トップページ >> 龍角 さんの一覧
龍角 さんの投稿された作品が199件見つかりました。
-
0ゲーム 4
ポク…「え!?」まるで木魚の様な音がした瞬間、修二の顔は強張り、足が止まりそうになったが、止まらなかった。『落ち着け…今のは気のせいだ…絶対立ち止まってはダメだ…』ポク…ポク…ポク音は段々大きく、かつ近いて来ている。そして感じていた寂しい静けさは、目の前に刃を突き付けられている様な強烈な殺気へと変貌した。『マジかよ…怖がるな…絶対に止まるな… 絶対に走るな…絶対に後ろを振り向くなぁ!!!
龍角 さん作 [546] -
0ゲーム 3
3月19日都内某所「もうすぐ帰るからさ…あれ…?嘘に決まってんだろ!?あんな噂あり得ない。」茶髪で今流行の無造作ヘアーの如何にもチャラチャラしてそうな男…幹梨修二は電話を切って携帯を閉じた。大学は春休みに入り、今日もいつもの様に修二は大学の仲間達と夜まで遊び、今の時刻は20:58。いつもならもっと遅くまで遊ぶのだが、修二は今日は珍しく早く切り上げていた。『そろそろだな…』修二は再び携帯を開いた。
龍角 さん作 [539] -
漆黒の翼 37
「…以上だ。今回は急を要する。直ぐに現地へと向かってくれ。任務の後片付けには別の者を向かわせる」「わかりましたー」全裸の天使の男は再びやる気の無い返事をして、狩屋からの電話を切った。男の筋骨隆々の体はこの暗い部屋で唯一のぼんやりとした明かりを放っているスタンドの光に浮かび上がっていたが、暗くて顔までは伺い知る事は出来ない。「任務が終わった途端にこれか忙しい…忙しい…」そうぼそっと独り言を呟くと、
龍角 さん作 [611] -
0ゲーム 2
加奈子の頭には耳を通して彼女のお気に入りのLoveソングが流れている。しかし当然人間は外からの刺激をかんじる器官を5つ。気配などを感じ取ると言われる第六感も入れれば6つのセンサーを持っている。聴覚は『ソレ』に感知しなくても、他の器官はその時既に『ソレ』を感知していた。触覚は柔らかく、しかしベットリとした『ソレ』が背中触れるのを感じて鳥肌を立てた。嗅覚は『ソレ』の空気中にばら蒔かれた腐った臭いを感
龍角 さん作 [685] -
0ゲーム 1
それは雪の降る二月のある日。山神加奈子は成人式からの帰りで、晴れ着のまま雪降る道を歩いていた。雪は何故か降るだけで全ての物音を消し去り、音の無い静の世界へと辺りを変えて行く。聞こえるのは彼女の草履のコツコツという足跡だけだった。『寒い!!早く帰りたいなぁ。』加奈子はそう思い、手に息を吹き掛けて彼女の白く小さな手を暖めた。そして彼女の左手の薬指には銀色のリングに濃いブルーの宝石が控えめな感じで埋め
龍角 さん作 [765] -
漆黒の翼 36
16時東京 軍部庁執行部「お前達3人の任務は富士の樹海にある『黒神の使徒』のアジトの殲滅だ。 秋留野市で起こった事件と何らかの関係がある可能性があるかも知れんから殺さず生け捕りにしろ。」「「「はい。」」」エルファ、錬牙、白人系のハーフの女性は狩屋から任務内容を聞き終えると、それぞれの机へと戻って行った。例の事件と関係があると聞いて、エルファの背中から殺気染みた雰囲気が発せられているのを、狩屋は見
龍角 さん作 [457] -
漆黒の翼 36
骨と皮しかないひょろひょろな体格で、病弱。更にひ弱で運動神経0。純粋なアイラ人なのに彫りが浅く団子鼻で一重のまぶた。中学時代のオロマはあらゆる負の要素が合わさった様な少年な訳で、そんな特徴があればイジメられるのは当然だった。しかし彼の通う中学にはとてつもない権力者がいた。本土から移住して来た人間でしかも女子だと言うのに、極真空手の達人で喧嘩では負け無し、容姿端麗、しかも成績優秀…彼女は完璧なスケ
龍角 さん作 [447] -
漆黒の翼 35
4人は駐車場に到着し、四輪駆動のジープへと乗り込んだ。皆が座席に着き、いざ出発しようとした瞬間。「っ……アハハハ……」ジュリアがまるで爆竹の様に笑い弾けた。当然ジュリアの突然の爆笑に他の三人は意味が判らず困惑する。「ジュリアさん… いきなり笑い出してどうしたんですか?」龍華が尋ねるとジュリアは「悪い悪い…ちょっと思い出し笑いしちゃって…おいオロマ…ぶっちゃけ変わり過ぎだぞお前…首筋の傷跡見なけり
龍角 さん作 [460] -
漆黒の翼 34
龍華ははしゃぎまくる女子高生達と一緒に写真を撮ると(女子高生達はやたらと龍華にくっついてきた)彼女達はまるで嵐の様に去って行った。「今のは何だったんだ…?」訳の判らない様子の龍華。「いいなー。あんな美人さんと一緒に写真撮らしてもらって。俺は全然女に縁がないのによぉ…」力也は少々いじけた様子で龍華に嫌味を言った。一方ジュリアは。「ほら二人とも、さっさと行くぞ!!さっさと歩けよ!!」何故か気に食わな
龍角 さん作 [414] -
漆黒の翼 33
龍華と力也は空港の到着ロビーに着くと、目を丸くして、辺りを舐める様に見回した。「アイラ人がいっぱい…」「しかもみんな美男美女だらけじゃねえか…」龍華と力也は何故そこまで驚いているかというと、北海道に住んでいるアイラ人は、本土の日本人とは違う独自の文化を持つ民族で、北海道の約8割の人々がアイラ人である。そして、アイラ人は人間の一種族にも関わらずほとんど者が魔力を保有している為彼らの反乱を恐れた政府
龍角 さん作 [412]