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カビ さんの投稿された作品が6件見つかりました。
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特別??
「あ、ボタンを押し終わったら“閉”を3秒間押しっぱなにしにしてね」と、言い足して壁に寄り掛かった。私は相変らず隅っこで小さくなって立っている。少し慣れたけど、まだ緊張している。エレベーターが上がったのか下がったのか分からないけど、しばらくしてドアが開いた。私が顔を上げると、白一色の大きなホールに人がたくさんいた。ホールには二階に上がる為の広くて大きい階段があった。さらに、一階と二階の壁一面にいく
カビ さん作 [204] -
特別??
一階部分が駐車場になっていて、車がたくさん駐車してある。半分以上がタクシーだ。「さぁ降りて」結城さんが車を降りながら言った。その言葉にしたがって、私も車を降りた。辺りを見渡しながら結城さんはを捜していたら、「こっちこっち」駐車場の一番奥にある非常階段と書かれたドアの前で手を振っていた。一番奥と言っても、すぐ目の前にある。私がドアに近づいたら結城さんが、「階段って書いてあるけど本当はこれ、エレベー
カビ さん作 [189] -
特別??
「あの…結城さん…」私は小さい声で言った。「何?優ちゃん」結城さんは笑顔で答えた。「あの…私のお母さんはどうしたんですか…?」「う〜ん……今言っても信じてもらえないと思うからまた後でね」私のお母さんは、さっき見た時、お母さんじゃなかった。お母さんはあんなに恐い顔はしない。「ねぇ、優ちゃん。お父さんは?」結城さんはまた笑顔で聞いてきた。「まだ仕事……」お父さんは医者で勤務時間がバラバラだから、いつ
カビ さん作 [355] -
特別??
その女の人は私の手を取ると、一気に玄関まで走っていった。速い。手を引っ張られているからなんとかついていける。玄関から出る前にお母さんの方を見たら、右のこめかみに矢が刺さったお母さんが起き上がりながら、こっちを睨んでいた。私は恐くなって、前を向き直した。「あれはあなたのお母さんじゃないよ」長髪の女の人が言った。「え?どうゆう…」気付いたら靴下のまま外に連れ出されていた。「あ、靴……」「いいから!」
カビ さん作 [251] -
特別??
今日も先生としか喋ってない。学校側はイジメに気付いているのだろうか。いつも通り一人で帰宅し、二階の自分の部屋で着替えていたら、お母さんに呼ばれた。何事かと下に降りて、キッチンにいるお母さんのもとへ。こっちに背中を向けるお母さんに言った。「何?お母……」さん。と言い終わる前に、いきなりお母さんに首を絞められた。お母さんの細い指が首に食い込むのがわかる。苦しぃ……息ができないのがこんなに苦しいなんて
カビ さん作 [251] -
特別??
私はイジメられっ子だ。 最初のイジメは小学四年のときだったと思う。イジメといっても些細なもので、私の私物を隠される程度。それもすぐ見つかった。 イジメが本格化してきたのは小学六年の時。机やノート、ランドセルや教科書に、死ねとかくたばれ、学校にくるなとか書かれた。イジメの原因はたぶん私の性格のせいだと思う。勉強も苦手、運動も苦手。おまけに根性もない。イジメられっ子の条件は満たしていた。数少ない友達
カビ さん作 [277]
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