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YOSIさんの投稿された作品が192件見つかりました。
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君からの手紙〜70〜
和枝と石田のことを見届けた勇一は、幸子に礼を言った。 「夕樹さん…ありがとう。協力してくれて」 「いえ…でも良かったんですか?新井さんは、荒木さんのことを…」 「ああ…自分自身の幸せは、自分を慕ってくれた、新井さんと石田さんが、終わってからって決めてたんだ。…それと夕樹さん、君もね」 「私も?」 「ああ…嶋野さんから言われたんだ。『石田さんのことが終わったら、夕樹さんと、自分自身の幸せを、考え
YOSI さん作 [394] -
君からの手紙〜69〜
石田と、和枝の成り行きを、見届けた勇一と幸子は、それぞれ、心の中で、由美と利夫に問いかけた。 「これで良かったんだよな…由美」 「これで、いいんだよね、…利夫」 2人の思いは、届いていた。 (女)「…思い出した。あの曲。やっと、わかりました。私…私は、嶋野由美だったんですね?」 (男)「そうです。そして、僕は、奥村利夫です。由美さん、僕は死ぬ前に、あの店長さんから、聞かされたんんですよ。あなた
YOSI さん作 [384] -
君からの手紙〜68〜
「ああ、そうだ。石田さん、新井さん、俺達用事あるから、もう少しいてください。」 「用事?」 石田の疑問に、他の者も、?とゆう顔をしたが、勇一の目配せで、理解した。 すかさず、正も、「ああ、そうだ。佐野さん、この後、俺達飯食いに行くんじゃん。」 「そうだったわね。忘れてた」 「あと、嶋野さん達とも、話があるんだ。悪いけど、2人とも、先に失礼するよ」 嶋野達も、頷きながら、その場を後にした。 「……
YOSI さん作 [355] -
君からの手紙〜67〜
「幸子さん、これも私の勝手な想像だけど、こうやって、様々な出会いを私達がして…最後に石田さんに歌ってもらうことも…きっと強い願いなんじゃないかって」 嶋野も続けた。 「夕樹さん…由美は病気がわかってから、この曲を知ってね。亡くなる時に、荒木さんへの思いを手紙に託したんだ。 その思いが、亡くなった奥村さんの思いに届いて、この出会いがあるんじゃないかって」 幸子は、しばらく考えていた。 すると、勇
YOSI さん作 [385] -
君からの手紙〜66〜
そう言うと、石田は、ギターをかかえた。 「俺は、仕事が忙しくても、優しかった両親が好きでした 高校時代に、母がギターを買ってくれて嬉しかった。 それから、すぐでしたけど…母が亡くなったのは…だから、恩返しの意味で作りました。…だけど、事情があって封印してました。…そんな歌ですけど」 君の笑顔が好きだった 星空になって しまった君から届いた手紙に記され言葉 「ありがとう 私は幸せでした。あなた
YOSI さん作 [367] -
君からの手紙〜65〜
そこに立っていたのは石田だった。 店長と勇一以外は、驚きの表情を見せた。 勇一は、なんとなくわかっていたからだ。 「石田さんが『秀さん』…本当に…本当にそうなんですか?あなたが…」 幸子は、思わぬ形で、出会えたことに、驚きが隠せなかった。 嶋野と紀子も、彼が現れたことに驚いた。 「皆さん、驚かせてしまって、すみません…俺は…俺は昔、ある曲をストリートライブで、思いを込めて歌ってました…それから
YOSI さん作 [361] -
君からの手紙〜64〜
週末の夜、20:00に店長は、勇一、幸子、和枝、正、佐野を近所のコミュニティーホールに集めた。 「今日は忙しいところ、ありがとう。君達に、伝えておくことがある…もう知ってるだろうが、俺は、15年前と2年前に、ある曲に出会った。偶然にも同じ曲だった…そして、ある人達に出会った。 1つは、余命いくばくもない女性と、その兄。もう1つは、余命いくばくもない青年とその先輩だった…悲しい運命を2度も見てし
YOSI さん作 [402] -
君からの手紙〜63〜
(女)「全てが…全てが明かされつつありますね」(男)「ええ…」(女)「でも、怖い部分もあります。全てが終わったら…佐野さんと中村さん以外は、どうなるんだろうって…なんか不安です…」(男)「そうですね。もしかしたら…別れも、あるかもしれません…でも、みんな覚悟を決めたようですね。どんな未来が待っていたとしても…」(女)「…『秀さん』が、わかって、彼が歌うこと…私、彼がつらい思いを抱いていたこと…す
YOSI さん作 [403] -
君からの手紙〜62〜
金曜日の夜、仕事を終え、嶋野と紀子は、札幌の空港にいた。 勇一からの連絡があり、ギリギリ最終便が手配出来たからだ。 「森田さん、悪いね。かなり、強行日程だから、俺1人でも良かったのに」 「いいんですよ。私こそ、無理やりついて行く形になってしまって、すみません」 「そんなことないよ。やっと…やっと全てのことが、解決しそうなんだ。俺は…俺はそれを、見届けようと思う。それが、どんな結末になったとして
YOSI さん作 [405] -
君からの手紙〜61〜
「俺は、15年前、体を壊して休職してたことがあってな…実家が北海道にあるんだが、地元の病院で、ある兄妹に出会ったんだ。妹さんは、かわいそうなことに余命わずかなことを、聞かされたんだ」 「そうだったんですか」 「そして、そこで、ある曲のことを聞かされたんだ。 そして2年前、この近くの病院で、ある青年2人に出会ったんだ…聴いたんだよ。曲を…車イスの青年の前で歌うもう1人の青年の曲を。 同じ曲だった
YOSI さん作 [362]