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球 さんの投稿された作品が7件見つかりました。
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S×S 最終話
【バキッ!】「デュース!」という声がアリーナに小さく響いた。「ハァ、ハァ…いつもお前との勝負は……!」『ハァッ、ハァッ……もぉさ、技の勝負はキツイね』「ふぅ……久々にやるか」『あぁ、やろうか…!』二人はニヤリとわ笑って、それぞれ独特の構えを取った。昔、冗談半分でよくやっていた構えを。真也は腕を伸ばしてラケットで慎治を指した。慎治は左腕を背中に隠して、フォアサイド特化型の姿勢を取る。『「参る!!」
球 さん作 [291] -
S×S 4話
【カッ!】【ガッ!】【キュッ…】『…くそっ!』真也のツッツキを慎治がカーブドライブで返し、真也がそれを空振って悪態をついた。『タイム』真也は手を上げた。このままではヤバイ…そんな気がした。慎治との試合でタイムをとるのは初めてだ。『ちっ…相変わらず大会とかになると…よく曲がる』真也はタオルで顔を拭きながら言った。「今日は…特に凄ぇ。今なら負ける気がしねぇよ」慎治が台の向こう側で狂喜じみた笑みを浮か
球 さん作 [297] -
S×S 4話
『ふぅ…いーぃ青だ』真也は満足気に目を閉じ、呟いた。慎治と低レベルで卓球を語っていた頃が頭に浮かぶ。体育館の外でユニフォーム姿は自分だけ、変に目立つのはわかっている。だが、試合に万全で望むために必要な気分転換だ。次の試合は全てを出したい。「真也ぁーっ!!コールあったぞ!早くしゃあがれ!」『ごめん!ごめん!すぐ行くよ慎治』慎治は苛ついた様子だ。真也は腰を上げた。『先に行ってたら良かったのに……対戦
球 さん作 [370] -
S×S 3話
『やっぱさ、スピンだけじゃ…』真也が寂しげに呟いた。「んー…?」『オレも…スピードが欲しかったなぁ。…野性的な勘も…強い精神も…』慎治は暫く黙った後、少し笑いながら言った。「…俺なぁ…最近ドライブの練習してて、初めてお前が言ってた意味わかった」『言ってた…?』「スピンは全てのボールの元だ!…っつってヨ?」『…けど、スピンだけじゃあ…攻撃しなきゃ…勝てない…!』真也は歯噛みして、拳をにぎった。「お
球 さん作 [284] -
S×S 2話
部活だけを楽しみに学校に来ている生徒には、とても長く感じられる授業。それが全て終わり、放課後になった。「慎治!大和!」真也は声をかけた。慎治と、同じ卓球部でエースの大和は同時に振り向いた。「これ見れ!これ!」「あん?…新しい卓スポ…?」慎治が真也の持っている雑誌を覗きこみ、大和も面倒臭そうに見る。「オレ写ってんよ!」『何ぃ!?』慎治と大和が声を合わせて叫んだ。真也を押し退け、二人が雑誌を手にとる
球 さん作 [320] -
S×S 1話
【カッ!】【キュキュ!カッ!】夕刻、小さな体育館に木霊する音。夕陽が入らないようカーテンの閉じられた一角で、その二人は戦っていた。一人は攻撃…卓球台の近くで、少しでもボールが浮いたら、ドライブやスマッシュを撃ち込む。一人はカット…卓球台から2m以上離れてボールを斬っている。斬ることで返しにくいように回転をかけ、また、相手の次の攻撃の威力を下げている。【バキッ!!】直径4cmのボールが、白い光の筋
球 さん作 [410] -
拝啓…神様・仏様
仏の子…まだ物心ついていない私に、徳の高い霊媒師はそう言ったそうだ。 先日、祖母が死んだ。 祖母は風呂に入る前、『また風呂で寝たら死ぬかもしれんから気を付けなぁいかんねぇ』と私に言い、風呂に向かった。 私はゲームをしていた。深夜になるまでずっと…。 眠くなりトイレに行くと、風呂の灯りがついていた。祖母がまだ入っているのだろうか。 もう3時間になるぞ…! 私はゾッとして祖母に声をかけた。
球 さん作 [317]
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