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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。

  • 呼び人 18

    「誰が何に気をつけんだよ?」「あぁ゛?てめーに決まって…」相手の目つきが、冬夜の顔を凝視し一瞬呆けたものに変わった。その一瞬に冬夜は気付き眉を寄せる。心は極小さな変化には気付いていない様だった。言いかけた彼は口を閉じて僅かばかり沈黙した後、すぐに再び苛つきを含む声音で文句を吐き捨てる。「てめぇ後輩だろ。随分態度でけーじゃねーか?」「あんた先輩だろ?ぶつかっただけの後輩に、随分おとなげないんじゃね
    春歌 さん作 [296]
  • 呼び人 17

    「あーマジで…めんど」「ほらほら、行くよ。早くしないと先行くからね」「うっせーな…」と言いつつも起き上がり机をあさって授業の用意を引っ張り出すあたり、何と言うか、可愛い。男相手に可愛いという表現もおかしい気がするが、心の冬夜を見つめる目は親にも近いものがあった。廊下に出て歩きながら冬夜はぶんぶん肩を回す。「あー肩凝った!」「あのねぇ…どんだけ寝てたの」「一時間目から」「…ずっと?」「ずっと」彼の
    春歌 さん作 [293]
  • 呼び人 16

    男前の不機嫌は、凡人の不機嫌より勝るものがある。目つきが悪いのだ。顔が整っているせいか、無駄に迫力がある。普段の冬夜はどちらかといえば笑わないことの方が多いため、さして珍しいことではないのだが…その中でも怒りというよりは疲労が浮かぶ時、彼はたまに歳相応でない「その」顔をする。前をじっと見つめ、何処ともわからない現実をただ静かに眺めているのだ。そんな彼を見ると心は落ち着かなくなった。自分が子供に戻
    春歌 さん作 [279]
  • 呼び人 15

    何だろう、この雰囲気は。じっと興味深げに見ていると、机に突っ伏した彼の頭が僅かに持ち上がり、苛々マックスの暗い瞳で睨んできた。ので素早く目を逸らす。友人の身に纏うどす黒い不機嫌な空気に中村心は先程から様子見を決め込んでいた。が、いい加減周りの女子が「きゃあ落ち込んでるー!憂いがあるのもまたカッコイーイー!」等とふざけたことを言っているのを聞くのも嫌になってきたので、とばっちりを食う覚悟で再び伏せ
    春歌 さん作 [324]
  • 子供のセカイ。145

    優しくて臆病な美香は、これまで、誰かを傷つけることを極端に怖がっていた。特に相手が人間なら尚更だ。だがそうやって逃げて、逃げて、うずくまった先には、代わりに敵の前に立ちはだかる仲間の姿がある。綺麗ごとを言って前へ進めない美香の代わりに手を汚し、そして傷つけたものに対する罪を、その恨みを背負って生きていかなくてはならないのだ。(……そんなのは、嫌。)だが、剣が肉を切り裂く感触には、やはりぞっとせず
    アンヌ さん作 [478]
  • D‐GON ?

    「ああ、ガトー。この三人どうやらイルザリアンの生徒らしい」「イルザリアンの?なんでこんな所にいるんだよ?」「今それを聞いていた所だ」するとナッシュと呼ばれた男はリュート達の方へ歩み寄り、目深に被っていたフードを取ってその素顔を見せた。まだ二十代前半の若い男だ。「さて。こんな夜にこんな場所で、はたして怪しいのは俺達の方なのか君達の方なのか、これから一緒に学園長の所へ行って判断してもらってもいいんだ
    shin.ne さん作 [258]
  • クリスタルクラッシュ1―?

    「でも、こいつが賞金稼ぎだというのは確かだ。リリアの似顔絵を見ている可能性は大いにあるぞ」「…確かにね」リリアは小さく唸って、天を仰いだ。「目が覚めた後で彼から色々と話を聞いてみたらどうですか?」エナンは悩んでいるリリアに助け舟を出した。「それもそうね。…はあ、朝から疲れたわ」リリアはテーブルに突っ伏して、頭を掻いた。「それよりリリア、次の目標の場所はわかったのか?」「ええ」彼女は小さく頷いた。
    いっと さん作 [475]
  • 山のモーツァルト5

    秋一が到着する一週間前の話である。 「どうして僕がピアニストだと?」 蒼は声が震えるのを抑えながら訊ねた。 「違うの?」 彼女は当然の答えに念を押すように聞き返した。 「蒼ってピアニストだったのか?」 「そういえば私聞いたことあるかも。」 周りのざわめきは徐々に形となって蒼の耳にも入ってきた。 「是非一曲お願いできないかしら?」 そう言うと彼女はフロアの中央にあるピアノを指
    ヒカル さん作 [323]
  • 壊し屋 四

    男「えっと、とりあえず初めまして!!ようこそ♪」全身痛そうなのとは裏腹に笑顔で迎えた男「俺は初代壊し屋の若頭!!武光麗牙たけみつらいが。通称たけ♪」麗「煙草くわえた姉さんは宮原真夏みやはらまなつさんでーここのオーナー!美人だけど…とても恐ろしい方だから気をっ…」次の瞬間…彼は死んでいた…もう帰りたい泣真「このバカの言うことは無視してくださ〜い♪それではあなたの悩みをどうぞー」綾「えーと…その私悩
    くま さん作 [319]
  • 山のモーツァルト4

    「いない!?」 秋一は自分でも驚くような声で聞き返した。 「どういうことだ…」 「だから、それはこっちが聞きたいんですよ。」 ボーイもいい加減うんざりしたように答えた。 「蒼はこんな風に無断で休むようなやつじゃないんです。こっちとしても寝耳に水ですよ。」 「何か心当たりはないのか?借金とか、女とか…。」 「借金なんて話聞いたこともないですよ。女…まさか。」 ボーイはしばらく考
    ヒカル さん作 [294]
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