トップページ >> エッセイの一覧
エッセイの携帯小説に含まれる記事が2019件見つかりました。
-
占い師?−家庭人(2)−
子供の頃から結婚に対して憧れと言うものを持った事がない。顔を合わせれば、母は父を攻めた。そして、父はそんな母をシカトした。2人で楽しそうに話している光景など、見たことがない。こんな結婚生活を送るくらいなら、結婚なんかしたくないと思っていた。しかし、妊娠がきっかけとなり、抵抗しながらも、私は結婚をした。嫌になったら別れればいい。そう、心に言い聞かせ。占い師は、「あなた、家庭人としての幸せが薄い人だ
LiLi さん作 [358] -
占い師?−家庭人(1)−
子供の頃、家に帰っても誰もいなかった。私は、それがとても淋しかった。学校での出来事を母に聞いて欲しかった。楽しい話をして笑い合ったり、真剣に相談をしたり、一緒にお出掛けをしたりしたかった。しかし、その願いは全て叶わなかった。“一家団欒”なんて言葉とは一切縁の無い家庭だった。占い師は私に、「あなた、家庭人としての幸せが薄いの。あなたは両親に愛されないで育った。あなたの両親も両親に愛されないで育った
LiLi さん作 [377] -
祖母の死と伯母の痛み2
「ばあちゃん、誕生日おめでとう」通夜の日は祖母の誕生日だった。祖母の棺の前でバースデイソングを歌って、好きだったサイダーの封を切り、棺の上に乗せた。好きだったチーズケーキとモンブランに卵パン(コッペパンにマヨネーズで和えたゆで卵の入ったパン)私の膝掛、弟と妹の手製の匂い袋。そして「…天国に行ったらばあちゃんをよろしくね」十二で、白血病で亡くなった従弟の遺品であるぬいぐるみ。そのぬいぐるみをきつく
睦月 さん作 [473] -
祖母の死と伯母の痛み1
祖母が死んだ。癌で、見つけた時は末期だった。胃カメラで見た癌の患部は真っ黒に変色し、丸く窪んだり、腫れたりした白い癌になりかけのところは胃、腸などの臓器にびっしりと、数え切れずに無数に広がっていた。私は、あれほどの絶望を味わったためしがない。医者からは「ここまで進んでいて生きているのは奇跡だ」と言われるほどひどい有様で、祖母はいつか便がきちんと出なくなると言われ、便が出るようにバイパス手術をした
睦月 さん作 [478] -
ありのままでいいじゃん。死ぬなんて言う前に
死にたいなんて…もう耐えられないか?そうか、限界まできたんだな。辛いだろう。 会社でやることなすことうまくいかない。結果も評価も出ない。 上司や仲間からも、馬鹿にされ、意地悪され、身に覚えもないことで、叱られたり。疲れたろう、もう死のうと思うところまで、来たんだな。 ひとつ聞いてくれ。会社の都合で、上司の統制のもと、みなでグルになって、あなたに悪い結果を、画策してたとしたら!? あな
日の出 さん作 [591] -
占い師?−ノイローゼ気質−
1年に何度かおかしくなる。子供の頃から情緒不安定で、喜怒哀楽が激しかった。当時に比べれば大分落ち着いたが、未だに治す事ができない。普段は細かい事は気にせず、大抵どうでもいいのだか、たまに自分でも小さいと思うような事にこだわってしまう。些細な質問を主人にした時に拒絶され始まった。「あなたに私の苦しみは解らない。あなたは私の話を聞けない。私は、誰にも話を聞いてもらえない。カウンセリングに行きたい。カ
LiLi さん作 [382] -
占い師?−孤独−
保育園の時、みんなで『はないちもんめ』をしていた。選ばれた人がジャンケンをして、負けたら相手チームに入る遊びだ。1人選ばれジャンケンで負け、2人選ばれジャンケンで負け…。私は最後の1人になり、1人ではないちもんめを踊った。『はないちもんめ』が大嫌いになった。名前を呼ばれることさえ滅多になかった。小学校の運動会、土曜日に雨が降り、火曜日にずれた。親は来てくれず、私は誰もいない教室で、1人でお弁当を
LiLi さん作 [400] -
占い師?−虚弱体質−
私は子供の頃に、1度大きい病気をしただけで、それ以外は至って健康だと思っていた。子供の頃に大きい病気をすると体が強くなると聞いたので、『だから私は強いのかぁ。』と思い、呑気に納得していた。占い師は私に、「体調崩しやすいでしょ?あなた、虚弱体質なのよねぇ。」と言った。私は占いなど信じていなかったので、「胃は弱いけど、その他至って健康です!」と結講強気に言ってみた。占い師は、「でも占いの結果にそうで
LiLi さん作 [385] -
占い師 −短命−
私は1歳になる頃、39℃の高熱が出た。排便は黒く、血が混ざっていたので、母は近所の小児科に連れて行った。先生は診察の結果、風邪だと判断した。母は家に帰り、薬を投与した。2日経っても熱が下がらないので、今度は排便を持って同じ病院に連れて行った。診察後、先生は母に「川崎病だと思うので、紹介状を書きます。」と言った。母は急いで私を紹介された病院に連れて行った。結果は川崎病。乳幼児に多くみられ、全身の動
LiLi さん作 [435] -
今日からホームレス
私は、とある大手企業の子会社で働いていた。 決して満足のいく給料ではなかったけれど、もう付き合って一年になる彼女との同棲生活や職場の仲間との楽しい毎日、優しい先輩たちとの飲み会。 そんなささいな毎日に喜びを感じていたし、このまま自分の人生は割と幸せに続いていくと信じていた… 甘かった…と言うより、そんなに人生は上手いこと行かないようになっているのだ、少なくとも私は。 まず最初の事件は、親会社が
ラルフ さん作 [535]