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萩原実衣さんの投稿された作品が71件見つかりました。
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アイの実はどんな味?16
「…?」俺は、思わず響さんを振り払ってしまった。「なんで?こんな事出きるの?」響さんは、凛とした視線で俺をみた。「好きになってしまったから。一目惚れになるのかもしれないけど、好きになんです」あまりに直球で何も言えなかった。俺にとって衝撃的な出来事も響さんには、大したことではないようで、変わらず呑みはじめた。まぁ、酔っ払った勢いだろうと忘れる事にした。ある日、デカ女から手紙がきた。……秦くん……元気
萩原実衣さん作 [356] -
アイの実はどんな味?15
時間が経つのは意外とゆっくりなんだと感じる日々だ。俺は、トルコに向かう飛行機の中で、悶々とした時間を過ごしていた。そう…デカ女は、本当に一歩踏み出して‥アメリカだ。俺の隣には、デカ女が行ってしまった為に社長がビタ付けである。「秦くん やってくれたわね!おかげで優秀な秘書を一人失ったじゃないの。」「あっ…すっすみません‥」「でも…おかげで最高のモデルが戻ってきそうだわ。あなたも負けてられないわね。自
萩原実衣さん作 [423] -
アイの実はどんな味?14
「とりあえず、向かいの通りの居酒屋で待ってるから」「あんた、ばかじゃないの!!」「はっ?」「今の自分の状況をよ」「ちょっとは、知られてるんだろうな」デカ女は、ため息をついた。「わかった。じゃ 8時には行くわ」そういうとデカ女は、社長と打ち合わせに向かった。俺は、一時間ほど早く居酒屋に入った。「いらっしゃいませ!」店員は、普通に席に案内した。(やっぱ大丈夫じゃねぇか…)「ご注文は…?」「生と枝豆と焼
萩原実衣さん作 [374] -
アイの実はどんな味?13
抱きしめたい…。抱きしめられなかった。俺は、中途半端な自分の想いに比べて、デカ女の涙の重さに、ただ…動けなかった。俺は、デカ女が泣き止むまでそこにいた。そこにいることが精一杯だったから…デカ女は、泣き疲れて眠ってしまった。(きっと、覚えてないんだろうな…。)そんな事を感じながら、俺は、家路に着いた。翌朝、案の定すっきりした顔でデカ女は、登場した。「昨日は、ごめんねすっかり酔っ払ってしまったらしいわ
萩原実衣さん作 [386] -
アイの実はどんな味?12
デカ女の後をついて歩く。何だか…。そわそわしている自分が見透かされてはしないかとそればっかりきになっていた。何処を歩いてるのかなんて、わからなかった。「プッ…」デカ女がふいた。「ここであなたをひっぱたいたんだっけ!」「あっ…」気付くと俺のバイトの通勤道だった。そうだ。ここが この人との強烈な出逢いで、俺の人生のターニングポイントになるかもしれない原点だ。我にかえると、俺んちの近所だが…住んでいるラ
萩原実衣さん作 [446] -
アイの実はどんな味?11
俺のは、あの『白い封筒』の事ばかり考えてしまっていた。デカ女は、いつもと変わらず忙しそうにスーパー秘書ぶりを発揮していた。話す機会もなく、2週間が過ぎようとしていた。ある日、雑誌の専属として俺の特集をくんでくれるかもしれないという話があがった。あの社長が、がんばってくれたようだ。雑誌の編集部が何枚かイメージのテスト撮りをしたいという事で俺は、デカ女とタクシーで向かった。(ちなみに、社長は海外組とシ
萩原実衣さん作 [410] -
アイの実はどんな味?10
ま、まさか…?俺が、デカ女に恋をするわけは…な・い。完全に動揺している。しかし、なぜ?あんな表現が出来るのだろうか?俺は、この仕事を引き受けた事に初めてプレッシャーを感じた。「秦くん、どう?」「あっはぁ〜…」「自分に暗示をかけるの。服を見てストーリーを創って、その主人公になるの…わかる?」「何となく…?」「じゃあ、早速やってみましょ!」俺は、スタイリストに連れられて衣装を着けた。初めて着る。タキシ
萩原実衣さん作 [460] -
アイの実はどんな味?9
スタジオには、カメラマンとスタイリストと…デカ女「おはようございます」俺の声がスタジオ中に響き渡るほど、閑散としていた。「おはよう。秦くんこの二人は、昔からの仲間で私が、尊敬するプロ中のプロ」「それは、言い過ぎだよオーリ。ねぇ?ジロさん」「…(笑)」「オーリ?」「私のアダ名かな。モデル業界の人達はそう呼ぶの」「なんでオーリ?」「RIONA からとってついたのよ」「なるほど…。」それにしても今日は、
萩原実衣さん作 [324] -
アイの実はどんな味?8
デカ女は、続けた。「私が、彼を追い込んでしまったの。私は、モデルの仕事に陶酔していたわ。彼はトップモデルの彼氏という見方でしかなくなり、そんな周りの眼に踊らされ…。わたしもいつの間にか、彼をそんな眼で見てしまっていたの。彼は、仕事上の悩みを抱えていたのに、私は、聞く耳をもたなかった。3日後、彼は誰にも迷惑をかけないように、山の中で変わり果ててしまった。」デカ女の眼が微かに光った。泣くのを必死にこら
萩原実衣さん作 [329] -
アイの実はどんな味?7
なんだ?き、聞いてない…。雑誌の表紙になるなんて。そういえば、デカ女の過去に関心が行き過ぎて…いい加減に社長の話に頷いてしまっていたような…。ややばい。もう後戻りは出来ない事の覚悟をしなければいけないような気がする。とりあえず、バイト先に向かった。「シン!!なんだよお前モデルになったのかよ!」「いや…。これは…つい弾みで…。」「すっげぇよ!オレサイン貰っとこ!くれ」一夜にしてすっかり有名人になって
萩原実衣さん作 [341]