トップページ >> ファンタジーの一覧
ファンタジーの携帯小説に含まれる記事が7260件見つかりました。
-
子供のセカイ。92
「……すまなかった。」ジーナは心から謝罪した。厚い毛布の上にだらりと力なく置かれている王子の白い手を取り、両手でぎゅうっと握り締めた。王子の腕には包帯が巻かれ、覆いきれていない部分からは生々しい刀傷が見えている。ジーナはその傷をいたわるようにそっとなぞった。痛みさえ感じないほど深い眠りにあるのか、王子はやはりぴくりとも動かなかった。泣きそうになっている自分に気づき、ジーナは王子の手の甲を額に押し
アンヌ さん作 [296] -
ユニゾンハーツ ?−5
倉の中は薄暗く至る所に箱や巻物などが置いてあり、その上にはホコリが積もっていた。達也「すごい……」ヒビキ『ホント……』ガサガサ ガサガサそんな事を言いつつ、僕たちは音のする方へと近づいて行った。ガサガサ ゴトン!徐々に音が近づき、僕は棚の影から音のする方を見た。柚姫「ふぅ……やっと見つけた。もう…お味噌をなんでこんな所にしまうかな〜」達也(なんだ…柚姫か)ヒビキ『っていうか、なぜお味噌…?』
ラスティ さん作 [338] -
ユニゾンハーツ ?−4
柚姫に案内され、これまた広い客室につくと柚姫が‘夕食が出来たら呼びに来ます,と言い残して部屋を出て行った。その間、僕は裕也にどのような修行をするのか聞いてみる事にした。達也「裕也、修行ってどんな事するの?」裕也「それは……人、それぞれだ。師匠はそいつに合った修行するからな」つまり明日になるまでわからないってことか……裕也「でも一つだけ言えることがある」達也「……なに?」裕也「吐くぞ」達也「……え
ラスティ さん作 [320] -
ユニゾンハーツ ?−3
達也「えっと…桐原達也です。よろしく、柚姫さん」柚姫「柚姫で結構ですよ、達也さん。それと…もう一人いますね、後ろに」達也「見えるの!?シャドウ・スピリットが!」柚姫「はい、見えますよ」この事にはさすがにヒビキも驚いたようだった。そう思いつつヒビキは柚姫に挨拶をした。ヒビキ『ヒビキ・アリーシャよ。よろしく、柚姫』柚姫「こちらこそよろしく、ヒビキさん」二人の挨拶が終わると師匠?さんと裕也がこちらにや
ラスティ さん作 [319] -
ユニゾンハーツ ?−2
林道に入って数分した頃だった。門が見え、その後ろに大きな古風のある屋敷が見えてきた。造りは日本のようだ。裕也はその門の前で止まり裕也は門の脇ににあるインターホンを押した。どうやら目的地に着いたみたいだ。???『どなたですか?』裕也「俺だ。裕也だ」???『裕也?待ってね。今、開けるから』そう言ってインターホンから離れるとまもなくして門がゆっくりと開いていた。裕也「いくぞ、達也」達也「う、うん」そう
ラスティ さん作 [326] -
ユニゾンハーツ ?−1
5月……ゴールデンウイークに入り、普通ならば休みで楽しみのはずなのだが………しかし僕は今、オンボロバスに乗って山道を走っているところであり、隣には裕也が座っている。達也「ねぇ…裕也。本当に行かなくちゃ行けないの?」裕也「俺だって行きたくない。でもしょうがないだろ、修行なんだからな……お前の」修行……この言葉の意味を説明するには数日前の喫茶店「陽炎」にさかのぼる。喫茶店「陽炎」真司「達也!修行して
ラスティ さん作 [349] -
神のパシリ 26
ゼルは苦笑した。「…俺が思うに、推測だが、そいつは死体達の魂に、何らかの影響をもたらしている。だから…魂喰い…というのはどうだ?」キアはぱちぱちと乾いた拍手をした。続いて、女従者二人が打鞭を脇に抱え拍手を送る。…シュールな光景だ。「いいね。いかにも、死の神に、いや神そのものに仇なす感じがいい。じゃ、それにしよう。続いて、情報の整理をしようか。メッツェ翁から話が来た時、ある程度部下の話をまとめてみ
ディナー さん作 [400] -
呼び人 3
「よし。今日の腹いせに私の友達全員にこれ送ってやる」「わーっ、待て、待ってください俺が悪かったですごめんなさいー!!」「初めからそう言えバカ矢」「ば…それ俺のこと?もしかして俺のことなのか!?」「そうだ。今日からお前は『冬矢』改め『バカ矢』だ」「なっ!やだよそんな!」「問答無用」「………騒がし」1ー3の前を通った滝部俊太は苛々しながら息を吐き出し、足早にその場を通り過ぎた。噂を信じて来てみたが、
春歌 さん作 [255] -
呼び人 3
「もー、そこらへんにしときなよ〜。高倉ぁ、イオリンが来てるよ?」「うるさいっ。お前にメイド服を着せられた俺の気持ちが……げっ、伊織、来たのかよ」「うん。なんか怒ってたけど」「怒ってたぁ?え、やだよ。じゃあぜってー外出ねぇし」「そんなこと言ってないで早く行きなよ。じゃないとそのうちイオリン来ちゃ……」「遅いぞ中村ー!入るからな」「ってホラ、来ちゃったし」勢い良くドアを開けて入って来た伊織に高倉はぎ
春歌 さん作 [288] -
呼び人 2
汚い怒鳴り声は耳に悪いとでも言う様に伊織が両手で耳を塞ぐ傍ら、ドアを開けた本人が伊織に声をかけた。「イオリン!うわーごめんねなんか、修羅場見せちゃって」「…ん?ああ、中村かお前」「うん。お久しぶり〜」ヘラッと気の抜けた顔で中村は答えたが、伊織が聞き取りづらそうに曖昧な返事をしたので伊織を教室とは少し離れた廊下に連れ出した。中村が部屋で彼女を見た時は怒っているように見えたが気のせいだろう、と思った
春歌 さん作 [278]