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いー さんの投稿された作品が22件見つかりました。
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夜に吹く風?
チリン…。鈴が鳴る。「お客さん…?未来から来た人だ。」誰?そこに明が入る。「あぁ。リル。この人はドールさん。」「ドール…でもこの人…。」何かを言いかけて彼は悟ったかのように微笑んで言った。「はじめまして。ボクはリル。ボクには未来や過去が見えるんだ。」可愛らしい顔。まだ少しだけ顔に幼さが残っている。首についている首輪があの鈴の音らしい。シオン―昔の?幸が言う。「ふぅん。人形ねぇ。それを言うってこと
水宵 さん作 [309] -
夜に吹く風?
命の灯火を絶やさぬように生きた者。最後に消える時まで己を突き通した者。 灯火を己の手で消した者。だがどう足掻けども時間は止められない。「君は誰だい?」女らしい男の人がいた。金髪に紫の瞳。幸にも劣らない美しさ。長いサラサラの髪はポニーテールに結ばれている。「ここは…?」「私の家の庭だよ。」「あの…。」「あぁ。私は明。決して怪しい者じゃないよ。…もっとも君のが怪しいけどね。」…言い返す言葉もない。「
水宵 さん作 [269] -
夜に吹く風?
「レック…。」俺はアルビノの本名よりも俺を気絶させた理由のが気になった。一番まともそうな輝に聞こうと思ったが聞けなかった。―幸が泣いていた。俺はそのあまりにも綺麗すぎる泣き顔に言葉が出なかった。あの旋律を思いだす。強くて、綺麗で、悲しい旋律。輝は幸をなだめるかのように側にいた。その時輝の携帯が鳴った。―あの音!!「おい!輝!その音っ!」「シオン―これがその曲名デス。」「レック?お前もこの曲を知っ
水宵 さん作 [280] -
夜に吹く風?
―音がする。オルゴールの音。悲しい、けど強い旋律。どこか心が安らぐ。 なのに、その旋律が悲し過ぎて涙が出る。ぼんやりする。俺は気を失っていたようだ。俺はそっと目の辺りを触る。濡れていた。―ん?そういえば頭が暖かい…驚いて起き上がると俺は膝枕されていた。「夜宵…!?」「よかった。起きた。」アルビノの男が喋る。「おや、やっと起きましたか。いやぁ〜随分と目覚めないので永眠したのだと思いましたヨ〜。」で
水宵 さん作 [313] -
夜に吹く風?
「私はね、生きているのが辛い。」何故彼は優しく微笑みながらそんなことを言うのだろうか?「…だからどうしたというのデス?」…は?誰?!幸は俺に銃口を向けていた訳ではなかった。俺の後ろにいた男に向けていたのだ。アルビノ―\r俺は初めて見た。真っ白な髪。紅い瞳。色素を持たずして生まれた神の子―!「おや、幸様はそういえばこの血の天使と同じく記憶が無いんでしたっけぇ?」輝が怒った顔で睨み付ける。「おい!そ
水宵 さん作 [303] -
夜に吹く風?
―憎い…憎い…私はあいつを…許さない!部屋から声がした。 周りの反応を見るに俺にしか聞こえていないらしい。…あの声、幸?「声がする…。」「お前にも聞こえたのか夜宵?」「解らない…。」それっきりまた黙り込む。「なぁ、幸は誰かを憎んでる?」「唐突だね。憎んでるよ。」その笑顔が怖い…。でも次に幸は俺に銃を向けていた。
水宵 さん作 [239] -
夜に吹く風?
「ねぇ、ドール。自分が誰か解らないってどんな気持ちだと思う?」「は?意味が…。」「答えてよ…。」幸は自分の手を俺の首にまわす。そのまんま力をいれる。「あっ…ぐ!わっかん…ねぇよ!」「そう…。」幸は手を俺の首から離す。「ドール。彼にも…夜宵には記憶がないんだ。」「え?あぁ。記憶喪失ってやつ?」幸の眉間に皺がよった。また首をしめられそうで俺は一歩後退さった。輝が幸を抑えるように前に立つ。…ちょっと安
水宵 さん作 [236] -
夜に吹く風?
「―トランプ?」俺は戸惑っていた。 それでも幸はそんなの構わず話を続ける。「そう。トランプ。」「そのトランプと夜宵はどんな―?」「さぁ?君に教える義理は私にはないからね。」―Sだ。そこに輝が補足する。「実際トランプも最近まではほとんど活動してなかったんだ。でも、究極活動しなければならなくなった。その活動に彼は必要なんだ。」幸は突然思い出したように言った。「…ところで君の名前はなんだい?」「…お前
水宵 さん作 [229] -
夜に吹く風?
―みぃつけたぁ。声がした。後ろに二人の男が立っていた。一人はサラサラロングの金髪、金色の神秘的な瞳、肌は白くて泣き黶。まるで―女のような綺麗な顔。もう一人は茶髪の背は高め。パンク服スタイルで彼もまた綺麗は顔立ちだが、さっきの彼とはまた違うタイプだ。金色の彼は言う。「みつけた。私の手がかり―。」不気味に笑うその顔は何か敵意とも友情にも同情にも見えなかった。彼は長い綺麗な紙を耳にかけて言う。「はじめ
水宵 さん作 [239] -
夜に吹く風?
…こいつはいったい何者なんだ―?彼は間違いなく成長した。そのおかげで何処から出血したか分かったけど―手に負えない。背中だ。確かに背中から大量に血が出ていた。だけど今は血は固まり形を作っていた。―深紅の翼―\r鏡をみても何も写らない。俺がこいつ(化物)の主?こいつを助ける?いったいこいつは何を望んでる?―答えろ!鏡の妖精!鏡から声がする。「まだ駄目ね…。」 確かに女の声だった。その瞬間風が強く吹い
水宵 さん作 [280]