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YOSIさんの投稿された作品が192件見つかりました。
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君からの手紙 ?
「由美は…知ってたんですか?自分の病名を」 「体調を崩してから、検査して、私だけ病院の先生に呼ばれたんですが…」 「由美に知られたんですか?」 「そうです。聞かれてたんです…」 おそらく、知った時の由美のショックは、相当だっただろう…だが、勇一の前では、そんな素振りは、一切見せなかった。 それだけに、明るい彼女を見ることが多かった勇一には、残念でならない。 「残念です。きっと、由美の病気を知っ
YOSI さん作 [513] -
君からの手紙?
「荒木さん、15年前、由美があなたの前から姿を消した理由ですが…」 語りはじめた嶋野の口から、その理由まで聞ける。 勇一は、どうゆう理由であれ、覚悟を決めていた。 「実は、由美は病気だったんです。」 「え?病気?」 「そうです。ただ、そうだとわかったのは、姿を消す2ヶ月前くらいだと思いますが…」 …そんな。自分には何も言ってくれずに、消えてしまったのか… 「…あの」 「はい?」 「由美はなんて
YOSI さん作 [457] -
君からの手紙?
やりとりを見ていた女は、複雑な思いでいた。 なんで、この荒木とゆう人は、恋愛に貪欲ではないのだろうか? 何度か思いを寄せられているようだが関心をあまりしめさないでいる。 その原因がどうも15年も前に連絡が途絶えてしまった女性にあるらしい。 そこまで、引きずってなんになるんだろうか?と… (女)「あの、ちょっと聞きたいんですけど」 (男)「はい?」 (女)「男の人って、わりと過去の恋愛にこだわる
YOSI さん作 [592] -
君からの手紙?
嶋野を確認した勇一は、「すみません遅れてしまって」とまずは詫びた。 嶋野は恐縮しながら、「とんでもないです。私の方こそ、仕事終わりで、お疲れのところを、時間を作っていただいて感謝してます。」と言って、深く頭を下げた。 …しばしの沈黙の後、嶋野がまず口を開いた。 「荒木さん、15年も音信不通だったこと、妹に代わって、お詫びします」 「いえ、そんな…まだ、20歳の頃ですし、由美も僕の嫌いなところが
YOSI さん作 [606] -
君からの手紙?
8時過ぎ、佐野と待ち合わせた正は、店内に嶋野を確認すると、2人の声が聞こえる範囲の席で様子を見た。 まだ、勇一は来ていなかったが、嶋野の緊張した様子は見れていた。 「なりゆきとはいえ、あんたと2人きりで食事するとはね…もうちょっとイケメンなら嬉しいけどね。」 「はあ〜?別に俺だって食事が目的じゃないんだから、とくに嬉しいとかないよ!」 「あのね〜私まだ33歳の独身よ。これでも、昔はブイブイ言わ
YOSI さん作 [623] -
君からの手紙?
〜勇一を中心とした、会話を聞いていた女と男…ため息をつきながら女が口を開いた。 (女)「あの…。この勇一って人、ずい分はっきりしないですね。鈍すぎるっていうか、恋愛に対して消極的ってゆうか…」 (男)「ええ」 (女)「あの中村ってゆう人の言ったこと共感出来るなあ〜」 (男)「そうかもしれませんね。でも踏み込んでいけない何か深い理由があるのかも…」 (女)「理由?どんなこと?」 (男)「それは僕
YOSI さん作 [627] -
君からの手紙?
入れ替わるように正が来たのだが、その表情は明らかに、にやついていた。 「中村〜お前絶対話し聞いてたろ」 「偶然だよ。でもよ〜お前明らかに鈍すぎるだろ。ありゃデートのお誘いだろうによ。」 「…そうか?だけど、約束がある以上無理だからなあ。」 「断りゃいいじゃんか。急用が出来たとか。いくらでも理由付けられるだろ」 「…まあ、そうすれば良かったのかもしれないな。でもどうしても話さなきゃならないんだ。
YOSI さん作 [616] -
君からの手紙?
午後19時半、夜のアルバイトに仕事を引き継いで、休憩室で、明日の仕事のメモを書いている勇一のところに、レジを担当している新井和枝が話しかけた。 「あっ!お疲れ様です。もう仕事終了ですか?」 「お疲れ様〜。明日休みだから、やっといてもらうことを書いたら仕事終了だよ」 「あ、じゃあ、この後飲みに行きませんか?私も明日休みだし」 和枝は、勇一や正の6年後輩である。 チェーン店であるこの会社の別の店で
YOSI さん作 [638] -
君からの手紙?
「お待たせしました。荒木と言います。どういったご用件でしょう?」 勇一の目の前にいたのは、ほぼ同じ年代の男だった。 「突然すみません。お仕事の最中に。下の名前は勇一さんですよね?」 「ええ…」 「良かった。また会うことが出来て」 「はい?また?あの〜どなたでしょうか?」 その男の発言に、勇一は首をかしげて、思いをめぐらせたのだが、思い出せない。…いや、待て、新手の悪徳商法の勧誘か? 勇一の、自
YOSI さん作 [684] -
君からの手紙?
じゃん」 「なんだよ〜、お前がうまくいったら、その友達をと思ったのに〜」 「あのな〜、そのいつでも他力本願なのなんとかしろよ」 「自力でなんとかなるなら、合コンもしてないよ。俺達もう30代だぜ!お前は結婚する気ないのかよ?」 「俺か?俺は…」正の質問に、勇一は少し間をあけて「わからないよ。なんとも言えない」と、あやふやな答えかたをしてみせた。 「お前まさか…」 「なんだよ?」 「こっちの気があん
YOSI さん作 [678]