携帯小説!(PC版)

トップページ >> ファントム さんの一覧

ファントム さんの投稿された作品が12件見つかりました。

  • 1
  • 2
 
  • 空と君の間に11

    その半年後に風花と桐山の二人は入籍した。式は身内だけのひっそりとした式だったが、風花の左手の薬指にはその時のやましい金で買った指輪が光っていた。しかしそんな幸せを感じていた風花とは裏腹に桐山は複雑であった。結婚してからも俳優業は鳴かず飛ばず、相反して風花はますます人気も仕事も鰻登りに増えていった。そんな生活に桐山は苛立ちも積もり、また酒やギャンブルなどに逃げる生活をするようになり家には居つか
    ファントム さん作 [240]
  • 空と君の間に10

    ただ考えてはいたが、篤志のプライドがそれを踏み留まらせていたのだ。男は背もたれの高いソファーからゆっくり身を乗り出し言った。「そうすればすべて解決するじゃないですか?何も彼女を騙すわけでもない。むしろ彼女はそれを望んでいらっしゃる。」まさに悪魔の囁きだった。確かに風花は桐山との結婚を望んでいるし、金が必要だと言えば喜んで用立てるであろう。桐山は悩んだ。「少し考えさせてくれ…」桐山がそういうと
    ファントム さん作 [128]
  • 空と君の間に9

    篤志は毎日酒、女、ギャンブルなどますます落ちぶれていった。それにつれ借金も増えて、到底篤志には払うことができないような額になっていった。毎日借金取りから逃げるような生活になりかけていた時、ある暴力団幹部から篤志は呼び出された。と、いうよりも無理矢理連行されたと言う方がこの場合は正しいだろう。身なりがきちんと整えられた男は見た感じは決して暴力団には見えず、物腰も非常に優雅でさえあった。その男は
    ファントム さん作 [130]
  • 空と君の間に8

    撮影中篤志は風花に大してぶっきらぼうに接したり、風花の演技を馬鹿にしたり、お世辞にも優しさなど微塵も感じさせない男だった。しかし篤志のぶっきらぼうな態度は風花の美しさ、純粋さに曳かれていた気持ちの裏返しでもり、篤志の高いプライドがそうさせていた。そんな篤志に風花は異性として初めて曳かれ、努めて明るく接した。お互い曳かれ合う二人が付き合うのには大して時間はかからなかった。篤志と付き合いだすとぶ
    ファントム さん作 [101]
  • 空と君の間に8

    撮影中篤志は風花に大してぶっきらぼうに接したり、風花の演技を馬鹿にしたり、お世辞にも優しさなど微塵も感じさせない男だった。しかし篤志のぶっきらぼうな態度は風花の美しさ、純粋さに曳かれていた気持ちの裏返しでもり、篤志の高いプライドがそうさせていた。そんな篤志に風花は異性として初めて曳かれ、努めて明るく接した。お互い曳かれ合う二人が付き合うのには大して時間はかからなかった。篤志と付き合いだすとぶ
    ファントム さん作 [113]
  • 空と君の間に7

    風花は1年3ヵ月前に結婚していた。相手は桐山篤志という同じ俳優をしている7才年上の男だった。出会ったのは風花が14才の頃、当時出演した映画撮影がきっかけであった。篤志は不良上がりで危険な香りがする男で事実、そっちの男達とも付き合いがあり黒い噂も絶えない男だった。風花は期待の若手女優としてCMや映画にも出始めた時期で、まわりの大人達も風花を大事にしてくれていた。反対に篤志は撮影中もトラブルを起こ
    ファントム さん作 [137]
  • 空と君の間に…6

    「そうそう!愛しの旦那様には帰るコールしたの?」柴田は鞄の中から手帳を取出し、開きながら尋ねた。「うん…」風花は窓の外を流れる景色をぼんやりと見つめながら答えた。しかし先程の時とは違い、対向車のライトに浮かび上がる風花の瞳はどこか寂しげであった。風花の翌日以降のスケジュール確認に余念が無い柴田はもちろんそんな事には気付かなかった。しばらくタクシーを走らせていると急に速度が落ち、柴田は身を乗り出
    ファントム さん作 [266]
  • 空と君の間に5

    「風花ちゃん、すっごい良かったよ!」スタッフが後片付けを始めようとする傍らでおそらく30代後半と思われる風花のマネージャーが、ミネラルウォーターを風花に手渡しながら興奮気味に続けた。「結婚してから最近、ますます乗ってきたんじゃないの?この前の作品で今年の最優秀主演女優賞もあなたに決まりだって評論家達も各紙で絶賛よ!!」腕組みをしながら丸めた映画評論誌をトントンと二の腕に叩き勝ち誇るように言った
    ファントム さん作 [129]
  • 空と君の間に4

    「カーット!お疲れさまでした〜」撮影を終えた人達の中で、凌一の部屋の写真立ての写真に写っていたのと同じ女性が一際輝く笑顔で皆に頭を下げていた。「風花ちゃん、良かったよ!素晴らしい映画になりそうだ!」初老のいかにもわしが映画監督だと言わんばかりのハンチング帽をかぶった男が興奮気味に笑顔の風花の手を取り繰り返し言った。「ありがとうございます。監督とスタッフの皆さんのお陰ですよ!」風花は興奮している
    ファントム さん作 [194]
  • 空と君の間に3

    男はおもむろに起き上がると、シャワーを浴びた。シャワーを頭から浴びるギリシア彫刻の様に均整のとれた筋肉質の男の背中には、片翼の折れた一対の羽のTatooが彫られていた。男は再び沸き上がる想いを打ち消すようにシャワーを浴び続けると、部屋に戻った。すると灯りのついていない部屋の窓際にさっきの男が立っていた。「どうだい、少しは落ち着いたかい?」「…」男は答えなかった。しかしそんな事を気にするでもなく
    ファントム さん作 [132]
  • 1
  • 2
 

新着小説作品

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス