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管理人さんの投稿された作品が10179件見つかりました。
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ファーストグレイ?
歓声に怯む事なくファーストグレイは本馬場へ入った。牧場での頃よりも成長し、すっかり逞しくなっていてたが、あの頃の面影はハッキリ残っている。並脚からダクに移る時の首を傾げる癖がそうだ。新馬戦とあって、すぐに返し馬に入らず、長めにダクを踏んでいるが、今日も一瞬首を傾げてからトロットに入っていた。調子は良さそうに見える。癖が出るのも元気な証拠だ。的距離は短いだろうが、いい走りをするだろう。返し馬入り、
よっしん さん作 [433] -
ファーストグレイ?
だからファーストグレイも長距離でこその配合で生まれ、牧場のみんなも期待していた。ダービーは2400mである。それが1600m戦に出走して好走出来るのだろうか?馬主は一体何を考えているんだ?疑問もあれば不安もあり、だがそれでもファーストグレイが目の前で走る事に期待せずにはいられず、出てくるのを待っていた。アナウンスが流れた。本場馬入場である。まばらにしか居なかった客も、いつの間にか増えていた。地下
よっしん さん作 [434] -
ファーストグレイ?
本場馬を眺める陣内の脳裏には、三年前の牧場の思い出で一杯になっいる。だからパドックに馬が入ってくるというアナウンスも耳に入らない。そもそも競馬場に来たこと自体初めてで、どういう流れで競馬が開催されているのか知ってる訳でない。単純にゴール前に陣取っていればファーストグレイを目の前で見る事が出来る、という思いでその場を動こうとしないのだ。競馬新聞は買って来ていた。1Rが新馬戦という事も、そしてファー
よっしん さん作 [446] -
ファーストグレイ?
そうして三年、陣内はその間に大学を卒業し、就職もして、ごく一般な日常を歩んできた。牧場の事も陣内の中で風化して、忘れた訳ではないものの特に思い出すでもなくなっていた。ファーストグレイがデビューするというのを知ったのは全くの偶然だ。先週の日曜日、暇をもて余してアパートの部屋でゴロゴロとしていて、何気無くテレビを見ていた。適当にチャンネルを回しているうち、たまたま競馬実況の番組が目に入り、バイトした
よっしん さん作 [442] -
最低な気持ち?
去り際に椿が言った。『あんたもし鞠花が好きだと言っても一緒に深みにハマるつもりないんだろ?あんたのその気持ちは〈愛〉なんかじゃなくてただの束縛だ…』「…椿…?何してるの…」鞠花が散歩していると、公園から出てきた椿にハチ会う。「別に…」「別にって…えっ…Σ蓮華?!」公園内に目がいくと、地面に尻をつき倒れている蓮華の姿が見えた。鞠花は、慌てて公園に入り駆け寄る。「…鞠花…?」椿は、取り乱しながら蓮華
龍王 さん作 [2,764] -
大好きなあなたへ
彼女の名前はみゅ僕の名前はもん僕の大好きな大切だったこの前五月三十日僕は大好きだったみゅと別れてしまった本当に君の事が好きであった別れる時胸が苦しくて苦しくて締め付けられた。でも別れる時に一緒に泣いて抱き合い風呂に入ったね僕はみゅの笑顔を奪ってしまったすごく苦しめ泣かしてしまってごめんねだから今度はちゃんとみゅの笑顔を失わないようにこれからは頑張りますだからあの時の約束忘れない三年後もしお互い好
もん さん作 [3,536] -
最低な気持ち?
私は誰も愛せないだって愛なんて分からないから…愛なんて知らない…平凡な家で平凡な家族と平凡に育った。他と同じ普通に不自由無く育ったと思う。でも分からない事が一つだけあった…人を愛すると言う感情…「……ねぇ覚えてる?蓮華…」鞠花が昔のアルバムを見つめながら聞いた。蓮華がアルバムに目を向ける。「?…小さい頃の自分?多少覚えてるけど…」「この写真…私達迷子になった時ね。こっちは近所の犬と一緒だし…これ
龍王 さん作 [4,564] -
提案
この頃クラスの子がイジメられてる。けれど、私。今度は私になるかもしれない。嫌われたくない。無視されたくない。私が何をしたって言うの。そりゃあ──私にだって非があるかもしれない。でも完璧な人間なんていないじゃない。あなたはどうなの?自分は正しいとでも思ってるの?もうあなたの考えはたくさん。こっちだってイライラしてくるわ。もういい。私があなたを壊してあげるね。これで、大丈夫。あなたの理想も叶う。私の
沚 さん作 [478] -
月明かり
気がつけばもう夜今日も月はでていない嫌だと言っても朝はくる時間は止まらないどうにもならない日常ただ過ぎる毎日目の前にある未来怯える僕迫ってくる秒針逃げる僕意味はないただ逃げているだけ何もないあるのは不安だけあと少しで朝がくる今日も月はでていない
Key太 さん作 [444] -
ファーストグレイ?
ファーストグレイは一番なついていた馬で、陣内も良く可愛がっていた。アルバイトをしていたのは火事の起こる数日前までで、入厩目前とあって大阪へ帰ってからもデビューを楽しみにしていた。後日火事の事を知り、ファーストグレイもまた巻き込まれたものと思い込み、悲しみながら北海道の牧場へ戻った。火事を起こした厩は無惨な姿となって陣内の目前に現れ、アルバイト期間中世話になった社長や育成場の従業員のうなだれるた姿
よっしん さん作 [409]