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うえ さんの投稿された作品が24件見つかりました。
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動物の恐怖
どうやらオレ達動物は、人間には見えないものが見えるらしい。例えばあそこに立っている髪の長い女とか、血まみれの男とか・・・。「動物って何も無いところを見つめたりするから怖いよね〜。」・・・ってお前の方が怖いよ。機械耳に当てて誰に話かけてるんだよ。
うえ さん作 [801] -
誰かの声
仕事はリストラされ、恋人にも逃げられ、アルバイトの面接も続々と落ち今夜、自分の部屋で死のうと思っていた。「ミャー」飼い猫のミィが散歩から帰ってきた。ミィ、悪いけど先に逝かせてもらうよ。ドアノブにベルトを掛け、首にくくりつける。「母さん、父さん、ごめんね。」ベルトに全体重をかけようとした時だった。「マサト・・・。」・・・!ドア越しから声が聞こえてきた。謎の声は続ける。「生きていれば必ずいいことがあ
うえ さん作 [669] -
呪いの伝授
俺は単身赴任でアメリカへ行くことになった。会社の同僚にアメリカで気を付けることを伝授された。1.田舎の州には拳銃を持ち歩いている奴等がウジャウジャいるから気を付けろ。2.“苦い”と言う言葉を使うな。“ニガー”と言う侮辱発言と聞き間違えられ、相手が悪いと殺される。3.向こうはゲイ大国だ。もし、求められたら英語で「私はエイズ発病者です。」と言え。俺はこの3つを確かに胸に刻み、アメリカへ渡った。渡米し
うえ さん作 [729] -
死後
僕は交通事故にあった。信号待ちに痺れを切らして賭けにでた。無論、事故らない方に。失敗だった。一瞬、身体中に激痛が走った。と思ったら僕は体から抜けた。今、事故った“空”の僕を見下ろしている。ボロ雑巾のようだ。“・・・熱いよぅ”どこからか声が聞こえた。生の僕は声の主を探す。“熱い・・・熱い・・・”・・・道路だ。車の急ブレーキで焼けた道路が喋っている。“いってぇ。てめぇ突っ込んでくんなよ。グチャグチャ
うえ さん作 [912] -
呪われた肉
翌日、体の調子が悪い。気持ち悪く、会社を休んだ。昨日の焼き肉で胃がもたれたのだろう。プルルル・・・トモコから電話だ。「もしもし、あんた今テレビ見てる?」「え?見てないけど?どうして?」「今すぐテレビつけて!」もたれる胃を擦りながらスイッチを付けた。・・・殺人 死体遺棄 佐藤 幸吉(30)容疑者・・・昨日の店長だ。「見た?あいつ殺人犯だったらしいよ!まじ怖くない?」“佐藤容疑者は個人で店を営み・
うえ さん作 [769] -
呪われた肉1
「ここのお肉屋、最近人気でてきたよね。」私は友人のトモコに共感を望む。「そうだよね。ここ最近まで全く人気なかったのにね。」“サトウ焼き肉屋“外見はオープンして一年、錆びているところはひとつもなくオシャレな店だ。年中無休と書いてある看板にもデコレーションされている。「今度食べに行こう。」そう切り出したのはトモコの方だった。私の腕時計は19時をさしている。焼ける肉の香ばしい香りが誘惑を誘った。「トモ
うえ さん作 [709] -
バンドブーム〜18〜
一階、コーヒーの甘い香りが漂う職員室に入る。「おぉ!珍しく大桑じゃないか!どした?文化祭の出演登録か?」生徒指導部の織田だ。ヒゲが濃く、絡みずらい奴。「今年もバンド演奏やるのか?杉原と坂本の三人で。」「いや、あいつら受験勉強に専念するらしい。」ボールペンをアゴでノックしている。「じゃあ今年はソロでやるのか?」「いいや、海山と。」ノックする音が途絶えた。「海山ぁ!?だってお前海山のこと・・・」喉元
こう さん作 [297] -
バンドブーム〜17〜
「んじゃ、ちょっと行ってくるわ。」ギター練習の途中、大桑は立ち上がった。「どこに行くの?」4日前から練習見学をしているトモコ先生が聞く。「今日、文化祭出演の登録日だろ?先生のくせして知らねーのかよ。」「だって聞いてないんだもん。」トモコの顔が膨れた。「文化祭かぁ・・・。早くやりたいなぁ。」遠くを見て海山が呟く。「・・・そういえばミヤマくんって唄うの?」「おう!もちろんコイツにも歌ってもらうわさ。
こう さん作 [252] -
バンドブーム〜16〜
「だだいま。」小さな部屋に響きわたる。「お帰りなさい。」ミートソースの匂いがする。晩御飯はきっとミートスパゲッティだ。「あれ?そのギター、どうしたの?」いつもなら“今日の学校はどうだった?“の質問から始まるのに・・・。「貸してもらったんだよ。」「へぇ〜」あれ?あまり感心が無い・・・。「僕ね、文化祭にでるんだ。だから家でギターの練習したいんだけど、いい?」母は笑う。「そう。何か夢中になれるものが見
こう さん作 [272] -
バンドブーム〜15〜
さっき、昼休みに会った“かわいい先生“ことトモコ先生はやっぱり男子に大人気だった。俺の隣の席の女は“ブリッコ教師“と言って嫌っていたがモテない女のヒガミだと思う。まぁどーでもいいか。「おいアケミツ〜。」ギターを差し出す。「???今日はもう練習しないでしょ?もう放課だよ?」首を振る。「違う。このギター貸してやるから家で練習しな。」・・・本当アケミツの笑顔は無邪気でかわいい。「大桑く〜ん、海山く〜ん
こう さん作 [255]