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管理人さんの投稿された作品が10179件見つかりました。
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暁の剣 4
はてさて、山田虎之助こと結城兵庫ノ介は、一体いかなる技を披露してくれるものやら……「ありゃ?鉢巻きではのうて目隠しだったんかや!」野次馬から素っ頓狂な声があがった通り、兵庫ノ介は茜色の鉢巻きで目を覆い隠し、白木の一枚板に描いた的の前に立ちはだかっていた。「これよりお目に掛けるは、闇の山中にて獲物を仕留めるがため、それがしが苦心の末に編み出した技にござる。 首尾よう的に命中致したる時は、拍手願いた
朝倉令 さん作 [475] -
真夜中の車2
「えっと…はぁ…」あたしは面倒な事に巻き込まれたくなく、曖昧に返した。「側にいてくれるだけでいいんです。それに、この女性がもし車で目を覚ましたら僕が無理矢理拉致したと思われるでしょ??女性がいた方が安心すると思うし…。まぁ、何と言っても一番は僕が不安なんですけどね。」仕方ない。そう思い、あたしはあまり乗り気じゃないが承諾した。車に乗り込み、男がゆっくりとエンジンをかけて走らせた時、「…ふっ。はは
瑠衣 さん作 [902] -
ずっと一緒だよ・・・5
『予期せぬ出来事の始まり』 ホントにこれでよかったのかな・・・。 でも実際・・・何があってて何が間違ってるかなんて 誰にも・・・分からない・・・ 心「お―い!こっち!!」 憂「な、何?!急に呼び出して・・・。」 心「まぁいいから!!」 憂「・・ってか話したいことが・・・。」 心「後で聞くから!!」 憂「・・うん?」
ミィ さん作 [397] -
レンアイ模様(15)
疑問の答えを知ったのは、宏介の口からだった。「衛、昔俺の姉貴と付き合ってたんだ」宏介は気まずそうに言った。「別れて半年は彼女いなかったんだ。お前と付き合うまでは」あぁ…なんだ。そうだったのか。きっと衛に私は抱けない。その彼女をまだ好きだから。…だから、半年も一人でいたんだ。衛は優しいから、私にそれを言えない。「霧…香」突然宏介が私を抱きしめた。「ちょっ…。宏介!?」「俺と同じ顔してる。姉貴と付き
aLiCe さん作 [289] -
Monstars Da-Capo?
「えっ!? そんな、私一人で充分ですので……あなたはゆっくり食事でもなさっていてください」ウーは驚いて恐縮した。本音を言えば着いて来て欲しくないかも知れぬ。それはよそ者を引き入れたという自分の負い目のためでもあったが、彼の神経も疑ったための断りでもあった。なぜ、この自分を恐れぬのだろうか。隣に醜い娘を連れて恥ずかしくは、疎ましくはないのだろうか。そういう至極まっとうな疑問の類でもあったのだが。「
キリン さん作 [311] -
レンアイ模様(14)
私は、知らない間に衛の腕にしがみついていた。衛と離れるのが怖かった。「衛…好きだよ」こっそり呟いてみた。きっとこの声は人込みのざわめきに掻き消されて、衛には聞こえない。「俺も、好きだよ」…聞こえてたんだ。うぅん、違う。聞いていてくれたんだ。私の小さな声も聞き逃さないようにしてくれていたんだ。そんな衛の優しさが物凄く嬉しかった。衛が傍にいてくれて、本当に幸せだよ。ただ、不安があった。たくさんある不
aLiCe さん作 [271] -
真夜中の車
ある真夜中の事。遅い時間とあって人通りも少なく暗い住宅街に、あたしは一人で歩いていた。「最悪…。マジ暗いし。」怖がりなあたしが一人で暗い道を歩くのは、本当に勇気のいる事だった。ふと、一台の車が目に止まった。(あんなところに車なんて止めて、何してるんだろ…)少し嫌な予感はしたが、そのままその横を通る事にした。すると、車のカゲから一人の男が出てきた。「ちょっとすいません。今人を引いてしまって、病院
瑠衣 さん作 [911] -
五年ぶりの出会い、そして…2
「悠介…?」 悠介はいた。トラックにはね飛ばされ、壁に激突していた。壁は、真っ赤だった。近寄って、揺さぶってみた。目を開けない。呼吸をしない。体を動かさない…心臓さえも。「なぁ、どうしたんだ? さっきみたいに笑えよ! 今日までのこと話してくれよ! なんで髪そめたんだ? ピアスつけるのって痛いのか? 答えろよ!!…なぁ、なに死んでんだよ…」弟は即死だった。原因は、雨でスリップしたトラックの激突。俺
ラグ さん作 [409] -
五年ぶりの出会い、そして…1
俺は、双子の兄で悠也という。当然双子なんだから弟もいる…いや、正確には「いた」だ。弟は悠介といった。去年の夏、死んだ。去年の夏(当時19歳)、五年ぶりに離れて暮らしていた弟に会った。何故20歳にもなっていないのに別々に住んでいるのかというと、五年前、親が離婚したからだ。別に虐待や、不倫、浮気といったものが理由ではなく、ただ、一度の喧嘩のせいでだ。そのせいで俺たちは離れて暮らすことになった。俺は母
ラグ さん作 [474] -
stare of dark eyes (short style)
館山サエは近所の定時制高校に通う少女(ふぃ〜・・終わった)階段を降りながら小さく息をつく普通に見ればただの高校生なのだが、彼女は少し違っていた手に持っているのは白い杖、そして執拗なほどに手すりを持って階段を降りる・・そう・・彼女は目が見えていないのだ目は開いているが、彼女の視界には景色は映らずに暗闇しか見えない、生まれつきの病気のため、彼女自身はさほど気にしてはいなかったが、少しずつだがこの現実
ruisuke さん作 [418]