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コメディの携帯小説に含まれる記事が620件見つかりました。
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猫の手 手帖8
吾輩の首には鈴が付いている。それは飼い主さんに選んでもらった立派な鈴だ。自分でも結構気に入ってて、是非みんなに見てもらおうと、少々眠くとも散歩へ出掛けるくらいだ。 ところで最近気になることがある。それは「猫の首に鈴をつける」という難しい諺だ。主語がないので、なおさらよくわからない。仕方なく重い腰を上げて調べてみる。 すると、ギリシャより伝わった鼠さんの立場に立ったもので、いざ実行の段階と
猫の気持ち さん作 [530] -
猫の手 手帖7
今どきの招き猫は、たいてい小判を抱えている。いや、抱えさせられていると言った方がよい。吾輩が睨んだところによれば、それは「猫に小判」という諺がさせたことだ。 実際、吾輩どもは、金などに興味はない。まあ目の前に置かれれば、どんな反応をするもんかと、始めは身構えながらも、片手で突っついたり、あるいは転がして見るかも知れないが、所謂、経済的価値など全く興味がない。多分人は、小判と遊ぶそんな吾輩た
猫の気持ち さん作 [469] -
猫の手 手帖6
サザエさん宅には「タマ」と申す猫がいる。吾輩も散歩途中、見知らぬ小学生などから、そう呼ばれること、しばしばある。しかし明くる日、同じ小学生が他の猫にもそう呼んでいたので、どうやら吾輩に向けられた名前では無い。 早速サザエさん宅へ向うこと、最たる年少者は御存知タラちゃんである。年少者ゆえに正面からの教育、最も数多く受けることとなっておる。比べ、最も強く教育圧力を受けていのがカツオ君であろうが
猫の気持ち さん作 [538] -
腐女子ですけど、なにか??
【腐女子ですけど、なにか??】私、腐女子です。趣味:夢小説めぐり特技:妄想似ている人:脱色の8番隊の伊●七緒ちゃん…らしい。漫画やアニメは小さい頃から大好きだった。最初は、ア●パンマン、セー●ームーン、ド●えもんクレ●ンしんちゃんのような、アニメから始まりだんだんと、少女向けコミック『り●ん』『な●よし』『●ゃお』など読むように…少女向けコミックは飽きて少年向けコミックに走る。ここから私の腐女子
弥生姫 さん作 [622] -
ギャラクシーラリー29
桃子はだんだん腹が立ってきた。なぜ、この男は私の胸を見ない?なぜ、この男は私のお尻を見ない?そんな自分の思考すら見透かされているようだ。何とか興味を持たせたい。特にイケメンでもないし、タイプでもない。オッサンだし。ただし、私に興味を持たないのは許せない。全ての男は私の魅力の虜にならなくてはいけないのだ。何とかしなくては…。プライドが許せない。「ねぇ、ギャラクシーラリーって知ってるぅ?」とにかく、
フェイ さん作 [410] -
ギャラクシーラリー28
30分もしないうちに、美穂は遼一のおよその考え方がわかってきた。それは桃子が質問攻めにしたからだ。遼一はストレートに答える。自分の容姿に興味がなさそうな遼一を見て、桃子はいらだっていた。今までの人生にはない屈辱だった。美穂が得た遼一の情報は、彼は三十七歳で既婚。子供が一人。奥さんは美穂と同い年だという。身体を壊し、会社を辞めたらしい。人生いろいろあるものだ。既婚なのは少し残念だが、遼一の魅力は、
フェイ さん作 [402] -
500文字『カラスの死に場所』
500文字『カラスの死に場所』 カラスは通常、人前では死なないそうである。 そういえば、鳥の死骸といえば鳩や雀が殆どで、メジロのでさえ見る事もあるのに、カラスは記憶に薄い。 実のところカラスには【カラスの森】というのがあって、そこが住家であり、死に場所でもあるそうだ。そこにはカラスの死骸が沢山あると聞いた事がある。 感じ入るのはつまりカラスの品位で、人前で醜態をさらさざるべしという心
二つ星 さん作 [641] -
猫の手 手帖
「子は親の背を見て育つ」と人は言う。しかし、猫も負けずに親の背を見て育つ。その点で吾輩も等しく猫の背を見て育ったことになる。実際、この吾輩の暢気さも、もともとの素性余すことなく備わった結果と言えるのだが、一方、代々なされてきた親の背の結果でもある。 すれば吾輩の暢気さに不服のある者、「親の顔を見てみたい」と言って異議申し立てするは、正当な訴えである。反対に生来の暢気さとして睨むは、逆恨みと
猫の気持ち さん作 [539] -
ギャラクシーラリー27
「ライターもマッチも持っていない。そちらの女性に聞いてみたら?」遼一は、桃子に美穂を見て素っ気なく答える。 「えぇ〜、そうなんだぁ。」くねくねと桃子が近づく。その声にいつもと違う響きを美穂は感じた。自分の魅力に気が付かないのか?とでも言いたげだ。イラついているのかも。遼一は、真っ直ぐな視線で桃子を見据えて言う。「そうだ。」深い声だ。哀しみ、喜び、あらゆる感情を含み、それらを超越した響きだ。威張っ
フェイ さん作 [425] -
猫の手 手帖4
度々「能ある鷹は爪を隠す」と耳にはするが、能ある猫なんかも爪を隠すらしい。吾輩も出来れば、そんな格好いい爪隠しをやってみたい。しかし吾輩にはもともとそんな能ある爪などないので、結局は「能ある振りして、ない爪隠す」の方を選ばざる負えない。 さらに現実は厳しく、こんな吾輩のない爪を隠してみたところで、さほど人々の注意も集まらない。 仕方がないので吾輩からすれば、わざわざ人の視界に映る場所へ出
猫の気持ち さん作 [484]