携帯小説!(PC版)

トップページ >> もね さんの一覧

もね さんの投稿された作品が120件見つかりました。

 
  • 昔の思い出2

    二両編成程の手動の扉は重く母親にガラガラと開けてもらうと窓際に兄と陣取った。また延々と海と山が続く。暗くなり寂しげな景色に眠くなる頃、終点の一つ前の駅が祖父と祖母の住む最寄りの駅だった。起伏に富むリアス式の海岸が急に途切れ、潟に竹で組まれた牡蠣養殖の仕掛けが水平線まで広がる雄大な景色を眼前にその小さな小さな無人駅はあった。駅に降り立つと海にほんのり夕日の色が残り、空には普段目にする事がない無数の
    もね さん作 [347]
  • 昔の思い出

    私の出身地はと訊かれたら二十歳まで学校に通い、暮らしていた神奈川県となるのだと思うのだが、自分のルーツのある土地という意味では、私に出身地はないかもしれない。両親はそれぞれ違う土地から仕事を求めて東京のベッドタウンである神奈川に移り住んできた人である。ただ、私達家族には年に数回長期の休暇を取っては父の故郷に帰省する決まりの様なものがあった。安月給の父と専業主婦の母では、当時仙台まで開通したばかり
    もね さん作 [337]
  • レジでのある雑談

    彼女「あー無意識に選んでしまうの原色の物(笑)」でも失礼ながら私が関西人の派手好きにイメージしていた品のないイメージと彼女はかなり違っていた。個性的でお洒落で目を引いた。私「次どんなアイテムが出て来るか少し楽しみ」彼女「えー何も意識してないよ」それからは自分が身に着ける物にも変化が現れた。綺麗な色とシックな色で悩んだら明るい色を選んだ。原色なんてほとんど身に着けた事はなかったが、自然と手に取る様
    もね さん作 [400]
  • レジでのある雑談

    彼女と話したのは時計がきっかけだった。アルバイトの私の隣で短期派遣の彼女はレジを打っていた。大人しくおっとりした感じの彼女はランドマーク的大規模店舗の慌ただしさについて行くのが私と同じく大変そうに見えた。そんな中でも穏やかな可愛らしさがあって、ふと話しかけてみようかと思ったのだった。彼女の腕にはいつも少し変わった時計がキラキラ光っていた。私「その時計眩しいね!」彼女「うん、お祖母ちゃんの形見なの
    もね さん作 [346]
  • 海でも見て来い

    うぁ怖ぃ死んでるかと思った酔っ払いのお兄さんはしらけた朝の通勤電車で何処へ向かっているのかつれづれなるままにお尻は座席からずり落ち自分の荷物の上に仰向けにそれにしてもお兄さんその白目の剥き方は死体だ一瞬駅員さん呼ぶ必要性感じたよ人死んでます!ってでも車内が淡々としてるんで違うんだと自分を納得させたいゃ案外本当に死体だったりしてパンツ出てるよ?死体もし演技だとしたってその顔は火サスもびっくりだ生命
    もね さん作 [345]
  • 変わってしまうまで

    どんなに冷たい雨も私の心冷ます事できないどんなに冷たい風も私の心冷ます事できないそんな心を持ち一人歩いてゆくあなたと苦しみ叶わなかった事が誰かと容易く叶ったらそんな私が不埒な気がしてこんな私をめちゃめちゃに壊してしまいたいあなたの記憶ごと壊してしまいたいごめんなさいさようなら時が私を変えてしまうまで
    もね さん作 [393]
  • お洒落なの?

    どんな会社に勤めてるのか信号待ちで向かいにいる人スーツだけれどそんなのアリか?ズボンはスキニージーンズみたいに妙に体にピタピタだぴっちり度数はやすきよ張りだコナカやアオキじゃ売ってないかなホストが着ているスーツとも違う頭はワックス無造作ヘアー顔は普通のお兄さん近頃流行りの背広姿は私嫌いじゃないのだけれど初めて見ると戸惑うな屈んでお尻破けない?
    もね さん作 [496]
  • 見る

    見る見る人を見る言葉の奥を見る見えない物を見る風のいろを見る一瞬に息づく現実を見る一枚の絵にはない連続した違いを見るそこから炙り出す真実を見るそれに揺らいだ自分の波紋を見る解らなくても見る悲しくても見る棄ててく物を見る愛していても見る貶さないで見るそれでも残る自分の骨を見る
    もね さん作 [313]
  • ある日コンビニで

    った口で言うなら簡単と誰もが言う口で言う以外誰が何をできるか心を揺さぶられるそれ以外何ができるのかこの写真を撮った人間にもそれは分かるだろうか自分のプライドや欲望に後付けの理由を探してぬるま湯で正当化する私に何が見えるか少年が開けて逝った扉の向こうをさまようだけその先に行きえた人はいるのかその先に行きえた人はいるのか
    もね さん作 [339]
  • ある日コンビニで

    ある時私はコンビニで雑誌を見たそこにはパレスチナの銃撃戦を望遠レンズで撮った写真があったある意味日常的報道写真偶然通りかかった父子が壁に隠れ逃げられずにいる連続した白黒の写真の中狙撃兵に見つかり命乞いをする二人その後父親が撃ち抜かれその目に光が無くなる少年は兵士に向かい叫びを上げながら祈り続ける最後の写真は父子が折り重なり倒れていた私はただ呑気なコンビニで数枚の写真に震えていた毎日のようにどこか
    もね さん作 [299]
 
サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス