トップページ >> 詩音 さんの一覧
詩音 さんの投稿された作品が42件見つかりました。
-
School Life 〜中学の告白〜41
そして次の日の昼休み。音楽室に着いたのは鈴が先だった。「…。」無言で柚希が手を挙げる。「で、何?」わかっているだろうが、柚希は問いてきた。「他に好きな人が出来た。だから別れて。」柚希が俯いたままだった顔をあげて、鈴を見た。柚希は驚愕したが、その様子も鈴には映らない。(こんな弘瀬見たことない…ぞ…。)驚愕というより恐怖だった。死んだような微動だにしない意志のない冷たい目。少なくとも柚希にはそう映っ
詩音 さん作 [171] -
School Life 〜中学の告白〜40
その日の夕方。[メール受信 坂本柚希]鈴は深呼吸をしてから携帯を開く。さっき柚希に別れ話を持ちかけた。これがその返信だ。[俺は嫌だ。](そんな…)鈴は絶望した。優柔不断な鈴が思い切って言ったのだ。かなり苦労した。なのに、答えは…。それから1週間後も別れようと言ったが、やはり答えは同じ。(もう嫌だよ…。もうこんな話したくないのに。)でも別れない訳にはいかない。(もう…直接言うしかない。)鈴の目つき
詩音 さん作 [197] -
School Life 〜中学の告白〜39
次の日。[メール受信 平本流菜]鈴はさっき流菜に宮内悠翔(みやうちゆうと)のアドレスを聞いた。別に気になっていたという訳じゃなく、流菜の提案で一緒に映画を見るメンバーに入っていたからだ。[これ宮内のメアド。優しくしてあげてね(笑)]最後の1文はもちろんふざけて言っている。(はぁ…。)鈴はこの計画に行こうか迷っていた。もちろん理由は彼氏がいるから。しかし、最近は別れたいと思っていた。次の日。「はぁ
詩音 さん作 [111] -
School Life 〜中学の告白〜38
6月の半ば。やっと新しいクラスでも友達が出来始めた頃。流菜からのメールだ。[そういえば1年の頃俺と弘瀬と佐藤でよく話したよね!](そんなこともあったなぁ。)鈴が教卓の真ん前の時。流菜が鈴の左隣で、佑介が後ろ。授業中に喋ったりふざけたり、時には寝てるのを起こしたりもした。(あの頃が1番楽しかったな。)鈴の中学生活の中で1番印象に残っていることだった。[佐藤が弘瀬のこと好きって知ってた?](えぇ!?
詩音 さん作 [124] -
School Life 〜中学の告白〜37
そして3月の部活帰り。[メール受信]下にはアドレスの表示。[平本流菜です。登録よろしくお願いします。]流菜とメールするのは久しぶりだった。実を言うと、鈴は流菜のことをカッコイイと思っていた。ただし、周りの人は認めてくれないのだが。[久しぶり!登録しました。平本は何組?]性格もかなり良い。だからと言って好きという訳ではないのだが。[俺C組。弘瀬は?]流菜と鈴は同じクラスだった。[あたしもC組!よろ
詩音 さん作 [389] -
School Life 〜中学の告白〜36
それからまた3ヶ月後。クラス変えがやってきた。[クラス別々になっちゃうかな。]というメールが柚希から毎日のように来ていた。その度に、[あたしはC組で、柚希はきっとE組だよ。]と送っていた。もちろんこれはふざけて打っている訳で、鈴のただの推測に過ぎないが、(クラスは別々でも良いんだけどね。)とも思っていた。そして、今通信簿が配られている。「弘瀬。」担任の先生から名前を呼ばれ、通信簿を取りに行く。「
詩音 さん作 [224] -
School Life 〜中学の告白〜35
それから2週間後にも颯から告白されたが、断った。ちなみに、このことは柚希には言ってないこれは鈴と颯の問題なので言う必要もないと思っていたし、言えるはずもなかった。[メール受信 加藤颯][俺しつこいかな?というか、この話って坂本知ってる?]告白は断ったが、返信は普通に帰ってくる。[どうだろう(笑)坂本には言ってないよ。]鈴は自分の気持ちを正直にメールに書いていく。[じゃあこれで最後にしようかな。付
詩音 さん作 [129] -
Schonl Life 〜中学の告白〜34
[メール受信 加藤颯]メールの返信が来る。[今告白したらどう?](は!?)予想もしていなかった。返信を打ちだそうとすると、画面がメール受信に変わる。[メール受信 加藤颯]連続で颯からだ。[好きです!付き合って!](えぇー!?)全く予想もしていなかった告白。(どうしよう…。)もちろん颯のことは嫌いではない。が、鈴は付き合っている。(友達的には大好きなんだけどな。)ここで断ったら今までのような友情は
詩音 さん作 [114] -
School Life 〜中学の告白〜33
次の日の放課後。(加藤に返信しなきゃ。)昨日は寝てしまって返信出来なかった。[久しぶり!登録しておくね。]最近は鈴もからかわれることが少なくなり、落ち着いてきた。と考えているとバイブが鳴る。[おう!久しぶり♪でさぁ…]そこからゲームの話が続いた。[そういえば弘瀬って彼氏いるんだよね?](またその話か…。)鈴は呆れかえっていた。[そうだよ。]と短く返信をする。[ごめん怒った?弘瀬からかわれるの嫌い
詩音 さん作 [155] -
School Life 〜中学の告白〜32
次の日の休み時間。(…はぁ。ありえない。)今日は席替えの日。いつものように先生が決めようとしたのだが、「たまには好きな人同士が良いです!」と咲希が提案したため、自由に決めることになってしまった。鈴の席は位置は後ろから2番目と決して悪くはないのだが、後ろが柚希であった。「鈴。これどうやって解くの?」前は咲希。「これをxと仮定して…」この組み合わせは落ち着かない。それに昨日のこともあり、柚希のことで
詩音 さん作 [172]