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もね さんの投稿された作品が120件見つかりました。

 
  • 偶然の目的

    目的地を目指して坂を登り橋を渡りでも閉まってた少しがっかり何のために行ったのかな?なんて独りぼっちの猫がいて風の中で痩せた体を横たえてた私も独りぼっちそう思って体を撫でた皆独りぼっち二人でそっと挨拶すれ違う船が霧笛を鳴らす様にお互いの航路をゆっくり進めれば良いねとだから私は猫が好きなんだな私も猫みたいなんだ独りぼっちを寂しいと思う気持ちもあるけど誰といてもやっぱり独りぼっちに変わりないならこうし
    もね さん作 [367]
  • 命の雫

    雨音が私の部屋に訪れ私は窓を開けた昨日とは違う不思議な香りが流れている土に当たり葉に当たった雫が世界に隠れていた命を洗い出すなぜこの香りに心惹かれるのかなぜこの香りは心に沁みて行くのか時は静かに流れ私はここに立っている私の体に命の香りが満ちて私の瞳から不思議な雫が落ちる
    もね さん作 [360]
  • 虫6

    結局私は刑事の期待した答えとは大幅にズレた言葉ばかりを発した。「自分が、虫だと思ったんです」「殺して彼も、虫だと思ったんです」忌まわしい生き物を見ていた事に急に気付いた様に刑事ははっとして、直ぐ部屋を出て行った。暫くして数人の警官達に囲まれる形で、私は留置場へと促された。取り調べは予定より早めに終了した。明日は急遽、精神鑑定を行うらしい。あの時彼が車の窓から外を見ていた様に、私はぼんやりとしたま
    もね さん作 [383]
  • 虫5

    外は霧雨だった。急に心臓が高鳴り、ふわりとした感覚になった。私は自分が自分である感覚さえ、一瞬見失った。射る様に睨む彼の腹に、手に持った傘を突き刺した。「何すんだこのやろう」息んだ様な声で彼は怒鳴った。私の手首を驚く程強く掴み、自分の体から引き剥がした。私は後部座席に突き飛ばされた。物凄い勢いで彼は私に馬乗りになり、髪を鷲掴みにして数発殴った後、首を絞め始めた。その手は恐ろしい程力強く、温かかっ
    もね さん作 [343]
  • 虫4

    彼は手を伸ばし、吸っていた煙草を灰皿に押し付けた。「なぜ?」彼は怪訝そうな表情のまま横目でこちらの様子を窺っている。その先の言葉は無かった。本来なら、俺達上手くいってただろ?とか、他に男ができたのか?とか続く筈だろう。しかし彼との間には、お互いに何も問い掛ける理由が無かった。強いて付けるなら、「なぜ俺の玩具を辞めるなんて言い出すんだ?俺に許可もなく」だろう。その先の続かない空虚な言葉は、何の意味
    もね さん作 [377]
  • 虫3

    「ああ、もう終わる」彼は私の腹に熱い物を落とすと、その体温とは正反対の冷たさで即座に煙草を吸い始めた。私は膝を抱えたまま震えていた。その時から彼と遊びに行く事はなくなった。ただ体を合わせる為だけに私は札幌へ向かっていた。そのうち彼は私を送るのさえ面倒になり、途中で車を下ろす様になった。知らない街の雨の中、私は数キロの距離を、碁盤の目の様になった道を頼りにホテルまで帰った。私は上手くいっていなかっ
    もね さん作 [374]
  • 虫2

    鉄塔の下だ。藪に覆われかけた山道の一方は山中へと続き、もう一方は高圧電線の巨大な鉄塔の下の、開けた土地へとつながっていた。彼は旅先で知り合った大学生だった。彼の事を愛していた訳ではない。ただ寂しい私の気持ちを温もりで埋めてくれる様な気がした。私を女として見てくれる。それだけで嬉しかった。彼女がいる事は後から知ったが、好きな女性がいると早いうちから聞いていた。つまり私は最初から好きな女にすら自分が
    もね さん作 [363]
  • 「なぜ?」という言葉にカッとなったんです。私がそう答えると、予想通りの答えが返って来なかったからか刑事はイライラした様子で書類を机に叩きつけた。「そんな理由で殺されたんじゃ彼氏さんだって浮かばれないだろうさ」「いえ、彼とは恋人同士ではありません」「でも関係はあったんだろ!」「彼には彼女がいましたし、お互い割り切った関係でした。愛情は…ありませんでした」「世の中にはさ、彼女が沢山いる男なんて掃いて
    もね さん作 [326]
  • レイトリー

    この曲を聴くとあの頃を思い出す悲しいと思っていたのに今想えば瑞々しい思い出たった七年前驚くほど自分が違う人間だったと気付く愛する人も違い幸せの感じ方も違ったでもこの曲を聴くとあの日の気持ちが陽炎の様に湧き出すあの日の自分が今を作ったと教えてくれる曲
    もね さん作 [408]
  • 夏の終わり

    柔らかな波に揉まれ遠い海岸線を見ていたラクダの姿をして小さな岩が今日は光の中丸く見える夏の終わり何だか私は空っぽで思い出が波に消されてもあなたを忘れたくないほんの短い夢だったけどあなたを覚えていたいあなたの思い出を海に置いて砂浜に振り向くと海に入れず下を向いてる恋より大切な人がいる砂でお城作るって言ってたな赤い灯台を背に私は真っ直ぐ泳ぎ始めた
    もね さん作 [503]
 
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