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るー6 さんの投稿された作品が28件見つかりました。

 
  • キャッチボール 第16話

    その頃僕は、「何で…こんな時間に家を出ていったの?」母親からの質問責めにあっていた。「…ここが嫌だったからだよ。」「どうせあの子のこと…龍吾くんと話してたんでしょ!」「友達と話しているのが…何が悪いんだよ!」「悪いとかそういう問題じゃないでしょ!」「これ以上龍吾くんに会ったら、引っ越しも考えるから!」あまりにも異常な言葉に、僕の周りが、暗闇に包まれた。4月12日、朝。僕の携帯が鳴った。「メール?
    るー6 さん作 [162]
  • たんぽぽ 第2話

    あれから2ヶ月…真理は、日が経つにつれ、どんどん疲れていそうだなと思うような顔になっていった。会社の帰り道。「真理。」「?」「大丈夫か?」「えっ、何がですか?」智は話を続けた。「いや、最近、疲れていそうだったし。」「…。」真理の表情が曇る。「言ってくれ。オレが力になる。」すると、真理の目から、静かに一筋の涙が流れた。「私…。」「うん…。」「私、3年前、親に見捨てられたんです。弟が、若年性アルツハ
    るー6 さん作 [190]
  • キャッチボール 第15話

    「お母さんが…倒れた?」信じられなかった。「とにかく、早く来てよ!」「おう!」「救急車…早く来てぇ…。」急に変わり果てた母ちゃんの姿。その光景が今…現実になっている。母ちゃんは、オレ達に本当に良くしてくれた。そう思うと、自然と涙が出た。「母ちゃん!今救急車くるからな!」するとかすかに聞こえる声で、「心配しないでええんよ。」「お母さん!」姉ちゃんはもう泣き崩れていた。「この家族に…お父さんがいれば
    るー6 さん作 [173]
  • キャッチボール 第14話

    「本当は思い出したくない…過去だったんだけど、みーくんにあまりにもうらやましがられると困るし、いずれ分かっちゃうかなと思っちゃって。本当に、ごめん。」2人は、泣いていた。目が涙で溢れていた。「ごめん…。」「オレもみーくんの心の傷、守っていくから。」龍吾は胸に手を当て、「いや…守るから。」僕も言った。「僕も龍吾の…過去も含めて…友達として…励ましてあげるよ。」雨は…激しく降っていた。何かの予兆を龍
    るー6 さん作 [193]
  • たんぽぽ 第1話

    ねぇ…。たんぽぽって…凄いよね。たとえ見られていなくても…道ばたにそっと花を咲かす。辛い、寒い冬を乗り越えて。1999年、4月。池田智は小さい出版社で働いている入社2年目のまだまだ新米な平社員だ。「今日からオレも、先輩か…。」智は呟いた。そうなのだ。今日から、新入社員達がやってくる。まっ、3人だけだが。いつものように仕事をしていると、大きな声が社内に響き渡った。「おはようございます!」上司に促さ
    るー6 さん作 [266]
  • キャッチボール 第13話

    4月12日、午前1時。春とはいえ、夜中なので寒い。「寒っ。」パジャマ姿で僕は向かった。しょうがない。こっそり出てきたのだ。「来ないかな…」西中の武道館近くの大木が、怪しげにざわめいた。すると、「雨か…。」雨が降ってきた。「雨の音しか聞こえない…。」するとようやく、「やべっ。雨降ってきたな。」龍吾が来た。雨がどんどん本降りになる。「で…何だよ。呼び出したりして。」龍吾は…実は話したいことがあったが
    るー6 さん作 [174]
  • キャッチボール 第12話

    4月11日、夕方6時。メールの着信音。「メールだ」僕はメールを見ると、龍吾からだった。『昨日はごめん。オレ達、ずっと友達だからな。』僕は、胸が痛くなった。母親のことは、龍吾のメールには一言も書いていなかったからだ。「龍吾…。」すぐに返信した。『夜中の1時…今度西中の前に来てくれる?』決意を、胸に。メールの着信音。文面を読んだ龍吾は、「バカ。遅すぎだろ。でも…その時間じゃなきゃ駄目なんだろうな。」
    るー6 さん作 [180]
  • キャッチボール 第11話 抑圧された友情

    自分の子を一番に考える親…その親の役目は…友情を引き裂く事なのでしょうか…?もし…それが親だと言えるのであれば、僕はこの世にあなたの子供として…生まれてきたくなかったです…。「…なんで…龍吾にそんな事言うの…?」「当たり前でしょ。あなたの事を思って言ったの。」お母さんはなんて冷たいのだろう。「お母さんは、僕の事…全然分かってない。」「えっ?なにが?」「龍吾は、僕が不良に絡まれていたところを助けて
    るー6 さん作 [194]
  • キャッチボール 第10話

    龍吾は僕の手をさっと掴み、「行くぞ。」一目散に走った。何にも考えずに。気づいたら、石田中の門の前に来ていた。「大丈夫か。」「…少し痛いかも。」「ごめん!本当にごめん!無理に走らせて。」龍吾は土下座までした。「大丈夫だから。そんなことしないで。」すると龍吾は、「助けてやりたかった。みーくんを…守ってやりたかった。」龍吾は話を続ける。「守ってやりた…いや…守りたかった。」「えっ?」「最初に会ったとき
    るー6 さん作 [223]
  • キャッチボール 第9話

    「じゃ、またいつ会えるか分からないけど。」僕は、寂しい心を抑えて龍吾にそう告げた。「じゃあな。」「また、キャッチボールしようね。」「そうだな、しような。」そして別れた。どんどん小さくなる友達の姿は、やがて暗闇に消えていった。その時だった。自転車が倒れる音が聞こえたのは。気づいたら龍吾は走っていた。4月10日、夜10時。「おい、金出せ。」「……。」僕は、角を曲がろうとした。そしたら…3人組の男にぶ
    るー6 さん作 [210]
 
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