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優風さんの投稿された作品が95件見つかりました。
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思い出の足跡(35)
・ 曲が終わると同時に目的地に着いた。「目的地ってここ!?」「そうだよ、ここ。降りるよ」そう言ってから僕は車を降りた。僕が行きたかったもう一ヶ所の場所とは僕達が通った小学校だった。 「懐かしい。小学校に来るのなんて卒業以来じゃないかなぁ」「そうなんだ。じゃ、約十年ぶりだね」「そっかぁ、そうだよねぇ。卒業してからもう十年以上たつんだぁ。なんかあっという間の十年だった気がする」「そうだよね。最初の
優風 さん作 [533] -
思い出の足跡(34)
時刻は夜中の十二時を過ぎていた。車内では相変わらず“ルーハ”の“雪蛍”がかかっていた。「このバンドの人達いくつ位なのかな?」「あたし達とそんなに変わらないんじゃない?」「二十四歳とかでこうやってバンド組んでいい歌を世に送り出すっていうのがすごいよね」「音楽には国境がないって言うしね」「音楽との出会いも人との出会いも一緒だよね」「一緒って?」美香が意味が分からないと言った面持ちで首を傾げる。「
優風 さん作 [583] -
好きと言えなくて…(9)
「このポテチうまいな」「それよりこっちのコンソメの方が絶対うまいってぇ」「いいや、絶対うすしおだって」弘昌と龍太郎がポテトチップスの味で言い争いを始めた。「どっちでもいいよ。つまらないない事で言い争わないでよ」優衣ちゃんが間に入って口を挟む。「龍太郎、涙目になってんじゃん」大介が龍太郎の顔を見て言った。「違うよ。これはさっき、この炭酸のジュースを一気に飲んだからだよ」本当の事だろうけど何故か
優風 さん作 [576] -
好きと言えなくて…(8)
僕が加奈の家に着くと大介や弘昌はもう来ていた。部屋の中は暖房をたいていた事から結構暖かかった。「あれっ!?一番のりかなと思ったのにお前達早いね」僕がそう言うと、「俺が二番目で一番最初に来たのは大介」弘昌が無表情のままで言った。毎朝、寝坊癖のある彼が早起きして来てる事から“まだ眠たいから不機嫌なんだろうな”と僕は推測した。大介はといえばケーキを持って来る事から親に車で着んできてもらったようだ。
優風 さん作 [564] -
思い出の足跡(33)
「あっ、“ロンドン搭"って別に搭じゃないんだ」「うん、あたしも行く時にガイドブック見るまでずっと搭だとばっかし思ってたけど違うんだよ」「なんか搭とかついてるから“エッフェル塔”みたいのかとばっかし思ってた」美香の話しによると“ロンドン搭"は最初、王の居城として使われていたが、その後牢獄となり十四世紀からは処刑場として使われるようになったそうだ。ちなみに最後の処刑者はスパイだったドイツ人らしい
優風 さん作 [552] -
思い出の足跡(32)
高速道路を降りてからも美香の海外へ旅行に行った思い出話しは続いた。「博物館なんて一日じゃ周りきれない程、すっごく広いの。しかも、入場は無料だし」美香が少女のようにはしゃぐように語る。花火によるものだろうか?少し興奮気味だ。「後、ロンドンって言ったら二階建ての赤いバスが印象的だよね」「あっ、うんロンドンバスね。ロンドンバスにも最初に行った時に乗ったよ」「大体それで移動してたの?」「一日乗車券っ
優風 さん作 [541] -
思い出の足跡(31)
「最初からあの花火を見に行く予定だったの?」車に戻り助手席に座ってから美香は聞いてきた。「そうだよ!今日、昼飯買いに行ったコンビニでついでに購入した雑誌にこの事が載ってたんだ。期待に答えれた?」「うん、予想以上にすっごく満足してる」美香は目を輝やかせながら喜んだ様子でそう言った。「期待に答えれて良かった」そう言ってサイドブレーキを外して車を発進させた。そして、また高速道路に入りスピードを上げ
優風 さん作 [550] -
思い出の足跡(30)
サービスエリアを出てから二十分程してから高速道路を降りた。それからカーナビに目的地を入力し、カーナビの指示に従い運転を続けた。「もう少しで着くから」僕が美香の方を見て言った。美香も“うん”と言って小さく頷いた。 しばらく走ると海岸線に出た。目的地まで後、少しというところで花火が打ち上げられた。僕はしくじったと思った。僕が目的地としてたのは雑誌に掲載されていた海岸だった。今日は昼からイベント
優風 さん作 [556] -
思い出の足跡(29)
定時速度は“80”キロ だったが速度オーバーしてタコメーターは“100"キロを越えていた。速度麻痺してるせいか“100”キロをオーバーしてるのにも関わらずそんなに速く感じなかった。美香が、「今、何キロ出てる?」と、聞いてきた。「“100"キロ越した位」僕が答えると美香は“どこにオービィスがあるか分からないから気をつけた方がいいよ”と言った。僕も“了解”と言って美香の忠告に従いスピードを落とし
優風 さん作 [621] -
思い出の足跡(28)
「繰り返します。ご注文はカレーうどんと月見うどん、以上でよろしいでしょうか?」「はい」そう言うと店員は踵を返し厨房へと入って行った。僕はカレーが食べたかった事もあってカレーうどんを注文した。「前に友達と来たんだけどここのうどん本当に美味しいよ」「ふぅん、そうなの。最近じゃ、近所のセルフのうどん屋にしか行ってないからこういった店に来るのは久々だな」「ここ、最近セルフのうどん屋けっこう増えたよね
優風 さん作 [685]