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アドベンチャーの携帯小説に含まれる記事が892件見つかりました。
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ポジティブ・アクション13
「何なんだ?」男はそう言いながら、目の前に停まっている車に近寄っていく。他の二人は、その車を睨みながら暴れるメアリーを何とか押さえつけていた。 「何か用か?」男はそう言って、開かれている窓から運転席を覗き込む。 するとハンドルを握る長い髪の男が、陽気に答えた。「ははっ。そこにいるべっぴんさんを離しな」長髪の男は、歩道で取り押さえられているメアリーを指差した。「ふざけた野郎だぜ。何考えてんだ」「良
ミッシェル さん作 [547] -
ポジティブ・アクション12
「止めて‥暴力はもう止めて!」メアリーは必死に叫び、ゲイリーと顔を合わせながら後退りする。「愛している女に裏切られるのがこんなに辛いとはな‥」ゲイリーはメアリーを見つめながら、おもむろにテーブルの上に転がっている果物ナイフに手を伸ばす‥。「は、はぁ‥」それを見た時、彼女は足の震えが止まらなくなった。メアリーは殺されまいと必死に震える足を動かす‥。そして、彼女は勢い良く後ろへ振り返り、走った…!。
ミッシェル さん作 [630] -
ポジティブ・アクション11
「ボス、俺はどうすれば」男は早口で言った。「何もしなくて良い。只、その男の顔を覚えておけ。それだけで良い」「わ、分かった」ゲイリーはソファーに座り、両手で頭を抱えて俯く。 「メアリー‥」ゲイリーはそう呟き、テーブルに置いてある酒の入ったコップを取る。そして一気に酒を飲み干し、そのままコップを握り潰した。コップは無残に砕け散り、破片があちこちに飛散する‥。 「ありがとう。じゃあまた」「奴から逃げた
ミッシェル さん作 [566] -
ポジティブ・アクション10
「‥ふぅ、あんたがそんな辛い思いをしているとはな」スティーブは懐から煙草を取り出し、火を付けた。 「もう耐えられない…でも‥行くしか、行くしかないの‥あの人の所へ‥」涙でくしゃくしゃの顔を何度も手で拭いながら、彼女はひたすら泣いていた。「何故」「彼の下へ戻らないと、私は裏切り者と見なされて殺される‥」「全く‥イカれた野郎だな」スティーブは考え込むように、額に手を当てて俯いた。「ごめん‥スティーブ
ミッシェル さん作 [599] -
Invisible Answerer -ep5-
足音は近付いてくる。どうするべきか…まだ安全なのは確かだが…「誰か居るのかい?居たら返事してくれ。」逃げるか…しかし、足音を立てないで逃げる事が出来るか?僕一人なら可能だが…。「…二手に別れよう…。今ここで下手に顔を見られるのは避けたい。」いや?顔を見られて困る事があるのか?何を恐れている?「…そうね。その方が良いかもしれないわね。うん…そうよね。」僕達は二手に別れて足音を殺し、歩きだした。本当
へたれもち さん作 [579] -
ポジティブ・アクション9
メアリーが愛していた男ゲイリー・ブリュースターの正体は、凶悪なギャング・グループ『ルブランス』のボスであった。『ルブランス』は、メアリーが住む街『ロゼッタ』最大の勢力を誇るギャング・グループであり、とても野蛮な根っからの悪党共の集まりである。ありとあらゆる犯罪に手を染め、街で発生する多くの事件は彼等が関与している。警察でさえ手に負えず、彼等のおかげで街の治安はどんどん悪くなり、街の住人達は常に彼
ミッシェル さん作 [556] -
ポジティブ・アクション8
その事件で家を無くしたメアリーは、燃え盛る業火の中から救ってくれた、あの男の家に居候する事になる。 その男の家は、自分が元いた町より大分離れた、大きな街にあった。一流企業の社員である彼はとても優しく、両親の死で酷く落ち込むメアリーを励まし、彼女を献身的に支え続けた。 メアリーはそんな彼に段々と惹かれていき、彼女は居候ではなく、彼の恋人として同棲生活を送る事にした。メアリーは彼との生活がとても楽し
ミッシェル さん作 [585] -
ポジティブ・アクション7
「宜しくスティーブ。じゃあ、話すわ」メアリーは一呼吸置き、ゆっくりとスティーブに語り始める。彼女は5年前、17歳の頃、大きな事件に巻き込まれる。それは、真夏の夜の出来事だった。一人っ子のメアリーは、父と母の三人で暮らしており、その日何時も通りにメアリーは二階の寝室、父と母は一階の寝室で眠りについていた。だが、時計の針が12時を廻った頃、悲劇は幕を開けた。二階の寝室で深い眠りについていたメアリーだ
ミッシェル さん作 [552] -
ポジティブ・アクション6
メアリーはうずくまる男にそう吐き捨て、迷わず目の前のタクシーに乗り込んだ。 「ありがとう運転手さん」「怪我はないかな?」心配そうにスティーブは彼女に尋ねる。 「大丈夫よ。でも‥凄く怖かったわ‥」それを聞き、スティーブはバックミラーから彼女の様子をうかがった。 メアリーは体を震わせ、とても不安げな表情を浮かべている。「帰りはいつも1人なのか?」スティーブが尋ねる。 「えぇ。そうよ」まるで当たり前の
ミッシェル さん作 [615] -
ポジティブ・アクション5
そして日は暮れ、午後8時を廻った頃。高級レストランの前で停車しているタクシーに、メアリーが勢い良く乗り込んだ。「何時も悪いわね。運転手さん」彼女はそう言って、ハンドルを握るスティーブに優しく微笑んだ。だが、スティーブは昨日の彼女のあの悲しい表情を思い出すと、その笑顔が偽りのものと思えて仕方がなかった。そして彼は早速、昨日の事について彼女に尋ねようとしたが、どうやらその必要は無さそうである。「ねェ
ミッシェル さん作 [536]