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やいちさんの投稿された作品が16件見つかりました。
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ワンダーパート 12
「逃げんな!!」速い!!どう考えても女とは思えない速さだ。カバンを持っていた僕は、簡単に追いつかれて捕まった。「もう逃げれないよ。」いたずらな笑みを浮かべながらその少女が言った。「なんかようかよ静乃ちゃん。僕は早く帰りたいんだよ。」これが限界の抵抗だった。「ふざけんな!!」頭にゲンコツが飛んでくる。ガンッ!「イッタッ!?」「春、こんなに休んでよくそんなこと言えるね。あたしがどれだけ大変だったかわ
やいち さん作 [355] -
ワンダーパート 11
久しぶりに教室に来た。夏休み明けと同じくらい久しぶりに感じる。「おっ、春久しぶり。引きこもってたのか〜?」フウマこと風間牧人(かざままきと)が笑いながら言った。もし本当に僕が引きこもってたなら、そんな接し方はちょっとまずいだろ。まぁその辺がフウマらしいかな。「まぁ、それでいいよ別に。」とりあえず軽く流しておいた。フウマとは昔からの付き合いだ。でも、フウマと高校まで一緒になるとはさすがに思ってなか
やいち さん作 [382] -
ワンダーパート 10
「はい、到着〜。」「ほんとありがとうございます。」「あぁ、いいって気にすんな。どうせヒマだしな。」「それじゃあ、僕は行きますね。」「おう、ちゃんと真面目に受けろよ〜。んじゃまたな。」その返事を聞いてすぐに僕は正門に向かった。やっぱり、ノックさんはいい人だ。でも、あの荷物を取りに行った日も、今日もヒマで、あの人は一体いつ大学に行ってるんだろう。そんなことを考えながら正門から学校に入っていった。…プ
やいち さん作 [340] -
ワンダーパート 9
ここに来る前と、来てからを合わせればもう3週間近く学校に行っていない。幸い、日頃から結構予習はする方だったから、勉強はそれほど遅れてはいないだろう。学校の友達も不審に思ってるかもしれない。なにせ、担任にすら言っていないどころか、連絡も入れていない。葬儀も集まったのは親戚だけで、その用意は母方の親戚である直井家がしてくれた。父方は、兄弟がおらず、祖父母ももういない。といっても、直井家も従兄弟とその
やいち さん作 [374] -
ワンダーパート 8
ワンダにはちょっと変わった人が多い。ノックさんもヒノメさんもテツさんも、みんな普通ってわけではなさそうだった。でも、それじゃ伊島さんが僕をワンダに連れてきたときに言っていたことには合わない。歯車がずれた人っていうのは、性格がブッ飛んでる人や、僕のように暗い出来事を持ってるとかヤバイこと背負ってる人を指してたはずだ。でも、今までに会った人たちからはそこまでの違和感は感じない。伊島さんが俺を落ち着か
やいち さん作 [354] -
ワンダーパート 7
ソファーに座って缶ジュースを口にしながら、僕はなんとなく二人に聞いてみた。「二人ともいつもこれくらいに起きてるんですか?朝っていっても、早朝ですし。」「俺は一時間くらい前に帰ってきたばっかなんだ。んじゃいつも通り、ヒノメさんがコーヒー飲んでたからさ。俺も朝酒だ。」「朝一番のコーヒーはここでって決めてるんだ。」ノックさんは笑いながら、ヒノメさんは静かにコーヒーを口に運びながら話した。「それに、じき
やいち さん作 [372]
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