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コッペパン さんの投稿された作品が3件見つかりました。
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意味
生きることに意味はないそれは自身の欲望に縁取られた 理想の存在にほかならない戦うことに意味はないそれは他人の心境に捩曲げられた 自分の意思にほかならない救うことに意味はないそれは他人の弱さを愚弄して 進路を変えることにほかならないああ我々は意味のないこの世界でああ何を求めるのだろう他人に無意味な期待をするか自身に無意味な要求をするかそんな思考を巡らせることにすら意味はないというのにそれでも生きる
コッペパン さん作 [259] -
剣と盾
貴女の姿は孔雀のように 僕の眼を蒼く染める貴女の歩みは光のように 僕の脳裏を紅く射るああ僕は恋い焦がれ 期待に胸を踊らせるああ僕は恋い焦がれ 恐怖に身を震わせる何時からだろう何時からだろう気付けば君を見つめていた何故なんだろう何故なんだろう想えば君が愛しくなった貴女の心は堅牢の檻他者を拒む獣の如く 赤い牙を磨いでいた貴女の姿は天使の涙救いを求める兵士の如く 白い旗を振りかざす僕は貴女の剣となり
コッペパン さん作 [316] -
留守番電話
ある夜の日、女はいつものように家に帰っていった。高級マンションほど立派でもないのだが、この周辺では素朴な建造物が多いせいか、高級に分類されている。三十路前の風貌、まだ若いであろう彼女はエレベーターの5階を示すボタンを押す。彼女以外の人間は、居ない。やがて「ピンポン」という機械音を耳に、女は出て、玄関の扉を鍵で開ける。電気はついておらず、見慣れた部屋も一瞬不気味に見えてしまう。すぐに電源スイッチを
ピカイア さん作 [959]
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