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匿名希望の名無しさん さんの投稿された作品が5件見つかりました。
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彼女だけ見える赤い世界[?]
「ははははははははははははははははははははははははは」彼はA型だった。A型の血液が飽きたなんて嘘も良いとこ。美味しい! 新鮮で生温い血液はやっぱり違う。全然違う!!何型なんて問題じゃない。問題は新鮮か否か。体外から出て30分以内の鮮血が好ましい。「ははははははははははは」あんなに重かった身体が羽根のように軽い。昨日爪を切って貰った筈なのにこんなに細く長く鋭利に伸びてしまっている。歯……、歯がおか
匿名希望の名無しさん さん作 [214] -
彼女だけ見える赤い世界[?]
「君自身もだ。とてもこの世の者とは思えない――――」首筋に口付けされる。なんて安っぽい褒めコトバこの世の者とは思えない、か。それは良い意味にも悪い意味にも使える便利なコトバ彼の身体が暖かい。私の身体はいつも冷たいから羨ましい。彼の身体…アタタカイ………「………―――」少し、心臓の鼓動のリズムがおかしくなった。気付けば彼の首筋は私の目の前にある。<………ダメ。それは>血管がある。そこを外気に全く触
匿名希望の名無しさん さん作 [228] -
彼女だけ見える赤い世界[?]
「今日は体調、良好かい?」………その言葉はもう聞き飽きる程耳にした私は彼のいつもの挨拶にいつものように「ええ」と短く答えて、再び瞼を閉じる―――眼を開けていると良からぬモノを見てしまう「今日持って来た血液パックもA型のやつなんだけど………大丈夫かな?」「―――………ええ」正直言うと、A型の血液は飲み飽きてしまった。やはりA型の血液は手に入り易いのだろうか、彼はA型の血液を持って来てくれる事が多
匿名希望の名無しさん さん作 [256] -
時の傍観者
家に帰っても誰もいない学校に行っても誰もいない街を歩けど歩けど誰にも会わない時間という時間を感じる事が出来ないここを例えるなら白無を色で例えるのなら白か黒を思い浮かべるだろう辺りは白色は確かに付いている。白一色じゃない当たり前の町並みだが連想するは白しか無いそう自分の中にもう色と言う概念は存在しない自分はもう二度と人と交わる事は出来ない何時しか存在としても存在しない存在に変わってしまった―――我
匿名希望の名無しさん さん作 [157] -
とある病室の中の少女
青い蒼い空が恋しいこんな澄んだ空の下を優雅に飛べる小鳥達はなんて自由なんだろう私はひとり、箱の中ずっとずっと箱の中この身体に自由は無く、ただ待つのは終幕の時苦しい―――もう慣れた辛い――――もう慣れたカーテンが揺れるそろそろ迎えが近いこんな死の集結地帯には飽きたもう助からない病なら、いっその事、楽にさせて欲しいのにゴホゴホと激しく咳込んだ押さえた手の平には朱い模様が広がってゆく青い蒼い空が恋しい
匿名希望の名無しさん さん作 [232]
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