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アドベンチャーの携帯小説に含まれる記事が892件見つかりました。
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ポジティブ・アクション5
そして日が暮れ、午後8時を廻った頃。 高級レストランの前に停車するタクシーに、メアリーが勢い良く乗り込んだ。 「何時も悪いわね。運転手さん」微笑みながら、メアリーはスティーブに言った。彼女は微笑んでいるが、スティーブは昨日の彼女の悲しげな表情を思い出すと、その笑顔が偽りのものと思えて仕方がなかった。スティーブは早速、昨日の夜の事について尋ねようとしたが、どうやらその必要は無さそうである。 「ねェ
ミシェル さん作 [531] -
ポジティブ・アクション4
昼下がりの午後、何時ものように一台の黄色いタクシーが歓楽街を走っていた。昨日の天気とは打って変わり、空は蒼く輝いている。やがて歓楽街を走るタクシーは、一軒のバーの前で停車した。バーの入り口付近に立てかけられている看板には『HOLYLOVE』と書かれている。タクシーから下り、男は『HOLYLOVE』の扉を開け、迷わずカウンターテーブルへと歩を進める。「よぉスティーブ! やっぱり来たな!」カウンター
ミッシェル さん作 [651] -
ポジティブ・アクション3
そんなメアリーを見つめながら、ゲイリーはゆっくりと彼女の近くまで歩み寄る。 そして、右手で彼女の頬を優しく撫でながら 「いいか‥これは俺にとってとても重要な事なんだ。お前の相手なんて、後でいくらでもしてやる。だから、今は我慢しろ」だが、ゲイリーのその言葉はメアリーにとってはなんの慰めにもならない‥。ただ、ゲイリーに対する憎しみの念が募るばかりである。 「もういや‥あなたに何て最初から会わなければ
ミッシェル さん作 [657] -
ポジティブ・アクション2
「着いたぞ」男の運転するタクシーは、高級住宅街の中でも一際目立つ一軒の豪邸の前で停車した。その豪邸は全体を黒で統一されており、夜中に見るといつもよりも増して不気味に見える‥。 「ありがとう。はい、これ」彼女はそう言って、男に運賃を手渡す。 「どうも。じゃあな」「えぇ、また」しかし、彼女はそう言ったものの、中々車内から出ようとしなかった。 暗い表情を浮かべながら、まるで何かを訴えるかのようにひたす
ミッシェル さん作 [661] -
ポジティブ・アクション
午後8時頃。激しく降る雨が、夜の歓楽街を叩きつける。しかし、それでも人々は縦横無尽に歓楽街を歩き回り、何時もと変わらず多くの人々で賑わっていた。眩しく光るネオン。沢山の人々を見下ろす無数の摩天楼。そこはまさに眠らない街である。 「今日は遅いな」一台の黄色いタクシーが、高級レストランの入り口の前に停まっていた。 そのタクシーの運転席にて、男が煙草を吹かしながらレストランの入り口を見つめている。フロ
ミッシェル さん作 [784] -
猫物語その32〜対決!子猫?v.s怪盗ねこひげ?〜
ちょっと待つにゃ!笛を守るのは自分にゃ! いくら この町のモトドリだからって出番を独占するのは狡いにゃ! と主張する子猫の言葉に とりあえず一堂呆気にとられたのでした。 ...は?モトドリ? 元締だろ、モトジメ。 なんとまあ、間抜けな こわっぱめ。 猫八、猫丸、怪盗ねこひげと順に呆れ返られた子猫は自分が今まで信じてきた事が覆された驚愕と誤った知識を他者に聞かれたという事態に恥じ入り冷や汗と体温
α さん作 [483] -
Invisible Answerer -ep4-
「…男を追おう。」確かめなければ…自分達の置かれた状況を。「さっきから聞こえる妙な音は…嫌な予感がしませんか?」後ろを振り返ると…まるでSF映画に出てくるような人型のロボットが歩いていた。サイズはだいたい190?前後で、右腕は刃渡り60?位の刃物、左腕は機関銃だ。「映画の撮影かしら?」センサーのような物でこっちを見ている…、青い光が不気味だ。無視するように、素通りして行った。男の逃げて行った方向
へたれもち さん作 [608] -
猫物語その32 〜みんなのヒーロー 怪盗ねこひげ? ついに見参!!〜
草木も眠る丑三つ時... 夜行性動物 哺乳類食肉目ねこ科の猫たちの瞳はタペータムによって取り込んだ外光を増幅しキラキラと輝き煌めき爛々と それぞれに特有の色素に彩られた美しい光を放ちつつ、明瞭な像を網膜に結んで生き生きと活発に行動を開始するのでした。 闇夜に寝静まった町中の平穏が、突如として高らかな猫の声によって駆逐されます。 ふっはははははー 我輩こそは神に 愛された孤高の 怪盗!その名も
α さん作 [470] -
猫物語その31〜危うし天丼節!それでも子猫は眠っている?〜
今夜は各々 怪盗ねこひげの襲来に備えて早めに眠ります。 猫丸の、奴も猫なら最も活動し易い時間帯を選ぶだろう。との判断に加え猫八も、うむ、予告状なんぞ ふざけたまねをするほどなら正々堂々 日が暮れてから来るだろう。と同意したため子猫も倣う事にしたのです。 山の端いと近うなりし時も とうに過ぎ、日 入り果てて風の音 虫の音などが闇夜に落ち着かなげな気配を漂わせる月のない晩、子猫が生暖かな風にヒゲを
α さん作 [498] -
猫物語その30
晩御飯は白身魚の素焼きでした。 なんでも本日は唐渡りの調理法「天麩羅」を記念し、さらに丼勘定を戒めるために天丼を食べる「天丼節」だったのだそうです。 そのため余った食材のうち白身魚が猫たちに振る舞われたのでした。 しかし、《猫カヒェー‐猫屋猫八‐》では小麦粉の値段高騰の あおりを受けて素揚げに変更されたメニューが増え、これでは天丼節とは言えん!小麦粉なくして天麩羅が成立するものか!と不評を被っ
α さん作 [481]