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コメディの携帯小説に含まれる記事が620件見つかりました。
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ギャラクシーラリー26
結局、美穂はハローワークに行く度に声をかけて来る桃子と数回喫茶店に行くハメになっていた。今日もそのパターンだろうな…。「全然、収穫なしよ…。」ため息混じりに美穂は言って、改めて桃子を見る。今日は一段と色気がある。ハローワークにいた男達の視線を独占していた。…ったく乳デカ過ぎだよ。ちょっとは隠せっての…。仕事じゃなくて、男探してるんじゃない?美穂は心の中で思いながら出口に向かった。出入口に男が一人
フェイ さん作 [405] -
猫の手 手帖3
干支と言えば、中には知っておられる方々もあろうが、吾輩達の中では古くから伝わる話がある それは昔のある日のこと。神様の使いがそれぞれの動物さんたちに干支の順番を決める日時を知らせに来たそうで、吾輩達のご先祖様の場合、それはもういつもと変わらず暢気気ままに寝ながらその知らせを聞いていたそうだ。その後ぱっちりと眼がさめた際に「まあそうめったにないことだから、ここは手際よく一番を戴くことにしよう
猫の気持ち さん作 [483] -
ギャラクシーラリー25
声をかけてきたのは、吉原桃子だった。美穂とは正反対の存在。発達した胸とお尻、それを強調する派手なファッション。舌足らずなしゃべり方…。ほとんどの男は吉原桃子を見ると、目のやり場に困るだろうが必ず振り返って見てしまう。美穂は吉原桃子とはハローワークで知り合った。「ねぇ、火を貸してくれない?」それが美穂が彼女と初対面で言われた言葉だった。タバコを指で挟んでくるくる回しながら桃子は言った。美穂はタバコ
フェイ さん作 [415] -
たま ごめん
『たま ごめん』それは捨て猫の入った段ボール箱にマジックで書いてあった。 飼い主の、身勝手ながらも無念さをも感じさせる一分である。この誠意を次の飼い主に求めているという事のようだ。僕はこの古い漫画のような現実などよもや あるまいと括っていたが、それがこんなに厳しい現実に映るとは思わなかった。どんな生き物であっても赤子は無垢。赤子の内だけでも幸福に包まれていて欲しいと想うのは先に生まれた者の情。
二つ星 さん作 [738] -
ギャラクシーラリー24
神野 美穂はコンピュータプログラマ。27歳。彼氏いない歴も同じ。元々人付き合いが苦手だ。だからこの仕事に就いた。あまり他人に干渉されない仕事だと思ったから。しかし…。上司からずっとセクハラを受けていた。何でワタシなの?他にもっときれいな人も若い娘もいるのに…何でよりによって私なの?美穂は自分が思っているより器量が良い。美人の類いに入るだろう。しかし、根っからのネガティブな性格と冴えないファッショ
フェイ さん作 [416] -
猫の手 手帖2
あれ? ドラえもんには耳がない? 全く顔を洗うついでに自らの耳なる有無も確かめつつも、いくら目を凝らして見たとて、やはりドラえもんには耳がない。なんとも吾輩ども猫を代表する人気者、ドラえもん。何故に耳がないのかと心配となって、ちょっこら調べてみれば、どうやら昔、ある鼠さん一族によって、かじり穫られたらしい。ここにはきっと、決して涙なしでは語れぬ、何か深い事情がありそうだ。 ご存知? 我ら
猫の気持ち さん作 [474] -
ギャラクシーラリー23
必死の思いが実ったのか、何とか就職が決まった。とにかく朝から晩まで働いた。上司の機嫌に付き合い、得意先に頭を下げ、たまの休日は死んだように眠った。これが社会、これが会社。そう思った。だから泣き事は言わない。自分自身にツッパリ続ける遼一は、まだ若かった。両親はこんな思いをして自分を育ててくれたのか。そう思うと涙が出た。四度目の転勤先で、運命的な出会いをした。三十四歳の春だった。遼一は、初めて本気で
フェイ さん作 [402] -
世界一になってよかった
仕事先で朝、占いを見ようと思ったら客が来た。「占い見ようと思った時にタイミング悪く客が来るんですよね〜」と同僚に話す。同僚は笑っていた。その後、WBCの優勝のニュースが流れ、喜びの声が鶴の鳴き声に聞こえた。正に単調な毎日。もしかしたら監督の鶴の一声が出た場面もあったかもしれない。
齋藤 仁 さん作 [591] -
チカン撃退法教えます?
僕は先輩の峰島さんに呼ばれた。「おい真田、今から講習会に行くからすぐに用意しろよな。」「はい。」って勢いで返事したけど、何を用意していいかわからなかった。「すみません、先輩何を用意すればいいんですか?」「わからんのか。とりあえずそこにある黒いスポーツバッグ持ってくればいいんだよ。」「わかりました。」僕はそのバッグを持って先輩について行った。先輩の車に同乗し、講習会が行われる会場に向かった。「先輩
ななしー さん作 [1,168] -
ギャラクシーラリー22
遼一は勉強など本格的にやった事などなかった。とにかく教科書をひたすら読んだ。がむしゃらに三年間勉強し、地元の大学に合格した。それは遼一の父親の母校だった。努力が実って嬉しかった。しかし、遼一にとって受験は、それ自体が目的だったので実際のキャンパスライフは実に退屈だった。世の中は空前の好景気。いわゆるバブルで、周りは皆どこか壊れたように浮かれていた。そんな中、遼一はいつも1人だった。やはり、中学時
フェイ さん作 [444]