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るー6 さんの投稿された作品が28件見つかりました。

 
  • キャッチボール 第26話 〜逃亡〜

    「お願い。転校しないで。オレ…みーくんがいないとダメなんだ。」「……。」「オレ…みーくんとずっと友達でいたいんだよ。」僕はうつむきながら、「転校…僕もしたくない。でも…」「でも?」「僕の意見なんか…今の家族じゃ聞いてもらえる訳ないし、転校は…強制的にさせられるかもしれない。どうしよう…。」龍吾は泣きながら、「オレが行かせない。大丈夫。もし行くことになったら、オレが行く直前に車から引きずり降ろして
    るー6 さん作 [189]
  • キャッチボール 第25話

    その時、「やめろ!」龍吾が咄嗟にかばってくれた。「やめて下さい。お願いします。」「お前には関係ないだろ。」「みーくんは!バットで殴られることが怖いんです。」「知るかそんなもん。」龍吾は僕を必死にかばってくれた。なんて表現したら分からないくらい、嬉しかった。「みーくん。こいつと一緒に行ってはダメだ。逃げるぞ。」龍吾の目は、何かを決意したかのように鋭かった。「う…うん。」「大丈夫か。」龍吾の方が痛そ
    るー6 さん作 [197]
  • キャッチボール 第24話

    龍吾は振り落とされてくるバットを両手でおさえた。でも…。「いってぇ…。」力一杯振り落としてきたため、腕にかけて痛みが走る。「そうか。痛いか。」「くそ…!」「龍吾…。」僕は力なく龍吾を呼んだ。「大丈夫…オレが守る。」僕は龍吾からもらったグローブを抱きしめ、必死に痛みをこらえた。「じゃあ、もう一発!」龍吾は何とかよける。しかし龍吾は腕を押さえている。これでは龍吾にバットが当たるのも時間の問題だった。
    るー6 さん作 [207]
  • キャッチボール 第23話

    急すぎて話がよく分からない。僕の頭の中はパニック寸前だった。「行くぞ。」相変わらず運転が荒い。車が西中の前で止まった。すると父がまた、「どうする。ここで痣だらけになるか、とっとと転校するか。選べ。」僕は、殴られる方を選ぶしかなかった。こんな人…父でもなければ、もはや人間でもない。またあの時の記憶が蘇る。だけど…転校したら僕も悲しむし、龍吾も悲しむと思う。「いいよ、殴って。」「ほぅ。」バットが…振
    るー6 さん作 [211]
  • キャッチボール 第22話

    「大丈夫。オレがついてる。オレはみーくんの味方だから。」龍吾は微笑んでくれた。「嫌なときメールしてこい!絶対力になるから!」「うん…。」龍吾の一言は本当に励みになる。「じゃあな…。辛いときメールしろ。すぐ駆けつける。」出会って2ヶ月が経ち、色々なことで龍吾は僕を励ましてくれた。しかし、いっくら励まされても父が来ることは変わらない。龍吾…僕はまたあの暴力を見なくてはいけないのでしょうか。助けて…お
    るー6 さん作 [215]
  • キャッチボール 第21話

    あれから1ヶ月…2ヶ月と過ぎていき、あの僕にとっては変化の日がやってきた。6月9日。日曜日。僕は休みなので遅く起きた。メールを確認すると、『オッス!オレ総合体育館で今部活終わったとこ。ちょっと渡したいものがある。来てくれないかな』「龍吾…」龍吾の大切な里親が亡くなってもうすぐ2ヶ月。龍吾は前のように明るく振る舞ってくれていた。「よし。」僕は行く準備をした。渡したいもの?なんだろう。自転車で5、6
    るー6 さん作 [187]
  • キャッチボール 第20話

    『今夜が山。』今夜が山…今夜が山…「母ちゃん…」立ち会っていた医師が、「ご臨終です。」「…うっ…」涙が止まらない龍吾を僕はただ励ましていた。こんなに泣いている龍吾…初めて見たから。その泣いている龍吾をただ励ますことしかできない僕が残念で仕方がなかった。「龍吾…」僕は力なく龍吾に呟いた。「ごめん。龍吾。来ないほうが良かったよね。」「…大丈夫…」重い空気が漂う。「お姉さん…」お姉さんも、微かな声で僕
    るー6 さん作 [201]
  • キャッチボール 第19話 〜涙の別れ〜

    ナースステーションの前を龍吾は通りかかろうとしていた。その時、看護師から話が聞こえた。「飯岡さん…今夜が山なんでしょ?」「そうね…もうお母さんに頑張ってもらうしかね…。」それを聞いた龍吾は、「すいません。お母さんが今夜が山って本当ですか?」「あら…お姉さんから聞かなかった?」「姉ちゃん…。」高ぶる気持ちを抑え、龍吾は外に出た。携帯を確認すると、「みーくんから来てる。」『何時になるか分からないけど
    るー6 さん作 [169]
  • キャッチボール 第18話

    「…お願いします。」「安心して下さい。そういうお姉さんと弟さんの思いがあれば、きっとお母さんも分かってくれるでしょう。」「そう…ですね。」龍吾に何て言おうか考えつつ、姉ちゃんは部屋を出た。「龍吾に…なんて言えば良いんだろう。」そして…扉を開くと、龍吾が飛びついてきた。「姉ちゃん…母ちゃんの病気は?」「……。」姉ちゃんの顔が更に曇る。「教えてくれ。」「お母さんはね…。」「お母さんは?」2人とも真剣
    るー6 さん作 [166]
  • キャッチボール 第17話

    午後6時半。龍吾はきぬ総合病院にいた。「母ちゃん…。」龍吾は涙が止まらなかった。「無理…してたんだな。」母ちゃんは目を瞑ったままだ。すると、「飯岡さん。お姉さんだけ、来て下さい。」「あっ…はい。」姉ちゃんが立ち上がろうとする。龍吾は姉ちゃんだけと言うのが我慢できなかった。「何でオレは…オレももう中2だ!」すると姉ちゃんは、「あんたは、お母さんの側に居てあげて。」姉ちゃんの優しい言葉に、龍吾は頷く
    るー6 さん作 [193]
 
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