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フェイさんの投稿された作品が112件見つかりました。
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ギャラクシーラリー12
参入志願者逹5アヤは、その美貌で数々の男を虜にしてきた。一昔前までは、信じられない額を貢いでくる男などもいた。しかしこう不景気な世の中では、アラフォーのアヤに貢いでくれる男はそういない。ダメダメ、若さは気力で保つものよ。弱気はダメ。アヤは、たゆまぬ努力と気力で昔と変わらない美貌を保っていた。完璧なプロポーションと魅力的な微笑み。バラエティー番組の収録のため、アヤは控え室で考え事をしていた。ドアが
フェイ さん作 [438] -
ギャラクシーラリー11
参入志願者逹4「もっと、こう…派手なやつがやりたいんですよ」顔見知りのディレクターを捕まえて、ケインは自分のかねてからのアイデアを語る。「俺だってね、アクションをやりたいんだよ。だけどスポンサーがつかないんだよ。今はね」ディレクターはそう言った。彼はむずかる子供を諭すような口調で続ける。「それにどれだけ凄いスタントやっても売りにはならないんだよ。今はCGでどうにでもなるからね」それじゃ、と手をあ
フェイ さん作 [447] -
ギャラクシーラリー10
参入志願者逹3イッコーはメイキャッパー。彼は男として生まれ、自らの意思で女となった。性別を間違えて生まれただけ。ただ、それだけなのに世間からはズレた目でみられてしまう。ここまで来るのにどれだけ辛い目にあってきたか。それでも、歯をくいしばり、決して下を向かずに人生を歩んできた。メイク技術が認められ、芸能界でも、名指しで呼ばれる程になった。この芸能界には、自分と同じ境遇の人が結構いる。それが、なんと
フェイ さん作 [493] -
ギャラクシーラリー9
タカヤマ刑事は窓際のデスクで新聞を読んでいた。どうも焦点が合わない。認めたくないが老眼の兆候だろう。最近はため息が増えた。若い頃には相棒のユウジと二人で組織暴力団を壊滅一歩手前まで追い詰めた事もある。無謀とも言える二人の刑事は、いつしか<危険な刑事>と呼ばれるようになった。実際に事件を解決する回数で上層部を黙らせてきた。小言をいいながらも、二人をかばってくれた上司もこの前亡くなった。ユウジは、相
フェイ さん作 [483] -
ギャラクシーラリー8
「ちょっと貸せ」タクヤはツヨシのケータイをひったくり、むさぼるようにサイトを読む。ツヨシは肩をすくめてから、ごろんと寝転がる。「3億円だってさ。優勝で。今時珍しいよね」ツヨシは、タクヤのドラマに友情出演していた。これは、タクヤの遊び心からの発案でグループのメンバーをちょい役でだしてはどうか、と監督に話をしたら実現してしまったのだ。ツヨシの他にマサヒロも出演していた。残念ながら他のメンバーはスケジ
フェイ さん作 [461] -
ギャラクシーラリー7
参入志願者逹 2「お疲れ様でした〜!」若いスタッフの声が響き渡ると、タクヤはふぅっと息をついた。花束を競演した女優から受けとると、ニッコリ微笑んだ。タクヤ主演のドラマがクランクアップしたのだ。タクヤは国民的アイドルグループのメンバーだ。歌に俳優業、バラエティー番組と休む間もなく働いて築き上げた場所だ。大物女性歌手と結婚し子宝にも恵まれた。人は皆、彼を成功者と呼ぶ。しかし…。タクヤは時々、心の中で
フェイ さん作 [477] -
ギャラクシーラリー6
明菜はシンジが口を開くのを待った。丸刈りの頭に愛嬌のある目が時々鋭くなる事を明菜は知っている。体重100kgを軽く越えるシンジが器用にアイスキャンディの棒を指先でくるくる回しながら話し始めた。「スーパーカーなんかいらないよ。いいかいアニキ、このレースは速いヤツが勝つんじゃない。頭を使って相手を出し抜く知恵と度胸と少しの運で勝ち上がるレースなんだ」全員がシンジの話に集中していたが、今一つピンとこな
フェイ さん作 [540] -
ギャラクシーラリー5
「ギャラクシーラリー?」一同の視線がパソコンのモニタに集中する。ヒカルはため息をついて言った。「お前なぁ、現状分かってんのか?家にはそんなスーパーカーないだろ。仕事用のミニバンならあるけど」「あの車は俺のおかげでかえたんだぞ」英彦は鼻を鳴らして言った。もうヒカルも英彦も落ち着いているようだ。ヒトミと明菜の美人親子は、三人の巨漢を順番に見る。明菜はシンジが何を言うのかドキドキした。最近このおじさん
フェイ さん作 [469] -
ギャラクシーラリー4
うらめしそうに英彦を見ながらカウンターの前でアイスキャンディを食べてパソコンのモニタを見つめている弟のシンジにを見た。「お前もちょっとくらい手伝え!パソコンばっかしやってないで!」シンジはヒカルの方をちょっと見てまたパソコンのモニタに集中する。その時居間の奥から声が聞こえた。「どうした兄貴!」ヒカルは駆けつける。英彦はチクショーとかくそったれとかありとあらゆる悪態をついていた。普段温厚な英彦にし
フェイ さん作 [499] -
ギャラクシーラリー3
参入志願者達 1<石塚クリーニング>と書かれた白い看板には少し錆びが浮いていた。その看板の下の店舗では、男がテキパキと仕事をこなしていた。その男の名前はヒカル。巨漢である。体重は120キロくらいはあるかもしれない。ヒカルは店舗と作業場の狭い通路を身軽に動き回っている。作業場には新品の大型乾燥機が置かれていた。ヒカルはその乾燥機を見て微笑みを浮かべる。お前はいいやつだ。文句も言わずいくらでも働いて
フェイ さん作 [719]