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龍角 さんの投稿された作品が199件見つかりました。
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漆黒の翼 12
龍華が自宅の高級マンションに着いた時には午後11になっていた。取り調べや報告書など後始末に手間がかかりこの様な時間になってしまった。龍華はスーツを脱ぎ捨ててベットに倒れ込む。「疲れたぁ……」そう一言呟き携帯を見ると新着メールが来ていた。〔生きてるかー? 生きてたら明日は来いよ。by親爺〕龍華はクスッと笑い返事を送る。〔今自宅に着いた。俺が死ぬ訳ないだろ?親爺も酒の飲み過ぎで死ぬなよ。〕そうメール
龍角 さん作 [488] -
黒翼の翼 11
午後8時20分パーティ会場では鑑識による現場検証が行われていた。「これが例のアレか…」「最早跡形も無く燃え尽きてますね…」二人の鑑識は白いチョークの線で囲まれた黒翼人の燃え尽きた亡骸…灰の中に金属探知器を当てた。ピピピ…っと機械音が鳴り、反応を示す。鑑識は反応を確認すると大きいピンセットを取り出して灰の中を探り始めた。「おっ…!!あったぞ!!」鑑識は堅い『何か』が当たる手応えを感じてその『何か』
龍角 さん作 [396] -
漆黒の翼 10
不思議な事にさっきまでの禍々しい殺気は感じていなかった。龍華がしゃがみ込み、腕を優しく握り上げた。またしても不思議な事にこの男に対する恐怖や警戒心は龍華の暖かい手に触れた瞬間、何故か安心感に変わった。「そんなに深くは無いな。これで直ぐに治る。」龍華はそう言うと手の平を患部へと近付けた。患部の辺りがやわらかい緑の光に包まれた。たちまち傷は治癒し、痛みは消えていき体は心地良く暖かくなっていく。しかし
龍角 さん作 [469] -
漆黒の翼 9
「龍華…ちょっと…」武将髭の男がそう言い掛けたその時、龍華はある事に気が付いた。「大丈夫か?怪我してるぞ。」「え…!?」麗奈の二の腕の上の辺りのドレスが切れて白い肌には痛々しい傷が付いている。麗奈は今まで身体が興奮状態にあったせいなのか、気が付つかなかったらしい。「見せて見ろ。治してやるよ。」「えぇッ…!?良いんですか…」龍華はしゃがみ込み、麗奈の腕を左手で優しく握り上げた。「貴様…!!むすッ…
龍角 さん作 [484] -
漆黒の翼 8
『そんな…何故この様な汚れた翼の者が政府の特別機関に…!!』白翼人の男は龍華と身分証を目を点とさせながら交互に見ていた。よほど龍華が国家公務員であり国の特殊機関である軍部庁特別討伐執行部鎮圧課…通称執行部の者だと信じられないらしい。『やっぱり…予想通りのリアクションだな。』慌てふためる白翼人の男を見て龍華は溜め息を付いた。こういう事は日常茶飯事だ。人間・白翼主義国家である東日本において黒翼人の社
龍角 さん作 [476] -
あなたの嫌いな人 殺します
「うぅ…」「オラオラどうしたよ!?立てよ!!まだ終わんねぇぞ。」俺は校舎の隅にあるトイレで取り囲まれているガラの悪い連中に制服を脱がされて全裸にされてボコボコにされている。俺がうずくまると髪を掴まれて無理やり立たされて、みぞおちに拳が入る。拳は予想以上に深く入り、床に蹲り血を吐いた。「よーし今度は根性を見せてみろ。」田中はずくまった状態の俺の背に乗り、俺が逃げられない様に押さえ付けた。ライターの
龍角 さん作 [1,332] -
漆黒の翼 7
『何…今の…』麗奈は今起こった出来事にただ唖然としていた。そして…「大丈夫か?」ビクッ!!この黒翼の男に対する恐怖。そして痛々しい程激しく鋭い殺気のこもった紫の瞳。麗奈は本能的に恐怖感じ、差し延べられた手を振り払っていた。「え!?」黒翼の男は何故手を振り払われたのか分からずに困惑している様だった。辺りは既に掃討が完了し、倒れてモジモジと体を揺さぶっている黒翼人達と、黒翼の男を凝視している白翼人達
龍角 さん作 [575] -
漆黒の翼 6
パーティ会場は混沌と化していた。「何処だ!!何処にいるんだよ!?」一人の黒翼人がそう呟いた瞬間だった。スゥ……腹に痛みは感じ無いが何かが突き刺さった。見てみると、腹から青い刀の切っ先が飛び出していた。しかも何故か腹を貫通しているのにも関わらず、血が付いていない。「え…!?なん…でぇ!!??」そして刀が引き抜かれると同時に、全身の力が抜けて倒れ込んでしまった。「なんだよこれ…体に力が入らない…意識
龍角 さん作 [551] -
漆黒の翼 5
「あっさりと死んだなー」目の前にはフォークが突き刺さったリーダが倒れている。「初歩的な浮遊魔法でフォークをぶっ刺して一発でやられるとは…こんな雑魚が手配者なんて呆れるわ…」少しクセのある金髪碧眼の美形の天使は呆れた様に掃き捨てた。「このテロ集団の中で手配者はこいつだけか?」「あぁ…残りは全て下っ端だ。」眼鏡を掛けたインテリ風の茶髪の人間の男が、もう一人の茶髪のオールバックの天使に尋ねて天使はぶっ
龍角 さん作 [559] -
漆黒の翼 4
「あれは何…?悪魔なの…?それとも…天使?」麗奈は小さな声でそう呟いた。会場はさっきまでの雄叫びが嘘の様に静まり返っている。「黒い天使だぁぁ!!!」「殺せ殺せ!!!」そして沈黙を破り、中央の5人の男達に向かって一斉に銃弾が雨の様に撃ち込まれた。凄まじい発砲音に麗奈はうずくまった。しばらくして銃声が止み、麗奈は顔を上げた。「うそ…」この場にいた者全てが絶句した。銃弾は彼等の周りでまるで時が止まった
龍角 さん作 [563]