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ケィ。 さんの投稿された作品が48件見つかりました。

 
  • BAD GIRLその?

    タックの格好は酷いものだった。手元を中心に、全身血まみれ。顔にもしぶきがとんでいる。スカートも足の付け根まで無惨に破かれている。胸元も、中が見えてしまうくらい大きく引き裂かれてしまっていた。芝居の為に詰めたパットはそこに無く、小さな膨らみがチラッと見え隠れする。どう言う事だ?コイツ、ヤられかけたのか?「タック、お前…」殴られた後は見当たらないが、よく見ると、彼女の眼が潤んでいる。よほど恐い思いを
    ケィ。 さん作 [570]
  • 別れてやる。

    嫌いだ。大嫌いだ。嘘は言わないと約束させる。何でも言い合えるといいね、って言う。だから、愛しいと思った時は優しくした。煩わしい時は冷たくした。ら、君の事がわからない、だと?わかれ。彼女の事くらい。わからなくても逃げるなよ。彼女だぞ?こっちがアンタの意味不明の発言を、どれだけ我慢してると思ってるんだ。何でデートの内容に、前日になってケチつけるんだ。キッチリ予定通りに動くの苦手って言ってたくせに、何
    ケィ。 さん作 [405]
  • BAD GIRLその?

    足音は、部屋の前で止まった。警備員に嗅ぎつけられたか、それとも…まさか、タックが?バカな、あの自己中女が、この部屋に何の用があるっていうんだ?第一、あれだけの警備員を相手に無事でいられる筈は無い。しかし、もしアイツが捕まったなら、俺の存在を喋ったかも知れない。アイツには侵入する事は打ち明けなかったが、警備員に仲間がいる、とは話した。そして今俺は見事に、警備員の制服を着ている。俺は足音の主を、俺の
    ケィ。 さん作 [527]
  • 灰色の虹

    ごく何気ない夕焼けだった。毎日繰り返す、見飽きた茜色。僕はこの時刻が余り好きでない。手元の文庫本が読みにくくなる。「お、レインボー・スカイだね」いつの間にかそこに居た友人は、空を見て、面白そうにそう云った。僕はちょっと顔を上げて見る。ブルー・イエロー・オレンジ。ピンクもある。光のスペクトルの描く、グラデーション。「確かに色々混じっているようだが、虹とは違うだろう」僕の指摘に、彼はほんの僅かに戸惑
    ケィ。 さん作 [453]
  • BAD GIRLその?

    「私が?」チェルシーが、新種の類人猿を見る様な目で俺を見る。俺の言う事がよっぽど理解出来ないらしい。「そ、アンタが、だ。もうアンタがここに居る理由が無いんだから」俺がそう言っても、まだピンと来ないようだ。冷ややかな眼で見下すだけで飽きたらず、事情を何もわかっていないおバカな俺の為に、親切に説明までしてくれる。「私がここにいるのは、借金のカタに身売りしたからよ?まあ、前の生活よりよっぽど楽だけど。
    ケィ。 さん作 [478]
  • BAD GIRLその?

    「私が?」チェルシーが、新種の類人猿を見る様な目で俺を見る。俺の言う事がよっぽど理解出来ないらしい。「そ、アンタが、だ。もうアンタがここに居る理由が無いんだから」俺がそう言っても、まだピンと来ないようだ。冷ややかな眼で見下すだけで飽きたらず、事情を何もわかっていないおバカな俺の為に、親切に説明までしてくれる。「私がここにいるのは、借金のカタに身売りしたからよ?まあ、前の生活よりよっぽど楽だけど。
    ケィ。 さん作 [482]
  • BAD GIRLその?

    彼女は、俺に言った。「私を連れて逃げて」俺には、どうする事もできなかった。何より彼女自身が、本当にそれを望んでいるとは思えなかった。鳥小屋で、自分にすがる彼女を抱えて、俺は間抜けに立ち尽くしていた。全て、一年も前の話だ。「借り?借り…ねぇ。何か貸してたかしら」チェルシーはゲームを楽しむように、口の中で言葉を転がす。「アレかしら。『貴婦人は午後に乱れる』」「いや、それは借りてないっす」「じゃあ『濡
    ケィ。 さん作 [512]
  • BAD GIRLその?

    三階のどこか、と言っても大体想像がつく場所から響いてくる銃声を無視し、俺はある思索に耽っていた。やけにゴテゴテと飾り立てられた扉。恐らく、このイカレ趣味な建物の中で、一番財力を注がれた部屋なのだろう。この扉を見た瞬間、俺の探しものはこの中だ、と予感した。が、そういう勘は得てして外れるものだから、俺はその右の扉をそっと開けた。「…せ、先輩、止めてくだ…っ…やっ…あっあっ……」「嫌がっても無駄だよ…
    ケィ。 さん作 [647]
  • BAD GIRLその?

    ドン詰まりだっ…!タックは、自分の陥った絶望的な状況に戦慄を覚えた。そんなむつかしい言葉は知らなかったが、とにかく覚えた!仮染めの相棒。そいつは言った。「金庫は3階奥の部屋にある」「もし見つかっても、奴らは皆素人同然、銃も旧式だ。まずアンタの敵じゃない」その言葉を信じて、結果、自分は今、3階奥の物置でドンパチをやらかす羽目になっている。もちろん金庫なんか何処にも無い。金目の物もあると言えばあるが
    ケィ。 さん作 [534]
  • BAD GIRLその?

    ジリリリリリ…非常ベルが、死にかけのセミみたいに、やかましく鳴り響いている。そのナンセンスなBGMに合わせて、警備員達が爆発のあった現場へと向かう。どいつもこいつも、的外れな時間に目覚ましをセットしたアホをしばきに行くって顔だ。そうして手薄になった場所から俺は潜入した。見つかっても誤魔化せるよう、予め入手していた警備員服を着ている。前の持ち主から譲り受けた後、自分で洗濯したのが、乾き切ってなくて
    ケィ。 さん作 [490]
 
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