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ルイス・サイファー さんの投稿された作品が10件見つかりました。
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ある男の日記 #6
10月4日この世は闇。光など無い。全てに価値は無い。生きる意味も無い。救いも無い。何も無い。あるのは悪意と苦痛だけ。10月15日この世に救いの神はいない。世界は悪魔か邪悪な人間に支配されている。もし仮に神が実在するのなら、その正体は悪意に満ちた性悪なゲス野郎だ。11月4日ぜんぶわすれたいなにもかもけしたいぜんぶけしておれもきえたいきえたいつらいのはもういやだ11月21日何故おれがこんな思いをしな
ルイス・サイファー さん作 [401] -
ある男の日記 #5
4月23日また記憶をなくしたようだ。ここ数日の自分の行動が思い出せない。仕事が忙しいせいか。授かった子供の責任感のせいか。つわりの酷い女房を気遣うせいか。薬も飲み切り、病院にも行っていない。勧められたカウンセリングも受けていない。今まで以上に大きな不安を感じる。今のおれに子供を育てられるのだろうか。いくら前向きに考えても、そう思えない自分がいる。最近酒の量が増えてきた。女房との会話は減ってきた気
ルイス・サイファー さん作 [493] -
ある男の日記 #4
3月9日ここ数日、何事もないごく平凡な毎日。仕事をし、女房と会話し、メシを食い、眠る。平凡な毎日がいかに幸福かを思い知った。襲ってきた男はまだ見つからないらしい。だがそれでもいい。また襲われる可能性もあるだろう。それでもこの穏やかな日が続くならそれがなによりだと思った。平和を「退屈」と思うのはこの上無い贅沢だ。生まれて初めてそう思った。やはり日本人は平和ボケしているのだろうか。3月16日女房から
ルイス・サイファー さん作 [417] -
ある男の日記 #3
2月9日今朝目覚めたら身体にアザがある事に気付いた。覚えも無いが、痛みも無い。シャワーで消えなかったので汚れや気のせいでも無い。なにやら打撲の痕の様に見える。とりあえず出勤し、仕事を終え、帰宅して風呂に入った。アザが消えている。もう訳が分からん。2月14日仕事終わりに待ち合わせして女房と外食した。時々思う。小さな安らぎが人生を満ち足りたものにする幸福になる。不可解な事も嫌な事も全て忘れて楽しめた
ルイス・サイファー さん作 [431] -
Fight
私はかつて頂点に立つ者であった。私と私の一族は光り輝き、尊敬と崇拝を受け、その繁栄は永遠に続くものであると誰もが信じていた。しかし、世に争いは絶える事無く、何時の時代、何処の世界にも常に闘争は存在していた。私自身も様々な外敵と幾度となく戦い、時には勝利し、時には敗れもした。戦い争う相手も様々。その中にはかの強敵も存在していた。それは雷光の如く煌めく豪の者であった。かの者は我が一族を凌辱し、敗北と
ルイス・サイファー さん作 [431] -
ある男の日記 #2
11月10日疑問。おれの症状は物忘れなのか、意識がトンでるのか。最近周りの人間との会話が噛み合わない時がある。深刻なのかも。病院行ってみようかな。前に見た映画で、不眠症の男が眠っている間に別の人格が行動してるって話があった気がする。なんて映画だったかな?おれもそうなってしまうんだろうか?11月23日風邪で寝込んだ。女房は仕事。孤独。また変な夢を見た。抜けちまった歯を眺めていたら、その歯が膨らんで
ルイス・サイファー さん作 [385] -
Trick
誰かを騙すのって楽しいよな。嘘を鵜呑みにして信じこんでる奴、騙されたと知って慌てたり怒り狂ったりする奴、騙しを見破った気になって、でもそれ自体が騙しだって事に気付かないままそれを真実だと思い込んでる奴‥そんな奴等を観てるのは幸福を感じたりしちまうんだ。騙しがバレて追い詰められても、そんな状況はサラリとかわせる位の能力はおれにはあるしな。おれは元々ハーフなんだ。分かり易く言うと、セレブと下級階層の
ルイス・サイファー さん作 [380] -
ある男の日記
8月7日日記を書き始めてしまった。理由は最近物忘れがひどくなったから。若年のアルツハイマーが増えてるらしいが、おれまだ20代なんだけどな。暑さのせいかも。でも口では言えない事を書くのはストレス解消にもなると聞いた。ブログを世間に公開するのもなんだか気恥ずかしいので、日記だ。気が向いた時になにか適当に書くとする。8月25日給料日。休日。女房と街に出掛けた。幸福。こいつと一緒になれて本当に幸せだ。ぶ
ルイス・サイファー さん作 [408] -
Wash
おれは兵隊。しがない兵隊。デカい組織の偉大な主に支えちゃいるが、ペーペーの下っ端。だが組織と仕事、主に対しての責任感、熱意、敬意は誰にも負けないと自負している。そんなおれに、主は直直に任務を与えてくれた。任務の内容は、ある集団への潜入捜査。実態を調べ、その行動内容を報告する事。そして善へと導く事。喜んで引き受けた。主直直の命令だ。嬉しくてな。おれが潜入した集団は、混沌としていた。善人も悪党も存在
ルイス・サイファー さん作 [419] -
Fall
私は以前、万能の主に支えていた。彼は絶対の主であり、親友であった。彼も私に対し絶大な信用をおき、彼の傍に立つ事を許されたのは私だけであった。私は彼に次いで有能で、多くの部下は主と同等かそれ以上に私を崇拝していた。そして私と多くの部下は、主の後継は私以外には考えられないと考えていた。だが。ある日主は、無垢な養子を迎え、彼を自身の後継として全ての者が彼の支えとなるように命令を下した。私は理解できなか
ルイス・サイファー さん作 [422]
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