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Joeさんの投稿された作品が60件見つかりました。
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子供水先案内人〜過去からの話〜
今を遡る事五十年前。朱鷺子は、亡き夫征一朗と結婚したばかりの、あどけなさを残した19歳であった。どう?「まだ痛む?」心配そうに覗きこんだのは征一朗の母。無言で首を振る息子を見てそとまたカーテンの向こへ引っ込んだ。う「・・、った・・。」ベッドでうずくまる新妻の手を、征一朗は優しく包む。ぎと握り返されたその強さで、痛みがどれ程のものか知れた。朱鷺子は妊娠4ヶ月。異変に気付いたのは3日前。あら・・「・・
Joeさん作 [356] -
子供水先案内人17
こら「駄目だよ。君のだけじゃないんだからね。」男は光を大事そうに抱えた。すると光は大きく拡がり2・3歳くらいの子供が現れた。まだ上手く話せないらしく、手をいっぱいに伸ばして欲しがった。「とーだい、とーだい。」男がいくつか渡してやると、行儀よく頭を下げてから、頬張った。まぁ「可愛いらしい。」婦人はさして驚かない。それどころか、子供を膝に招いて、桃饅を与えている。ありがとう「ございます。本当に、何から
Joeさん作 [322] -
子供水先案内人16
あら「分かった?ちょっと古いけど、今の貴方にはちょうどいいでしょ。」婦人は遠くを見るように、一つ息をはく。何故だか「少し前から貴方のことが気になって仕様がなくて、貴方の力になれる様なものを探していたら、」この眼鏡箱が転がり落ちてきたらしい。婦人はなんとなくそれを修理しておいた。といっても「壊れたレンズを取り替えて縁の細工を少し直してもらっただけだけど。」男は、その眼鏡をよく知っていた。この物腰の柔
Joeさん作 [354] -
約束
必ず お前を見つけようお前が私に遺したもの温かさ 笑顔 幸福感 喜び 希望 満足感そして愛する心欲してはいけないもの全てを私に遺してくれた幾千幾万年待とうとも必ずお前を見つけようこの命尽きるまで
Joeさん作 [299] -
子供水先案内人15
何もなさそうなだだっ広い草原。男はそこに似つかわしくない格好で、歩いていた。ふう「やれやれ。とんだ遠回りでした。」この同じセリフを何度繰り返しただろう、もう自分でも聞き飽きた、と思う頃。ようやく目的のものが遠くに見えてきた。やれやれ「人間の足は、やはり不便ですね。」遥か向こうで、なにやら影らしきものがゆらめいて、男はそれに答えるように大きく手を振った。まぁ、「よくきましたねぇ。ごめんなさい、いつも
Joeさん作 [327] -
子供水先案内人14
望み?「・・・、うん、そうだ。望みだよ。僕は、咲ちゃんをまもりたかった。」男は急に立ち上がると、ぼろぼろのポケットの中から、一枚の写真をとりだした。そこには、まだ元気な頃の自分と咲が映っている。君達の「今の人生はこれで終わってしまった。が、魂は輪廻転生し新しい人生がまたはじまる。」その中で、「彼女と君を引き会わせよう。君の望みは、俺では叶えてやれない。」この「望みは自分自身の手で叶えなければ。」だ
Joeさん作 [334] -
子供水先案内人13
ひとしきり泣いて、気がすんだ。妙に気持ちが落ち着いてきて、男が聞き出すでもなく、口が勝手に動いていた。「咲ちゃんは、生まれて七ヶ月でガンだって言われたんだ、あと一年もつかどうかだって。それを、」頑張ったんだ「咲ちゃんは六年生き抜いたんだ。」それを「君は見てたんだな。だが、何故自殺などした?」咲ちゃんが「ここ一週間ずっと危ない状態が続いてたんだ。それが昨日から危篤になって、もう先生がもたないだろうっ
Joeさん作 [351] -
子供水先案内人12
前に、幼い少女が立っている。男は少女の前にしゃがみ、頭を撫でる。また、「会ったね、おじちゃん。」ん、「久しぶりだね。でも、もうおじさんの事は忘れていいんだよ。」「え〜、どうして?」「どうしても。」男は優しく少女の手を包んだ。少女の体がひかり、やがて小さな光の粒になる。男の手の平からふわり浮かび男の周りをくるりくるり輪をかくと、やがてひらひら屋上のコンクリートを突き抜けていった。「さっきの子、何処へ
Joeさん作 [322] -
二人乗り自転車 〜あなたへ、〜
「授業中の横顔が見たくて死守した斜め後ろの席眠そうに欠伸する君の肩に揺れるあのカーテンになりたい降り注ぐ光になりたい暖かな風になりたいそうすればあなたにフレラレルのに同級生じゃ嫌になって同じクラスじゃ嫌になって席が隣じゃ嫌になって時々話すだけじゃ嫌になる友達ってだけでもまだ嫌でようやく気がついたずっと「好き」だったんだ二人乗り自転車掴まる柔らかい手告白はまだ手を握ったのは三回君の髪を揺らす風よどう
Joeさん作 [368] -
二人乗り自転車4
誰も見てない帰り道こっそりつないだ手あの日からずっと決めてた君をずっと守るって。」私の知らなかったあなたがラブレターの中にいた二度目で最後のラブレターに
Joeさん作 [319]