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†麗那† さんの投稿された作品が7件見つかりました。
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ノラ猫のワルツー?ー
―翌日も自然に目が覚めた。起きた時間は普段より大分早くて、だけど二度寝しようとは思えなかった。暇は嫌いだ。何もすることが無くてつい自己嫌悪に走ってしまう。“友達だと思ってなの?馬鹿。目障りなんだよカス!”―…中学の卒業式の日。友達だと思っていた子に裏切られた。もともと地元から離れた高校に行く予定だったから今は特に気にしてないが。それと真奈には父親がいない。真奈が小学生のとき病気で死んだ。「…一人
†麗那† さん作 [280] -
最期の我が侭
うさぎが死んでいた。横たわって動かない姿を見て苦しまずに逝けましたか?ふとそんなことを思う。血の匂いが鼻をかすめ電線にはカラスがたむろしてきた。僕は回れ右をして身近にある死と絶望に背を向ける。…僕が死ぬ時はせめて貴女の腕の中にいさせてと、我が侭をいいながら。
砂夜-saya- さん作 [260] -
ノラ猫のワルツ
「はい席についてー」ドアが開きガタイのいい男が入ってきた。教室中に煙草とコーヒー匂いが充満する。「担任になった石川です。とりあえず体調の悪い奴は…」石川は野太い声と人相の悪い顔で辺りを見渡し始める。体つきいいなぁとか煙草くせぇなぁとか下らないことを思っていたから、こっちにむかって来たことに気づかった。…え、「おいっ」怒鳴り声が教室に響く。怒鳴られたのは真奈―…の隣。ピンク髪の男子。「お前何だぁそ
†麗那† さん作 [267] -
赤い絵の具
爪を噛む。愛情の傾きが生んだ癖。しばらくして私は痛みに気づく。爪と皮膚の間から溢れる血。 キ レ イ。親指を舌が這う。嗚呼。私が生きている証拠、証明、証。私の中で流れている赤い色、紅い色、朱い色。なんて血って綺麗なんだろう。この絵の具でお絵かきしたいな。きっと綺麗な絵が描けるよ。
砂夜-saya- さん作 [319] -
ノラ猫のワルツ-?-
沈黙が2人を包み込む。「…あっやっえと」「見てんじゃねーよ」見ないわけないだろと心の中で突っ込む。隣にピンク色の髪がいたら二度見三度見レベルだ。「…ごめんなさい…」咄嗟に作り笑いが出来た。我ながら偉いと思う。舌打ちをした男子は鞄からなにか雑誌を取り出した。…それはいわゆる“エロ本”とゆうやつで。…なぜに堂々と読める?ま、まぁ健全な男なんでしょう。頭の中で勝手に解釈する。
†麗那† さん作 [256] -
ノラ猫のワルツ-?-
■始まりの鐘■…ピピピピピ…目覚ましの音だけで目が覚めたのは初めてだった。部屋に入り込む日差しは朝を告げている。真奈はゆっくり起き上がってカーテンを開けた。―今日は高校の入学式。だからだろうか。何かが決まっている気がする。別に世界が輝いて見えるとか甘ったれた事じゃない。でもだからといって人生に失望してるわけでもない。ただバカらしいだけ。“友達”ってモノがね。「真ー奈ー」スリッパの走る音が
†麗那† さん作 [259] -
ノラ猫のワルツ
■プロローグ■あの頃、私たちは夢を見ていた。今までで一番幸福な夢。一生覚めることなんてないと勝手に決め込んでた。でも所詮は現実逃避。夢は必ず覚めるものだから。覚めた瞬間、見えたのはガラクタばかりの色褪せた世界。…神様お願いします。たった一度でいい。夢の続きを見せてください―。
†麗那† さん作 [287]
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