トップページ >> 吉田理 さんの一覧
吉田理 さんの投稿された作品が4件見つかりました。
- 1
-
生きる?
自分で死ぬことすらできない私。悪戯に無駄な時間を費やすだけの日々。神様!貴方は私にこれ以上なにを学べとおっしゃりたいのですか?神様!貴方は私になにを悟れとおっしゃりたいのですか?慈しみですか?憎しみですか?優しさですか?怒りですか?恨みですか?この期に及んで、なぜ私を生かされようとするのですか…?神様!!「うううっ……」若い女性職員が突然、私の部屋に泣きながら飛び込んできた。私は、驚いて彼女の方
吉田理 さん作 [255] -
生きる?
「早く死ね…か」確に若僧の言うとおりである。喋れないし、自分では身動きすらできない。まさに生きた屍である。この身体で、生き続ける価値などあるのだろうか?存在し続ける理由がいるのだろうか?…なのに自分では、自分の手首を切ることもまして、舌を咬み切ることすらもできないのである。 まったく見ず知らずの赤の他人に自分の全てをゆだねなければならない。 人と生まれてきて、これほど最大の「屈辱」はないのではな
吉田理 さん作 [247] -
生きる?
さきほどから、部屋中が私の排泄した汚物の臭いで充満している。それが、より一層若僧のストレスになっているのであろう…。「死ね…クソ婆ぁ…」低い声で若僧は私に向かって呟いた。…プルルル…プルルル…どこかの部屋からナースコールが鳴り響く。「松島さん、ごめんなさいね。山下さんが僕を呼んでいるようなので、もう行きますね。失礼します」先程の般若のような冷酷な表情は消えていた。…が、優しさも温かみも感じられな
吉田理 さん作 [289] -
生きる
「気持いいでしょう?すっきりしましたね」ちっとも気持よくないし、すっきりもしてない。 声に出せないので思いきり睨みつけてやる。「うわ〜!睨まれたよ可愛くねぇ〜婆ぁだよ」お前のような若僧に可愛いなんて言われても嬉しくもなんともない。婆…。年寄りをみれば婆か爺か?お前のその足りないド頭をスイカのようにカチ割ることが出来ないことをありがたく思え。続く
吉田理 さん作 [296]
- 1