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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。

  • 海賊と鬼使い 12

    「カランダ島が見えたぜ皆ー!!」ラウトの声に皆が甲板に出てきた。遠くの方に小さく島が見える。「ラウト、あんな小さい島よく見えるね…」フウリが言うとラウトは得意げに胸をはった。「まぁね。」ほどなく船はカランダ島の港に着いた。「皆行くぞー」カイルに続き皆船を降り始めた。フウリも降りようとしたその時「ちょっと待て。」「ギアン?」後ろから声をかけられ、フウリは振り返った。「?どうした二人とも」カイルや皆
    ホオズキ さん作 [275]
  • 子供のセカイ。154

    隣を見れば同じように目を丸くした耕太が、キョロキョロとあちこちを眺めている。美香と目が合うと、信じられない、という顔をした。「美香……これ、どういう……?」「間に合ってよかった。」また背後から声が聞こえる。それは間違いなく大人のそれで、低く落ち着いてはいるが、どこか風のように爽やかだった。何かに気づいたように、耕太はすごい勢いで後ろを振り返った。美香もそれに習う。そして言葉を失った。先刻美香たち
    アンヌ さん作 [412]
  • クリスタルクラッシュ2―?

    「リリア、次の会合は一週間後でどうでしょうか?彼の契約が終了する日にでも」「そうね。そうしましょう」「よし、決まりだな」ダリルは一つ小さく頷いて、肩を鳴らした。「水やりしないとね」ミーナは大きく伸びをした。「ミーナ、今帰ってきたばかりでしょう?ちょっとは休んだら?」「ん?いやぁ、体動かしてないと…ね」「?」一瞬垣間見えたミーナの虚ろな目に、ザックは首を傾げた。「ま、そういう事だから。それじゃ、私
    いっと さん作 [397]
  • 海賊と鬼使い 11

    夜空に浮かぶ満天の星をフウリは甲板に寝転がって眺めていた。明日は島に上陸するため早く寝なくてはいけないのだが、何だか寝付けずにいたのだ。しばらくそのままボーッとしていると、コツコツと足音が近づいてきた。「よぅ。何やってんだ、お前。」「カイル…」カイルはフウリのすぐ隣にゴロンと横になった。「お互い父親には苦労するな。」カイルがポツリと呟いた。「…うん。そうだね。」カイルの声を聞きながらフウリは自分
    ホオズキ さん作 [275]
  • 子供のセカイ。153

    跪いた美香の前で、二人の女たちがそれぞれに手に持った長剣を振り上げた。一人が失敗したら、残るもう一人が刃を降り下ろす手はずなのだろうか。そんなことをぼんやりと考えている自分に、どこまで他人事なのだと、美香は思わず苦笑した。まるで死ぬことを理解していないようだった。実際、あまりにも現実味がない。“子供のセカイ”はいつだってリアルだったが、今はそれさえも疑わしい。観念した、というわけではなかった。た
    アンヌ さん作 [433]
  • −ギルドの剣−2

     今日、私の城へ男の子が来た。17歳かそこらの、私と同い年くらいの。 私は驚いた。彼が死んだ兄にそっくりなことに。ノックもせず私の部屋に入り込んできたそんな彼の第一声はこうだった。「あ、あの、今日から居候になりました。カイって言います。よろしくお願いします」急に自己紹介されて私は面食らった。しどろもどろになりながら自分も名乗らなくてはと思ったとき、寝巻のままで人前に突っ立っているのに気付いた。「
    ギル さん作 [285]
  • −ギルドの剣− 1

    「なら俺と一緒に、旅をしない?」唐突に彼女はそう聞かれた。自分はこの貧しい国の王の娘、今目の前にいるこの男の子には憎まれてもおかしくなかった。 なのに彼はそんなことを言うのだった。豪華な装飾がついた自室の窓の手摺りに寄りかかって、ぼんやりと夕日を眺めているその背中にいきなり、「旅をしないか?」とぶつけられても困る。何故?と一応聞いてみた。「確かめたいんだ。世の中の人の心の中とか。神話みたいな歴史
    ギル さん作 [298]
  • ランバッシュ! 2

    蒸し暑い真夏の夜。夏虫が騒がしいほど歌う河川敷の一角に青年と少女の姿がある。青年の左手には黒の長い布袋。その布袋を握り締め、彼は川の流れを眺めていた。「暑い。・・・家帰ろう?」声を発したのは黒Tシャツに短パンを着た少女。少女は暑そうに胸元をパタパタと扇ぐ。そして青年の握る布袋に目をやり、口を尖らせた。「ってかまた刃物なんか持ち歩いて・・・。警察に見つかったらアウトだよ? わかってる?」「あぁ〜、
    クロランビー さん作 [272]
  • 一角聖獣19

     イーディと遊ぶのは、とても楽しかった。 追いかけっこもかくれんぼも、孤児院でいじめられていた僕には、新鮮で楽しいものだった。 楽しい時間は早く過ぎ、陽はすっかり沈みかけていた。「もう…仕事に取り掛からなきゃ…」 追いかけっこの最中に、僕はそう言った。 サーカスの子供達の動きが止まり、空気が気まずくなるのを僕は感じた。「ああ、もうそんな時間か…じゃあ仕方ないか」 イーディが残念そうに肩を落として
    トリップ.Bank さん作 [380]
  • 空飛ぶリーマン

    2012年地球は滅亡する―\r春樹は疲れ果てた体で、毎晩決まってやって来る満員電車の人の波に揺られていた。大学を卒業して地元の中堅企業に就職し、大学時代に知り合った彼女と結婚をした。やがて2児の子どもが誕生し、一見順風満帆な幸せな生活を送っているかのように思われた。いや、実際そうであった。しかし、想い描いていた将来像は理想と微妙にずれた現実の生々しさによって徐々に漂白されていた。「お客さん、終点
    ジン・トニック さん作 [252]
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