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キャロルの秘密 さんの投稿された作品が32件見つかりました。

 
  • 涙の絆 23

    医師と純は向かい合うと医師の方から話し始めた。「お名前は?」 「坂木です」純は、いたって普通に答えた。 下の名前はと医師は続けた。 「純です」「はい。では、今おいくつですか?」 「21です」 それからも医師の質問は、いくつか続いた。 純は、ここ最近の出来事を聞かれると事実を告げた。 それに対して医師は、一瞬、同伴した父と姉の顔を見遣った。 医師は、父と姉が頷いたのを見て言った。 「一応、専門
    キャロルの秘密 さん作 [794]
  • キャロルの秘密 3

    そんな古賀は、この薄暗い部屋でキャロルの歌声を聴くと、若き日の恵子の姿が脳裏に浮かぶのである。あれから、早くも20年の月日が過ぎていた。 ドアがノックされた。 「あなた、北沢さんから電話よ」妻の有子である。 古賀は、現実の世界に引き戻された。 「ああ、分かった。北沢には、後で俺からかけると伝えてくれ」 「わかりました」有子は、部屋を出て行った。 キャロルの歌声がまだ部屋には、流れていた。
    キャロルの秘密 さん作 [869]
  • キャロルの秘密 2

    古賀は、この日、新人の山口英夫のサ−ドシングル[二人]のレコーディング最終日であった。 古賀は、今や誰もが知る音楽プロデューサ−で古賀が手掛ける作品は、世に繁栄し、ミリオンの古賀などと至る所で称されていた。 そんな古賀は、そう呼ばれていることなど、どうでもよかった。古賀自信は、ただ良い作品を作り上げることだけが信念でア−ティストの魅力をいかに引き出すかということを念頭にこの仕事をしていた。
    キャロルの秘密 さん作 [807]
  • キャロルの秘密 1

    レコードに針を降ろし、薄暗い部屋に軽快なピアノのイントロが流れだす。そして歌声が加わる。その薄暗い部屋でソファーに身を沈め手には、ブランデーグラスを持ちその軽快なイントロに耳をすます。仕事が多忙な音楽プロデューサ−古賀直也の安息のひとときである。古賀が耳にしてるのは、1971年不滅の金字塔と代され、グラミー賞を獲得した、女性シンガーソングライター、キャロル キングのアルバム「つづれおり」である
    キャロルの秘密 さん作 [2,330]
  • 終末の天使 2

    「よく来たな多田。ものは、持ってきたな?」男は、不気味なくらいに平静な口調を取り戻していた。 多田は、ああとだけ答えた。「どこだ?」手には、何一つ持っていない多田を見て言った。「車のトランクだ」じれったい気持ちを押さえて言った。「何か企んでも無駄だ。こいつがどうなることぐらいお前も分かってるだろ」京子の頭部には、銃口が突き付けられたままだ。 多田は、男ならやりかねないと肌で感じた。一匹狼の多田。
    キャロルの秘密 さん作 [865]
  • 終末の天使 1

    暗闇に目が慣れるまで時間が掛かった。取引の場所は、男が指定した、町外れの倉庫である。 約束の時間には、どうにか間に合ったようだ。多田涼介は、胸をほっと撫で降ろした。が、そのとき一瞬にして目が眩んだ。 倉庫の電気が一斉に点けられた。 多田の目に写ったのは、頭部に銃口を突き付けられた恋人、京子の姿であった。「わたしには、構わないで逃げて、涼介」「黙れ」男は、京子の口を空いた片方の手で塞いだ。「や
    キャロルの秘密 さん作 [940]
  • 涙の絆 22

    父が病院に駆け付けたのは、京子が電話を切って、30分ほどしてからである。父を目にした純は、少し安心したようだ。 「京子、悪かったな」 「本当、どうしていいかわからなかったよ」京子は、父が来るまで、ずっと純の腕を掴んでいた。 「純、ちゃんと先生に診てもらおう」父は純に言った。 純は、何故という表情である。 京子は、看護士に
    キャロルの秘密 さん作 [679]
  • 涙の絆 21

    京子は、病院を出て行ってしまった純を必死で追い掛けた。純に追い付いたのは、病院から500メ−トルくらい離れた所だった。「純。待って」京子は、純の手をなんとか掴んだ。「純、落ち着いて」と、そのとき純はポケットに入ってた財布を道に放り投げた。 京子は、どうしようかと迷ったが、携帯電話を取り出し会社に行っている父に電話をかけた。「どうした京子?」電話に出た父が心配気な声で言った。 「純が病院か
    キャロルの秘密 さん作 [676]
  • 涙の絆 20

    仕方ないという感じで純は家を出てて、京子の車に乗り込んだ。すぐに京子が運転席のドアを開けた。 純は、いまだに何故病院に行かなくてはいけないのか、不思議だった。 二人を乗せた車は、直ぐ総合病院に着いた。車を駐車場に止め病院の入り口に入り、京子が受け付けで何か話していた。数分で純の所に戻って一応ここの精神科で診てもらうことを純に告げた。二人で精神科の場所まで行き診察を待っていた。数分で純の番がきた
    キャロルの秘密 さん作 [672]
  • 涙の絆 19

    翌日、純の姉京子が朝一番で坂木家に来た。 「お父さん、純は?」父に尋ねる。 「今は、大丈夫だけど、京子、一応純を病院へ連れて行ってくれ」 「分かった」 「お父さんは、仕事だから何かあったら連絡くれ」父も本当は一緒に病院に付き添いたかった。 「分かった。純を呼んでくるね」京子は純の部屋に行った。
    キャロルの秘密 さん作 [677]
 
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