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かまきり さんの投稿された作品が24件見つかりました。
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竜に捧げる鎮魂歌[1-3]
思った通り、だ。 毎朝自分を起こしに来る学院の教師の1人の・・・確か名前はアンナだったか・・・が、いつもの様に大声でどなりだした。「まったくあなたは毎朝毎朝!!今日は珍しく起きてしる気配がすると思ったのに、部屋の真ん中につっ立って!!さぁさぁ、さっさとシーツをなおして下に・・・」アンナの、いつもなら止めても止まらない怒鳴り声がピタリとやんだ。代わりに彼女が息をのんだのがわかる。その視線はベ
かまきり さん作 [278] -
竜に捧げる鎮魂歌[1-2]
・・・来る!!1番この状況を見られたくない人物、学院の、・・・教師が!!!オーリュはいつも寝坊するため毎朝教師の誰かが起こしにくるのだ。 (や、やば・・・・・っ!!!)以前、学院内に無断で外部の者を入れた生徒がいた。その生徒は規則違反により教師にどこぞへ連れて行かれ、それっきりその生徒を見た者はいないらしい。 オーリュは慌てて少年を隠そうとするが寝泊まりするだけの学院の寮の一室にはベッド
かまきり さん作 [260] -
竜に捧げる鎮魂歌[1-1]
王都、カリーナルは特に魔術の盛んな王国だ。その広大な領地には魔術訓練の学院が所々にある。 その学院の寮、北の塔の一室に彼はいた。窓際におかれているベッドに朝日が差し込み、その少年に起きる時間がきたかとを知らせる。「・・・・ん」ゆっくりと瞼を開き、美しいほどに真っ赤な瞳でぼんやりと天井を見つめていたオーリュは首をかしげた。何か夢を見ていた気がするのだが、さっぱり思いだせない。「・・・・・・・・。」
かまきり さん作 [433] -
竜に捧げる鎮魂歌
「あ〜・・・・・・。」少年は気だるげな声をだすともなくだした。やけに冷静だが、彼は今崖から落下中である。金の瞳に金の髪。肩までの長さの金髪が、落下しているために鬱陶しくなびく。 下から見た人は黄金の宝石が降ってきたと思うであろうほど、その色は美しく輝いていた。崖から落ちてから随分と経過しているが、まだ地上にはつかない。少年が金の瞳をふと横にすべらせると、夜だったはずが、いつの間にか
かまきり さん作 [286]