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ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。

  • 梟は二度鳴く(15)

    「別に否定はしないさ」ミケーロは少女と正面から向かい合った。視線が交差し、奇妙な時間が流れた。「・・・はは、お兄さんよく見ると格好いいね。特別にサービスするからさ。私を買ってよ」少女はそういうと濡れた 瞳で、ミケーロを誘うように詰め寄り裾を引っ張った。「触るな」ミケーロは表情を変えないままそういうと、乱暴にその手を振り払った。少女はビクッとおびえた表情を見せ、手を引っ込めた。「あはは。そっか。さ
    なつ さん作 [221]
  • 梟は二度鳴く(14)

    「最悪よ。あなたが殺した男からまだお金貰ってないし、服とか財布あっちに置いてきたままでしょ?どうしてくれるのよ?」「年は?」「はぁ?そんなこと関係ないでしょあなたには」少女はうるさそうに顔をしかめたが、ミケーロが沈黙を保つと渋々口を開いた。「十九よ」「嘘だな」「本当よ!」それでもミケーロがじっと黙って冷たいまなざしをむけると、少女はたえきれなくなって、ため息をつくと答えた。「・・・本当は十六」「
    なつ さん作 [202]
  • 梟は二度鳴く(13)

    「ここはどこ?」目を覚ました少女は起きあがるとともに野良猫の様な警戒心を示した。ミケーロが視線を向けると、少女は毅然と真正面から向き直った。「おまえはなぜあの場にいた?」質問を質問で返され、多少の苛立ちを覚えながらも少女はあざ笑うかのような笑みを浮かべていった。「女が男の部屋のベッド上で裸になってトランプでもやるとおもってるの?」「娼婦なのか?」「だったらなによ?」少女のはねっかえりの強い口調に
    なつ さん作 [194]
  • 呼び人 8

    テレビの音声だけが聞こえてきて、逆に意識が集中してしまい欝陶しいことこの上ない。『あなたの妹は今あなたのすぐ横にいる…あなたを守っているのだ』『ほ、本当に…?』『本当だとも。さあ、悔いることはない。あれは事故だった、妹さんもそう言っている』『ああぁ…、まなみ、まなみ…!』『さすがは<呼び人>!妹さんの声が聞こえるのですね!?』『もう自分を責めないでと言っている…』女性のすすり泣きと囃し立てるアナ
    春歌 さん作 [270]
  • 呼び人 7

    「じゃ、悪魔の待つ家に帰るわ。しゃーねーからよぉ…はあ」「うん、じゃあまた明日」「おー」教室を出ていくその後ろ姿を最後まで見送り、中村心は思った。いつか彼が広い光の下で自由に出来る日が来れば良いのに、と。『では今日も依頼主の希望を叶えてくださる空様の御登場です!』ババーン!耳障りで派手な演出音と共に画面に現れる険しい表情の爺さん。うさんくせえな。くさすぎる。冬矢は馬鹿らしく思いながらぼーっとテレ
    春歌 さん作 [258]
  • 呼び人 6

    「お前、それやめろって何度も言ってんだろがっ」「いいじゃん減るもんでもないんだし」「俺のプライドの問題だよ!」「もー心が狭いんだから」「うるさいわ!」高倉はいつまでも変わらない中村の昔からの態度に、嫌なのに安心している自分に嫌気がさした。拒めないんだよな…。中村は先程伊織にだけは頭が上がらないと言ったが、実のところもう一人だけいた。高倉にとって伊織の次に厄介な存在。そのことに多分本人は気付いてい
    春歌 さん作 [243]
  • 呼び人 5

    「ったく…写メまで撮られちまったし…あぁーっこれでしばらくはあれをネタに脅されるんだ!マジやってらんねーっ」頭を抱えて唸る高倉にクラスの女子がきゃあきゃあ騒いでいる。中村は高倉の落ち込み様にクスクス笑った。「高倉って喧嘩強いのにイオリンにだけは頭上がんないよねー」「お前はあいつの恐ろしさをわかってないからそんなことが言えるんだ……」「いやぁ、高倉のお姉さんだって時点で強いことはわかってるから」ち
    春歌 さん作 [264]
  • 神のパシリ 27

    「…な、何だと…?」月のパシリから次々語られる事実に、いい加減ゼルは目眩を覚え始めていた。「…多分、だけどね。彼女には並々ならないモノを感じるんだ。まして、この屑だらけの街では尚更だよ」ゼルの記憶の糸が深海に垂れ、何かをサルベージしようとしている。………光の一翼。いや…………白き者。いや………我が名は……………レミエル。「まさか……」「ん?思い当たるフシでも?」「ここに来る前、光の小間使いと一戦
    ディナー さん作 [355]
  • ロストクロニクル8―17

    「何が悪いって、この廃屋の外の光景よ」パールは忌々しげにこの粗末な廃屋の扉を見つめた。台風でも来たらすぐに壊れてしまいそうな廃屋の中を観察してみると、自分は薄いシーツのみの乗っている粗末なベッドに横たえられており、そのベッドの右手にウェド、パール、イエルそしてフラットの面々が並び、その後ろに、外へと続く扉に凭れたシルヴァが確認できた。「外の光景?」タクトは掠れる声で聞いた。「ええ、ここまで来るの
    五十嵐時 さん作 [377]
  • セイバー 5話

    「俺がいつ何に嫉妬したんだ?」フェレットが、やる気のない声で尋ねる。「だから、この『魔人の鐘』を羨ましいと、そう感じてるんだろ?」「それが本当なら、俺は鉄の塊としか見れないものに羨望の眼差しを向けていることになるぞ。」「またまた、そんなこと言っちゃって。」「・・・・。」返す言葉もないとはまさにこのことだ。この男、ダグラスは世界最高の面倒臭さを持っているのだと、フェレットは改めて確認した。「まあ、
    放浪者 さん作 [346]
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