよ。死にたいと思う事なんてこの世の中には沢山あるわ。自分には耐えられないとか思う人もいるかもしれないけれど、それで死ぬのはつまらないわ…そう思わない?だって、死んでしまったらもう成長できないじゃない。停滞…つまり『死ぬ』という事はそこで時間が止まる、という事よね、止まるという
篝火七瀬 さん作 [195] -
悲しい事を言わないで
最近、私と同年代の若者に多くみられる、自分が悪いんじゃない、この世の中が悪くて、幸せにしている周りの人間なんか死んでしまえばいい!!とか、死にたい…とか言っている人達が沢山いる。しかし、私からしてみればまだマシではないだろうか。産まれてスグに棄てられた私…存在そのものを否定され、『私』という人間はこの世にはいないという事だから。私の両親はどこにいるのか、どんな人達でどんな事を思って私という存在を
篝火七瀬 さん作 [229] -
氷雪花−end−
両親は本当に嬉しそうにしながら医者の先生を呼びに二人で病室を出て行った。私は病室で一人きりになり、寒さを感じて窓が開いている事に気付き、そして窓の縁に置いてある物に気付く。「っ…!!」私は開いている窓の縁を見て驚いた。綺麗に形の整った小さめの氷雪花が置かれていた。兄が置いていってくれたのだろうか、1つの花の形をしていてとてもキレイだった。「…お兄ちゃん。」私は氷雪花に触れようと手を伸ばしたところ
篝火七瀬 さん作 [203] -
氷雪花−4
体力もほとんど残っておらず、憔悴している。肌も血色が悪く、透き通る程白い。意識が朦朧としながら1本の樹に言葉をかける「…待った?お兄ちゃん。ごめんね…1人にして。」枯れていて、葉をつけていない1本の樹。雪が降って樹が凍り、樹氷となっている。その見た目から私達は雪と氷で咲いたまるで花のようだったので氷雪花と呼んでいた。小さい頃はただキレイだなとしか思っていなかったけど、辺り1面真っ白で今は此処が天
篝火七瀬 さん作 [182] -
氷雪花−3
部屋の前で座り込んでしまいなかなか戻ってこれない。「わた…し…は…どうすれば…いいの…お兄ちゃん…わからないよ。」『こちら側』に戻ってきてから私は部屋に入りふと目につき、机に立て掛けられていた写真たてを見た。「これ…お兄ちゃん、覚えててくれたんだ。」涙ぐみながら写真を眺める。私達が『家族』になって間もない頃、兄と二人だけで行った『秘密の場所』「何時間もかけて行って、帰りに迷子になって最後には両親
篝火七瀬 さん作 [191] -
氷雪花−2
正直私は煩わしい事は嫌だったので、小さいながらもこのままでもいいと思っていて、最初は「イヤ、いきたくない。」と言っていたらしい。小さかったので、私もおぼろげにしか覚えていない。その後、施設に両親が兄を連れて時々私と遊ぶ為にやってくるようになった。暫く遊ぶ内に、私は兄が好きになった。今思えばその頃はまだ異性としてではなく、遊び相手として好きだったのかもしれない。引き取られてから十何年か経ち、悲しい
篝火七瀬 さん作 [183] -
氷雪花−2
正直私は煩わしい事は嫌だったので、小さいながらもこのままでもいいと思っていて、最初は「イヤ、いきたくない。」と言っていたらしい。小さかったので、私もおぼろげにしか覚えていない。その後、施設に両親が兄を連れて時々私と遊ぶ為にやってくるようになった。暫く遊ぶ内に、私は兄が好きになった。今思えばその頃はまだ異性としてではなく、遊び相手として好きだったのかもしれない。引き取られてから十何年か経ち、悲しい
篝火七瀬 さん作 [191] -
氷雪花−白雪舞う中で−
私は手袋をした悴む手を吐く息で温めながら擦り合わせる。「はぁ…。雪、止まないなぁ…。」私には、絶対叶わない夢が、想いがある。いつからか気付かないフリをしていた。でも、これ以上自分を騙す事は出来ない、もう嘘をつきたくない。「お兄ちゃんがスキ。」その言葉を言えたらいいのに…。けど、それは叶わない夢物語。舞い散る雪の様に掌に落ちて溶けては消える、儚いもの。「私が死ぬまで、ずっとコノママなのかな?」不意
篝火七瀬 さん作 [244]
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