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seoul さんの投稿された作品が7件見つかりました。
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腐りかけ22
自分のことしか考えない自業自得な結果が今のアタシなんだと思う。あの日あの時ああすれば良かったとかそんな振り返り方は半端者がする考えだと突っぱねたいが、アタシの未来は此れからも後悔と罪悪感に苛まれるはずだ。結局アタシは面倒から逃げたかったのだ…尚はアタシがイカれてる人間だとは露ほども思わずに逝ってしまった… 見上げた天が涙でかすんで星が瞼に光をこれでもか!とセメタテル…アタシがあたしであるがために
seoul さん作 [239] -
腐りかけ21
更衣室から玄関までの距離がきもみさせ車に滑り込むように乗り込みスタートさせる…行き先は天体観察所幸い車の渋滞もなく20分程には着いた。コートの上からポケットの尚からの手紙を確かめ外へでる。寒いけどこの寒さが必要だから…星たちはそれぞれの役割を果たすかのように瞬いている 懐かしい尚の語り口調のメールをそっと大切に開けよう…【親愛なる勝子さんへ】 あの日が最後の日になるならもう少しだけ傍にいたかっ
ソウル さん作 [272] -
腐りかけ20
「今度は山田さんがアタシから逃げてますよ…お手紙差し上げたはずなのに…返事を頂いてませんが…」…彼女が尚の婚約者!! 「加納さん…でしたよね?…失礼しました…私は意気地がなくて…メールを開けることができませんでした」言い訳しないつもりだったが結局は逃げてますよ、とアタシは伝えている。 「一番頭にくるのは」 (はい…) 「何にもなかったかのように生きていれるあなたの存在する気配!!」 (そんなこと
souel さん作 [221] -
腐りかけ19
場所は運転免許センターの待合室…言い出したのはアタシ尚にとっては青天の霹靂だったろう。真新しい免許を誇らしげに尚が掲げて「俺の彼女は凄い!美人だし仕事出来るし…バイクにも乗る!」…言葉が引っ掛かって…私は正直になりたくなった…「尚?私が尚の嫌いな茶髪で仕事がいい加減でバイクは勘弁みたいな人間なら全く他人以下だったわけだよね…」理論むちゃくちやだ…だけど尚の何かがアタシをイラつかせ、焦らせる。尚は
souel さん作 [282] -
腐りかけ18
お寺の境内でアタシはミニバイクを乗っていた「カッコさん、肩にちから入りすぎ!行く方向に視線を向けてねって…ワァ!!大丈夫かぁ」 バイクはウイリー状態になってしまい、バイクは前に跳んでいってしまい…アタシは見ごたえのあるころびかたを披露した「吹かしすぎや!もっとゆっくりクラッチ繋げて!」案外に熱血コーチの尚で思わずクスクス笑った「何が可笑しいの?大怪我したらどうする?カッコさんだけの身体しゃあな
ソウル さん作 [250] -
腐りかけ17
かみこぼしキレナイ欠伸がついこぼれてしまっていた「お疲れみたいだねぇ…」田中のばあちゃんが心配そうに採血の手元を覗きこんだ「ごめんね…ダラシナイよね…失礼しました」ばあちゃんの腕は皮下出血のあとでマムラサキにあちらこちらなっていてなかなか針が刺しにくいってナース泣かせなんだけども、なぜかアタシは相性が悪くない…これ以上はないという指先に針が入り赤黒い静脈血が試験管に採取された「…はい…終わりで
ソウル さん作 [245] -
腐りかけ16
「カッコさんは少しもこわがらないんだね。初めてバイク乗ったんでしょ?」 「だって…そのまま荷物みたいに乗ってたら…風がアタシを運んでたんだよ」アタシはやや興奮していたのか早口だったし相手が若いとかそんなこんなを忘れていた。「俺、初めてだよ。そのままキャーってシガミツカナイで風を楽しんで乗ってたヒトって…俺がそのまま独りで乗ってるみたいに走れた!」 尚はポンポンとアタシの頭をメットの上
ソウル さん作 [274]
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